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Diary

『駐在日記』が出ます。2017年11月16日

◆雪が降る。
◆まだ根雪になるほど降ってはいないけど、そういう季節になってしまった。雪と一緒に届いたのは今月21日ぐらいに発売予定の単行本新刊『駐在日記』(中央公論新社)です。
◆連載作品ではなく、書き下ろしです。いやー、本当にね、さっさと書けや小路幸也と思いましたよね。頭の中には完成形があるものの締切りに近づかないと指が動かないというね(^_^;)。困ったもんです。
◆タイトル通りの、若い駐在さんとその奥さんの物語です(若いお巡りさんって、ちょっと『マイ・ディア・ポリスマン』(祥伝社)と設定被ってないか? ってな感じですが申し訳ない本当に偶然なんです(^_^;))。
◆時代は昭和50年です。1975年ですね。50代ぐらいの方だと「あぁあの頃か」とすぐにピンとくるでしょうけど、まだパソコンも携帯電話もない時代です。ファックスすら普及していません。文中にも書いていますけど、ザ・ピーナッツが引退した年です。そんな時代の神奈川県の架空の村の駐在所に赴任してくる若きお巡りさんと、お嫁さんの二人。蓑島周平と蓑島花が主人公です。
◆周平は元は刑事でした。そして奥さんの花さんは、元は外科医でした。この時代の女性の外科医ですから相当のエリートだったのですが、ある事件に巻き込まれて利き腕を怪我してしまいます。その事件で、二人は捜査を行う刑事と被害者として横浜で出会い、恋をして、そして結婚します。結婚を機に周平は、心も身体も傷ついた花さんに静かな暮らしを与えたいと、自ら駐在所勤務を希望して、雉子宮村というところにやってきます。
◆田舎ですから、大きな事件など何も起こりません。それでも、人の暮らしのあるところに小さな小さな出来事は起こります。周平は地域の安全と平和を守る警察官として、そして花は、外科的医療行為はできないものの、元医者としてそして駐在の妻として、村の皆のために奔走します。そういう物語です。楽しんでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。
◆それと、表にはまったく出て来ませんが、この物語にもちょっと裏設定というか、ある物語へのオマージュめいた設定はあります。同年代の方は、あれひょっとしたら? と気づくかもしれませんね。

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