SHOJI YUKIYA OFFICIAL SITE sakka-run:booklover’s longdiary since 1996.12.18

Diary

『イエロー・サブマリン 東京バンドワゴン』が出ます2020年04月22日

◆晴れたり曇ったりだけど急に気温が下がって冷たい風の日。
◆今月24日頃に発売される『イエロー・サブマリン 東京バンドワゴン』(集英社)の見本が届きました。いつも家に来てくれるクロネコさんの一人は僕と同じコンササポなので、このひどい状況が早く終息してサッカーが観たいね、と会話。
◆近頃は必ず話題にしますが、いつも装幀をお願いしている装幀デザイナーさんが、どんな色にするか毎回悩んでいると(^_^;)。でも今回のようにタイトルに色の名前が入っていると装幀の色も決めるのに楽でいいですね。もちろん黄色も鮮やかなこんな感じのデザインになりました。
◆前々作『ヘイ・ジュード 東京バンドワゴン』そして前作『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』と、大事な人たちの死や別れに向き合う内容が続き、イメージ的にしんみりしたそしてしっとりとしたものが続いたので、次は賑やかな楽しく行こうかなと考えたときに、そういえばビートルズナンバーでも有名なこの曲を使っていなかったな、と。正直この〈イエロー・サブマリン〉は実にのんびりとしたゆるやかな曲調なので、イメージタイトルに使いづらいなとは思っていたのです。でも続いたしんみりした雰囲気を変えるのにはちょうど良いと決めました。いつも通り、前作『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』の最後から数日後から物語が始まります。
◆テーマというほど大げさにではありませんが、毎回ビートルズのタイトル曲の歌詞の内容を物語のイメージ付けにしています。〈イエロー・サブマリン〉の歌詞は大ざっぱに訳すと〈黄色い潜水艦が僕らの家でそこでみんなで幸せに暮らしている〉というものです。おそらくはいろんな隠喩に富んだものなのでしょうが、ストレートに〈家〉というものをイメージして物語を組み上げました。
◆そして今回はテンポも意識してスピードアップしたいと思って、いつもは一篇の中に二つぐらいの出来事が起こってそれが収束していくという形式にしているのですが、あえてシンプルにひとつの出来事に絞っています。その分読みやすくかつ一本の流れでストレートに物語が進行していってるのではないかと。
◆この作品を書き上げたのは昨年のことです(毎回そうなのです)。ですから、新型コロナウイルスに関しては物語中には影も形もありません。来年に予定しているシリーズ次作は四年に一回の〈番外編〉ですからそこにも関係はしてきません。ただ、再来年からの〈本編〉ではどうするかまだ決めていないのですが、でもきっと新型コロナウイルスで変わってしまった世界は出てこないような気がします。出てきたとしても〈(架空の)ウイルスが流行って大変だったな〉という別の形で表現することになるような気がします。
◆既に今回のインタビューが〈青春と読書〉に掲載されていますので、リンクからそちらも読んでいただければと思います。東京に行けなくなってしまったので電話インタビューです。写真も二年前に撮った写真を使っていますのであしからず(どうせ大して変わっていないです(^_^;))。
◆とにもかくにも、今回もいつも通り堀田家とその周辺の皆に周りで巻き起こる様々な騒ぎや人間模様を、賑やかに騒がしく描いています。少しでも愉しんでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

ページトップへ