SHOJI YUKIYA OFFICIAL SITE sakka-run:booklover’s longdiary since 1996.12.18

Diary

良いお年を!2019年12月31日

◆またしても久しぶりの更新。
◆ネタがなくても何となく更新できていたのは遠い昔(^_^;)。何度も書いているけれど本当に執筆体力が落ちていて、原稿を仕上げるだけで精一杯の毎日だ。
◆令和元年になった今年も終わる。まさか自分が昭和・平成・令和と三つの元号に亘って生き続けるとは思わなかった。明治・大正・昭和と生き続けた祖父母辺りはこんな感覚だったんだろうか。しかも天皇陛下はほぼ同年代だ。同じ時代に生まれて同じ季節を過ごしてきた同年代だ。まぁおそらくだが僕の方が先に死ぬので、令和が最後の時代だろう。
◆今年もたくさんの原稿を書いてたくさんの本を出すことが出来た。執筆依頼をくれる編集さん、本を置いてくれる書店員さん、そして買ってくれる読者の皆さんのお蔭で小説家として生活していける。本当にありがとうございました。
◆そして来年の話になってしまうけれど、もう新連載の予定がびっしりだ。わかっているところでは、『駐在日記』(中高公論新社)もシリーズになってしまって連載開始、それから『すべての神様の十月』(PHP)がずっと好評なので、これも連載で続編がスタートする。シリーズというわけじゃないけれどドラマにもしてもらった『娘の結婚』(祥伝社)とゆるく繋がるような〈結婚〉にまつわる連載も開始になる。さらには〈花咲小路シリーズ〉(ポプラ社)も引き続いて連載をするし、二月刊行予定の『銀の鰊亭の御挨拶』(光文社)も同じ設定で違う物語の連載開始になる。〈小説すばる〉で連載している初めての時代小説『隠れの子』や『国道食堂』(徳間書店)も引き続き書く。うわぁいっぱいだどうしよう(^_^;)。
◆本当に、いつも言ってるけどそんなに売れてるわけでもない作家にありがたい話だ。とにかく、書けるだけ書く。
◆ニュースはほとんど見ない。ここの日記をずっと読んでくださっている人にはわかると思うが、実は僕は常に怒っている。ほとんどアベンジャーズのハルク状態だ。もしも力があったのなら愛のある独裁者になって下衆でしかない政治家どもを消す。非道な犯罪者連中も全部消す。〈世界平和〉を実現するためにブラッディー小路となる勢いだ。それぐらい常に怒っている。でも、怒っていると原稿が書けなくなってしまうので、ニュースは見ない。表現する場所を与えられた幸せな表現者として、幸せな物語を書き続けるために。
◆ハッピーエンドしか書かないと決めている。ハッピーエンドになるためには、悲しく辛いことが起こらないと幸せな結末へと向かえない。そして人生は実はほとんどつまらなく普通でそして悲しく辛い出来事で一杯だ。だからこそ幸せな結末へと向かおうと生きていく。全ての人生はハッピーエンドへ向かっている。たとえそこに辿り着けなくても光へ向かっていく。そういう物語をこれからもずっと書いていく、と、この年の瀬に決意を新たにするために毎年同じことを書いている。
◆「良いお年を!」。毎年繰り返されるこの言葉が僕は大好きです。誰もが、そう願って互いに手を振り明日へ、新しい年へ向かっていく言葉。
◆本当に、今年もありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。
◆良いお年を!

『花咲小路一丁目の髪結いの亭主』が出ます2019年12月01日

◆昨日に引き続きの更新。
◆もう間もなく店頭に並ぶはずの単行本新刊『花咲小路一丁目の髪結いの亭主』(ポプラ社)の見本が届きました。〈花咲小路商店街シリーズ〉の第6弾です。いつの間にか6冊目になったんですね。
◆今作は淳ちゃん刑事も住んでいる一丁目に戻ってきて、舞台になるお店は〈床屋さん〉です。昔ながらのあの赤と青のポールがくるくる回っている〈理髪店〉ですね。語り手は理容師になりたくて専門学校に通い無事卒業した〈せいら〉ちゃん。偶然見つけた憧れの〈昔ながらの理髪店〉である花咲小路一丁目〈バーバーひしおか〉に「ここで働かせてください!」と飛び込んでいった行動力も情熱もたっぷりのモデル並みに背の高い女の子です。その〈バーバーひしおか〉の経営者は口髭を蓄えたイタリア大好きのちょっと太めの旦那さんの凌次郎さん、ではなく、奥さんのミミ子さん。では凌次郎さんは何をやっているかというと、床屋さんの仕事は何もしていません。文字通り〈髪結いの亭主〉なのでした。しかしこの〈朱雀凌次郎〉。何やら由緒ありそうな名字が示す通り只者ではなく、かつてルーブル美術館でキュレーターも務めたことがあるという〈美術品〉のプロフェッショナル。特に西洋美術に関してはその道では知らない人がいないというほどの鑑定士だったのです。様々な美術品や骨董品に関して蘊蓄を語り、さらにはちょっとした美術品にまつわる謎などを解決していくのです。そしてあの〈怪盗セイント〉に関する骨董品がさるところから持ち込まれて、彼が何者であるかがはっきりしそうになるのですが……というようなお話になっていきます。
◆シリーズをお読みになっている方はおわかりのように、いつものようにセイさんも出てきますしミケさんなどのレギュラーメンバーも顔を出します。そして前作のすばるちゃんもちらっと顔を出しますが時間軸としては前作『花咲小路三丁目北角のすばるちゃん』のお話の少し前、まだすばるちゃんが高校を卒業する前の話になっています。今作だけでもお話は通じるように書いてはいますけれど、できましたらシリーズを最初から読んでいただいた方が、いろんなところが繋がっていますのでより楽しめるかと。特に『花咲小路三丁目のナイト』を読んでからにしていただいた方がいいかもしれません。
◆実は次作も来年からまた連載で書かせていただくことが決まっていますので、シリーズはさらに続きますよ。次は何丁目のどんな店になるかはお楽しみに(まだ決めてませんヽ( ´ー`)ノ)。

ページトップへ