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Diary

『マイ・ディア・ポリスマン』が文庫になります。2020年06月05日

◆天気が良くてカラッとしている正しく北海道の初夏の気候。
◆すっかり新刊が出たときにしか更新しない日記になってしまった。それじゃあいかんなぁと思っているんだけど、日記のネタもないことだし、以前は捻り出していたんだけどそれすらも難しくなってしまった。とにかく原稿を書くこと以外にエネルギーを使わないでおこうとしています。
◆祥伝社さんから刊行されていた『マイ・ディア・ポリスマン』が文庫になります。今月の12日ぐらいには書店に並ぶのではないかと。これはウェブで掲載されていたもので、シリーズ化の予定はまったくなかったのですが書いてみると意外と好評で単行本発売前からシリーズ化が決まり、重版などかかってしまった作品ですね(嬉しかったのですがちょっと驚きました)。この後に『マイ・ディア・ポリスマン 春は始まりのうた』『マイ・ディア・ポリスマン 夏服を着た恋人たち』と、今までに三作シリーズとして出しています。
◆さて、単行本のときにも自分で日記に書いた紹介文をそのまま引用しちゃいますが、物語の舞台は東京近郊のとある門前町〈奈々川市坂見町〉です。〈東楽観寺〉というお寺の門の横にある古い建物を交番にした〈東楽観寺前交番〉。そこに勤務する若きお巡りさん(25歳)が宇田巡(うためぐる)巡査です。〈東楽観寺〉の跡取りで副住職の大村行成は小学校の同級生。宇田巡査は小学校までこの町に住んでいたのですが親の都合で引っ越し、巡査になって赴任してきて再会しました。ある日、宇田巡査と行成副住職が交番前で話をしていると、女子高生の楢島あおいがやってきます。あおいは「ぜひ写真を撮らせてください!」と宇田巡査に頼みます。あおいはマンガ画家志望で、今度交番のお巡りさんを主人公にしたマンガを描きたいので、その資料にしたいと。「いいですよ」と快諾して宇田巡査はあおいに写真を撮らせます。ところが、あおいが去った後にそこには謎の財布が……そんな感じで、この坂見町に住む様々な住人たちが、宇田巡査とあおいを中心にちょっとした出来事の舞台上に浮かび上がってきます。実は宇田巡査はこの町に昔住んでいただけではなく大いなる縁があり、さらにはあおいにもちょっと普通ではない秘密もあって……。という感じの物語です。お巡りさんが主人公ではありますが、大きな事件が起こるわけではなく、のんびりとゆるやかに少しばかりの恋の香りも漂い、けれども〈人に歴史あり〉という物語になっていきます。シリーズではありますが、物語は一作ごとにきちんと完結しています。
◆そしてなんと、文庫カバーイラストは新しく描きおろしです。普通は単行本のものをそのまま使うんですけどね。予算を掛けていただきました(^_^;)。さらにぶっちゃけた話になってしまいますが、この後二作目の『マイ・ディア・ポリスマン 春は始まりのうた』もすぐに文庫化されまして、文庫本の売り上げ次第ではこのシリーズもう少し続けようかという話になっています。どうぞよろしくお願いします。
◆新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で世界が変わってしまいました。さらには黒人差別問題でアメリカを中心にデモや暴動が起きています。そして国内では(汚い言葉で申し訳ないですが)能無しでクズで愚かな政治家たちが政治をめちゃくちゃにしています。こんなにも欲と利権にまみれた国会議員たちを支持する人たちがいるというのが心底信じられません。考え出すと何も手に付かなくなります。どうやったら全員消し去ってしまえるとかそんなことばかり考えてしまい、原稿が書けなくなります。
◆力の無い自分が嫌になります。子供たちに希望を与えられない大人になってしまっていることが悔しくてたまらなくなります。
◆だから、希望を書くしかないんだと、毎日自分を奮い立たせています。

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