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Diary

水木しげる先生2015年12月01日

◆雪。湿った雪で雪かきが思いやられたけどそんなには積もらなかった。gegege
◆水木しげる先生の訃報が日本中を駆け巡った。もちろん僕は知り合いでもないし弟子筋でもない。でも、幼い頃からずっと水木しげる先生が産み出した妖怪たちと遊んできた。調べてみると僕が最初に水木先生の漫画に接したのは4歳ぐらいの頃らしい。はっきりと覚えているのは5歳の頃のテレビドラマ『悪魔くん』だ。これはもうトラウマレベルで(^_^;)、刻みつけられている。長じて百貨店の広告制作をやっていた頃、夜中の百貨店のマネキンが怖くて怖くてヽ( ´ー`)ノ。そしておそらく〈少年マガジン〉だったと思うのだが、描かれた妖怪たちにも夢中になった。中でもお風呂を嘗めるという〈妖怪あかなめ〉は、当時の社宅のお風呂が昔の木の桶の風呂だったこともあって、「ゼッタイ家にもいる!」と思い込んでいた。
◆当時はまだ蛍光灯が普及していなかった。家の中の明かりはほとんどが裸電球に傘ばかりだった。それはつまり部屋の隅に〈暗がり〉を作り出していた。〈日常に潜む闇〉だ。今は夜中でも家の中に闇などなかったが、当時はあったのだ。そしてそこに〈妖怪たち〉は確かに存在した、と、子供である僕たちは思っていた。信じていた。そして、本当に見えていたかもしれない。
◆それが良かったのかどうかはわからない。ただ、その頃に子供時代を過ごした僕たちは間違いなく日常の中に水木先生が呼び出してくれた妖怪たちの存在を感じて、大きくなっていったのは間違いない事実。
◆鬼太郎たちのお蔭で僕は〈闇〉を怖がることができる人間に育った。僕は、感謝している。きっと同年代の人たちはほとんどがそう思っているはずだ。
◆水木しげる先生は旅立ってしまったけれど、鬼太郎たちはずっとここにいてくれる。
◆ありがとうございました。どうぞ、そちらでゆっくりとまた楽しんでください。いつかそちらでお会いできることを願っています。

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