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Diary

『国道食堂 1st season』が出ます2020年01月11日

◆とにかく雪が少ない。
◆ここ何十年間での記録になるぐらいに雪が少ない札幌近辺。我が家は今季から除雪機(見たことない人はググってね)を導入したのだがそれもまだ二回しか動かしていない。まぁ少ない分には雪かきしなくていいから楽なんだけど、あまりにも少ないと農業にもいろいろと影響が出るんで、そこそこ、ドカッと来るんではなくちょこちょこ降っていただきたい。
◆届いたのは今月16日ぐらいに発売予定の単行本新刊『国道食堂 1st season』(徳間書店)の見本。〈読楽〉さんに連載していたものをまとめました。〈1st season〉となっているのは、連載中から編集部では好評で、これはこのまま続編を、という話になって、最終回翌月にはもう〈2nd season〉を始めたからです。
◆担当編集さんと「次は男の話を書きましょう」と決めていて、男の話とはなんだろうと考えたときにふっと思い浮かんだのが〈プロレスのリング〉でした。リングがどっかにあったら面白いなと思ったときに「食堂か」と、出てきて、それで話の骨格ができあがりました。ドライバーたちが立ち寄る田舎の国道沿いにドライブインのような食堂があって、その中にリングがあったらいろんなドラマができあがるな、と。タイトルもそのままに『国道食堂』となりました。引退したプロレスラーである〈本橋十一〉が経営する実家でもあった〈国道食堂〉。そこに初めてやってきたのは配置薬のルート営業マン〈二方将一〉。新しくマネージャーとしてやってきたこの土地の初日にご飯を食べに立ち寄ったのですが、店内にあるリングに驚き、さらに店主である〈本橋十一〉にも驚きます。実は高校時代に〈本橋十一〉と会っていたのです。縁があって食堂に通いはじめる〈二方将一〉ですが、実は諦めていた夢があって……。と、物語はこの二人を中心にしますが、彼らに関係して〈国道食堂〉にやってくる人たちのストーリーが毎回語られていきます。その数は合計14人。年齢も職業も全部バラバラの14人の男たちのドラマが〈国道食堂〉のリングを舞台にして、〈本橋十一〉と〈二方将一〉の周りで起こっていきます。
◆そして〈2nd season〉ですが、〈1st season〉は一応話としてはそこで終わりますのでどちらか一方だけ読んでも通じるのですが、〈2nd season〉では〈1st season〉に出てきた男たちの周りにいた女性たちの物語になっています。たぶんですけど、その数も同じぐらいになると思います。ですから順番通りに読んでいただいた方がより物語に膨らみを感じられると思います。そちらも〈読楽〉さんに連載中ですので、お楽しみいただけたら嬉しいです。
◆幼い頃、夏休みになると家族や親戚で車で旅行をよくしていました。マイカーの時代だったんですよね。なので、ドライブインというものにはけっこうたくさん入りました。その中のひとつをとてもよく覚えているのですが、もう五十年も前に入ったその店が、外観だけですけど残っていて今も近くの国道沿いにあります。すごく印象的な出来事があったんですけれど、それは今回のネタとしては使いませんでした。また別の小説でどこかに出てくるかもしれません。
◆いろんな職業の男たちを描けたので、僕としても楽しく書けた『国道食堂』。愉しんでもらえたら嬉しいです。

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