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Diary

もしもこの先どちらかを選ぶことになったら街に住むだろう2017年10月01日

◆晴れ。少し気温が上がって暖房も切った。
◆北海道旭川市というのが生まれた街。実はずっと昔から札幌に次ぐ北海道第二の都市だったのだけどいまひとつマイナーで、でも今はあの〈旭山動物園〉で全国の皆さんにも名前を知られたのではないかと思う。旭山市ではなく、旭川市ですからね。ややこしいけどね。旭川の旭山動物園だからね。
◆その旭山動物園は僕らが中学生の頃は絶好のデートスポットだった。市街地からは離れているので、駅近くからバスに乗ってしばらく揺られて、動物園もあるい遊園地もある。二人きりがまずい場合はクラスメイト数人でやってきて夕方まで過ごしたり。小学生の頃から遠足や写生大会で何度も足を運んでいたから、勝手知ったる自分の庭だった。
◆旭川市には今も実家があるし、姉も住んでいる。友人知人や同級生も多くいるけど、18年間しか住んでいなかったので、〈今までの人生で最も短い間暮らした街〉になってしまった。何せ高校生までだったから移動範囲も狭く、実家と学校のあった周辺と駅前の中心街・繁華街ぐらいしか知らなくて、そこさえももう40年近く前だからまるっと様変わりしてしまっていて、Googlemapで見ても全然知らない場所になってしまっている。札幌なら引っ越しもかなりしたし、何よりも花屋の配達のバイトで市内全域を車で走り回ったので、どこでも案内できるのだけど。
◆作家になって東京へ行く機会が増え、東京駅近辺のホテルを定宿にした。そこへ通い出して十年以上になる。多い年には二ヶ月に一回、そしてほぼ一週間を過ごしていたから、もう実家よりもそのホテルに寝泊まりした日数が多くなってしまった。東京駅近辺のことなら、東京に住んでいる編集さんより詳しいぐらいだ。
◆街の空気が好きだ。今は田圃の真ん中の新興住宅街に住んでいるけれど、これからの人生をどこで過ごそうかと考えると、やはり街の中が頭に浮んでくる。スズメのさえずりで目を覚ますのもいいけれど、街の喧騒を目覚めの音楽にするのも心地よく感じる。特にそういう予定はないけれど、もしもこの先どちらかを選ぶことになったら、街に住むだろう。

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