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Diary

『すべての神様の十月』文庫になります2017年09月03日

◆晴れ。気持ちの良い、もう秋だと感じさせる天気。
◆今年の夏は何というか初夏にとんでもなく強烈な暑さが来て後はなしくずしに終ってしまったような感がある。後半もう少し暑くてもいいのになぁという涼しい日々が続いたからなぁ。そして北海道はもう秋の気配が満載になってきた。秋が来たらあっという間に冬なので、今年の冬はどんな冬になるかなぁ。
◆『すべての神様の十月』が文庫になります。PHP文芸文庫です。何度もここで書いていると思いますが、始まりは『Happy Box』(PHP)というアンソロジーでした。いや、オムニバスと言った方がいいかな? 名前に〈幸〉がつく作家、伊坂幸太郎さん、山本幸久さん、中山智幸さん、真梨幸子さん、そして小路幸也というメンバーで〈幸せ〉についての短編を集めて編んだのです。そのきっかけになったのは、某雑誌で僕と山本さんと伊坂さんが同時期に連載していて、偶然〈幸〉の字が並んだからでした。僕はその『Happy Box』で〈幸せな死神〉という短編を書きまして、けっこう好評だったもので「これをシリーズに連載しませんか?」と言われて書いたのが『すべての神様の十月』でした。
◆死神だけではなく、日本にずっとおられる〈八百万の神様たち〉。その神様たちは普段はどこで何をしているんだろう? たくさんの神様たちの毎日の暮らしを考えることはとても楽しい作業でした。
◆文庫化するにあたり、おまけをつけましょうかと編集者と話しまして、本当に短い短編を一編追加しています。どんな〈神様〉を選ぼうかなぁといろいろ考えた末に、単行本を読んでくださった読者の感想の中に非常に多かった、ある疑問を解決させようかなぁと思いつきまして、そんな感じの物語を書きました。どんなものかは、ぜひぜひ文庫を手にしていただいて(できれば買っていただいて(^_^;))確かめてください。結果として、この物語を書くきっかけになった出来事に戻ってきたような感じになっています。
◆僕も小さい頃に、お祖母ちゃんや母親から〈枕の神様〉とか〈便所の神様〉とか、そういう話を聞かされて育った年代です。自分の子供たちには〈枕の神様〉ぐらいは話したように覚えていますが、彼らが覚えているかどうかはわかりません。
◆すべての日本の神様と人間たちがずっと幸せな関係でいられますように。

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