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Diary

『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン』文庫です。2016年04月14日

◆曇りだったが夜になって激しい雨。マジで激しい雨。allyoubunko
◆きっとわずかに残っていた雪もこれで全部融けていくだろう、という日に見本が届きました。20日ぐらいに発売予定の『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン』(集英社文庫)です。
◆〈東京バンドワゴン〉シリーズとしては9作目。今月発売の新刊から数えると前々作の文庫化です。〈東京バンドワゴン〉シリーズは本編を3作書いて番外編、というサイクルですので、この本は2作目の番外編『フロム・ミー・トゥ・ユー 東京バンドワゴン』を受けての新たな本編3作の最初です。それにしてもいつもタイトルが長くて申し訳ない。
◆物語はいつも通り、前作からさほど日が経ってない一日から始まり、堀田家の四季を一編ずつ描いて進んでいきます。でも実は、テレビドラマ『東京バンドワゴン 下町大家族物語』が放映された後の新刊でした。自分としてはさほど気にしてはいなかったんですが、書き始めるとどうしても亀梨くんや玉置さん、多部さんに金子さん、ミムラさんに平泉さん、平さん、そして加賀まりこさんの顔が浮んできます。それを打ち消していつも通りに書いていくのにちょっと時間が掛かった覚えがあります。とはいえ、せっかくテレビドラマになったのですから、記念にちょっとだけ物語の中にそれを浮かばせるものも仕込んでおきました。ドラマも観て、これを初めて読む方は何を仕込んだのかお楽しみに。
◆回を重ねる毎に大きくなっていく堀田家の子供たち。僕も人の親ですから、子供たちが成長するにつれてどんな出来事が起こるかがよくわかります。堀田家のひ孫(勘一にとってですね)の中で唯一の男の子、研人にも、親としては嬉しくもあり悩ましくもある人生の節目とも言うべき時期がやってきます。そのエピソードは。このシリーズが始まったときからいつか書いてやろうと思っていたものです。
◆タイトルである〈オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 愛こそすべて〉はもちろんビートルズの曲名で、そして実は第一作『東京バンドワゴン』の最後の章のタイトルに使ったものです。シリーズになったとき、このタイトルはもう使えないなと思ったのですが。ドラマ化され、祭りの後の新刊にこそこれはふさわしいのではないかと思い、これに決めました。ここからまた、いつもの堀田家が始まりますという意味合いでもありました。
◆「あーおもしろかった!」と、少しでも思っていただけたら、そして明日からも頑張ろうという気持ちになってくれればそれだけで幸せだと、このシリーズを書き続けています。愉しんでいただけたら嬉しいです。

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