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Diary

いつからこんな不自由になった?2016年02月29日

◆北海道は大荒れ。朝から雪かき。gilbert
◆雪かきしている最中に雨が降ってくるっていうのもなかなか珍しい。春の嵐とはいえ、重たい雪は辛い。明日もひどい天候になるとか。
◆アカデミー賞が決定した。レオナルド・デュカプリオが悲願のオスカー像を手にしたときに会場中にホッとしたような空気が流れてちょっとおもしろかった。まぁ今回も取れなかったら気まずい空気が流れること間違いなかっただろうね。スタローンにも取らせてあげたかったなー。
◆そして米国アカデミー賞の〈ショウ〉を観る度に思う。映画というエンターテインメント産業の規模の違い。まぁそもそもの国民の人数が違うんだし文化の差異もあるんだから我が日本と比べてもしょうがないってもんなんだけどさ。
◆今現在のエンターテインメント産業は、それを支える文化である映画や音楽の元になっているものは海外からの流入だ。日本古来の〈演芸〉ではない。日本のそれは歌舞伎とか能とか雅楽とかあるいは日本舞踊とか落語とか講談とか浪曲とかになってしまう。当然のごとく守るべきものだけど、今の主流ではない。でも、絶対に根っこにあるものだ。今でも「浪花節だねぇ」とか「判官贔屓」なんていう言葉が残るがあれは浪曲や歌舞伎から来たものだ(確かそうのはず)。日本人の根っこにあるものは形を変えて映画とかドラマになっていっている。
◆以前、日本アカデミー賞のテレビプログラムに散々文句を言ったけど、今でも思う。もっと、きちんとした、日本のエンターテインメント文化を継承し洗練させていくものを作っていけはしないのかと。ホテルのホールで予算のしょぼい真似事するだけでいいのかと。
◆言葉ひとつにしてもそうだ。今の日本は放送禁止用語とか差別用語などという蓋を被せてどんどん変な方向へ進んでいっている。今回のアカデミー賞の司会者である黒人のクリス・ロックはさんざんアカデミー賞の黒人差別をジョークにして皮肉っていた。レディ・ガガは大学でのレイプ事件を題材にしたドキュメンタリー映画「ザ・ハンティング・グラウンド」の曲を熱唱し、レイプの被害にあった女性たちが腕に「あなたの責任じゃない」「私たちは生き残った」などというメッセージを書きステージに上がった。こんなこと今の日本ではできないだろう。
◆それに比べたら他愛ないことだが、僕は若い頃の物語を書きそこで未成年の飲酒や喫煙シーンを描く度にチェックが入る。「大丈夫ですか?」と。どうして過去がそうであったことまで隠さなきゃならない?(これは世界中でもそうだろう)。
◆何故、できなくなった? いつからこんな不自由になった?

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