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Diary

夏休み、中高生のための創作教室2017年07月27日

◆晴れ。暑いけど夜になればぐっと涼しい北海道の夏。
◆窓を開けていても寝苦しい夜なんかシーズンに一度か二度。まぁそんなになくてもいいんだけどね。でも少しはあった方が金鳥の蚊取り線香も活躍できる。いや実は毎年の夏に金鳥の蚊取り線香を蚊遣り豚で焚いているけど、蚊ってあんまり見かけないんだよね我が家。まぁ最初から網戸から中に入ってこられないっていうのもあるかもしれないけど、家の中で蚊を見たことなどほとんど記憶にない。
◆〈北海道立文学館〉というところ、毎年夏休みに〈中高生のための創作教室 文学道場〉というのを3日間やっている。そこで講師を勤めているのだ。もう5年とか6年とかそれぐらいやっているのでそろそろ他の方に替わってもらってもいいんじゃないかと思うのだが(^_^;)。まぁ夏休みの子供たちに会えて話ができるのは良い刺激になって楽しいといえば楽しいのだが。
◆正直なところ、とんでもない才能に出会ったりはしていない。でも、皆が締切りまでに自分の物語を仕上げている。それだけでも大したものだと思う。僕が中高生の頃なんかそんなこと思いもしなかった。〈小説家になれるかどうか〉の最低限の基準は〈最初から最後まで物語を書けるかどうか〉だと思う。本当になれるかどうかは才能と運次第だけど、少なくとも物語を最後まで書ける子にはその資質はある。実際のところ、文章を書くのが得意な人でも物語を一本仕上げるのはかなり難しいことなのだ。
◆中学生なら、文章の基本を守って楽しく書ければそれでいい。高校生にはもう少し厳しく言っている。独りよがりではいけない。言葉を正しく使おう。きちんと調べよう。何よりも、読者がいることを忘れないようにしよう。楽しんでもらえる物語に仕上げよう。何度も繰り返し言うのは、登場人物には歴史がある、ということだ。18歳の高校生が主人公なら18年間の人生があり、その向こうには家族がいる。性格は環境が作る。たとえば優しい男の子なら、どうしてその男の子は優しい男の子に育ったのかをきちんと考えなきゃならない。だから、必ず家系図を書かせている。物語に登場しなくても、その男の子のお父さんお母さんがどういう人物かも考えさせている。
◆物語って、そういうことだ。
◆小説家になんかならなくてもいいから(^_^;)、物語をずっと好きでいてほしい。

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