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Diary

皆がほんの少し幸せになれるような2016年11月16日

◆東京は穏やかな天候。brutusbook
◆何でも故郷旭川では20年ぶりの大雪だとか。三十数センチとかニュースで言っていたので、確かにこの時期に積もる量の雪じゃないね。今年はどんな冬になるのかなぁ。
◆主に打ち合わせのために東京に来ている。何かきっかけがないとなかなか家を出る気になれないのでたいていは何かの受賞パーティの前に来て、そうして「そろそろ会って次の作品の打ち合わせしませんか」と言ってくれる編集さんと会って軽く打ち合わせをする。作家さんによって書き方は人それぞれだけど、僕の場合はだいたい一度会って「こんな感じ?」とその場で話して「それで行きましょう!」となると、後は頑張ります、というパターンだ。
◆編集さんは会社員であって出版社の利益のために僕の小説を出そうとしている。もちろん、僕の小説を好きだと思ってくれている部分も大きいだろうけど(そうだよね?ヽ( ´ー`)ノ)、実際問題利益を出さなければ上から「小路の本はもう出せん」と言われるわけだ。だから、担当編集さんのためにも売れる作品を書きたいとはいつも考えるけど、自分が面白そうだと思わないと書けないのも事実。
◆できれば、売れてほしい。それが本音だ。でも、金持ちになりたいわけじゃない。いい暮らしをしたいわけじゃない。自分が好きで書いた小説を、編集さんが気に入ってくれて、出版社が出してくれて、本屋さんに並んで、読者の方がおもしろいと買ってくれて、そしてたくさん売れてくれれば、皆が幸せになれるんだ。小説家、編集さん、出版社、書店、読者。全員が幸せになれる。だから、ベストセラーを常に生み出す作家さんを僕はそういう意味で尊敬する。
◆自分もそうあればベストだとは思うが、そうではない部分ももちろんある。
◆編集さんが書店員さんが読者の方が「この人の本はいいよね」と、言ってくれればそれだけでも充分ではある。もちろん、三度の飯が食えるぐらいの売り上げがあっての話だが。
◆居心地の良い本屋さんがあるように、皆がほんの少し幸せになれるような作品を書ける作家で有り続けられれば、それでいいとも思う。心底そう思ってる。

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