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Diary

ネオン街2015年10月23日

◆晴れ。天気が良い。lostin
◆ネオン街が好きだ。夜に歓楽街をぶらぶら歩くのも好きだし、タクシーに乗って窓の向こうに流れるネオンや人波を眺めているのも好きだ。なので、写真の映画『ロスト・イン・トランスレーション』の冒頭や、テレビドラマ『深夜食堂』の冒頭のシーンもたまらなく好きだ。たぶん、〈ホーム〉に帰ってきた気がするんだろう。
◆酒は飲まないのに何故ネオン街を〈ホーム〉のように思うのかとなれば、僕は高校生になってすぐに盛り場に毎日出入りするようになったからだ。『ダウンタウン』(河出文庫)に描いた喫茶〈ぶろっく〉もそうだし、『ホームタウン』(幻冬舎文庫)にも登場する盛り場での配達の仕事も、実際に僕が経験したものだ(その頃は酒を飲んでいた)。札幌に一人暮らしするようになってからもススキノのすぐ近くの喫茶店でバイトして、ススキノにはたくさんの知り合いができた。高校時代から足掛け10年ぐらい、僕はずっとネオン街で青春を過ごしたようなものだ。その後、体質もあって酒を飲まなくなり、夜の街に出ることもなくなっていった。子供も出来た20代後半からは盛り場に行くのは忘年会と新年会ぐらいだった。それは今もそうだ。完璧に遠ざかってしまったのだ。
◆だから、ごくたまにネオン街に行くと嬉しくなってしまう。若かったあの頃の気持ちが甦ってくる。もしも、何もしなくていい生活が手に入ったなら、僕はきっと毎晩のように盛り場をふらふらするだろう。飲みもしないのに(^_^;)。
◆前にも書いたけれど、『深夜食堂』の舞台の〈めしや〉の店内は19歳の頃に毎晩のようにお世話になった居酒屋にそっくりだ(毎晩のように晩ご飯を食べに行っていた)。スペースはあの半分ぐらいしかなかったけれど、まさにそのもので驚いた。観る度に、マスターや常連さんたちは元気でいるだろうか、と懐かしんでいる。

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