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Diary

『国道食堂 2nd season』が出ます。2021年01月23日

◆相変わらず日記の更新が出来ていない。
◆今日は町内会の排雪日。排雪とは積もり積もった雪を除雪車と何十台ものダンプが集まり一気に持っていくのだ。どれぐらい持っていくかというと、普段は二車線の道路が冬場が一車線になってしまっているので、それを元の二車線に戻すぐらい雪を持っていく。持っていくと言っても除雪車は細かいところまで手が回らないので、各家庭では朝から自分の家の周りの雪をどかしたり運んだりけっこう疲れるのだ。むろん私も筋肉痛だ。
◆そんな日に届いたのは(クロネコさんも大変だったと思う。なにせダンプカーの山だから)単行本新刊『国道食堂 2nd season』(徳間書店)。もちろん、『国道食堂 1st season』(徳間書店)の続編です。『国道食堂 1st season』は〈男たちの物語〉を書こうということで始まった物語です。続編などは書くつもりもなかったのですが、連載中から編集さんに人気が高く「これ、続編行きましょう」という話になってしまって、慌ててちょいちょいとそれらしきエピソードを重ねていきました。
◆そして今回の『国道食堂 2nd season』は〈女たちの物語〉にしました。〈1st season〉で出てきた男たちの周りにいた女性たちのエピソードです。ですから〈1st season〉の男たちもちょこちょこ登場します。大変申し訳ありませんが、そういう物語なので〈1st season〉を読んでいただかないと話が通じないところが多々あります。『国道食堂 2nd season』を手に取っていただく前に、ぜひ〈1st season〉の方から読んでください。
◆物語の中心人物はもちろん引退したプロレスラー本橋十一です。彼が経営するリングがある〈国道食堂〉に集う常連客や新しいお客さんの女性、それぞれの人生の一エピソードがそれぞれの口で語られていきます。何せ舞台が車でしか行けない国道沿いの食堂なので、登場する女性たちの職業もそれぞれ車に乗ることを前提にした職業が中心になっています(もちろん、そうではない女性たちも登場しますが)。〈1st season〉で積み残してきたそれぞれの荷物を積んで、〈国道食堂〉に集う女性たちが活躍しますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。
◆できれば〈3rd season〉へと繋がっていけばいいのですが、一応は一区切りです。もしもこの先を書くことがあるなら、今度はまた違ったお客さんたちが男女の区別なくいろいろ登場する物語になるでしょうね。僕もいつか続きが書けることを楽しみにしています。
◆1月も終わりです。北海道の冬はこれからまだ寒さが厳しくなるとはいえ、日ごとに陽が長くなる、〈春を待つ季節〉です。コロナ禍は落ちつく様子も見えず、またきっと花見もできない春を迎えることになりそうですが、ワクチン接種も各国では始まり、何とか希望を見いだせていけるのではないかと思っています。自分たちにできることは、とにかく感染予防に努めること。それだけです。
◆厳しい日々が続きます。僕の物語で少しでも安らぐ時間を過ごしてもらえたらいいなぁと思います。それだけが、小説家の存在意義ですから。

明けましておめでとうございます。2021年01月01日

◆2021年の元旦の朝。
◆さっそく心新たに日記の更新から始めようと思う。写真は我が家の年賀状。今年は丑年なのでね。そして今年はついに60歳になってしまう。還暦だ。還暦といえばもうおじいちゃんの年齢だ。実際もう孫がいる方々がたくさんいる(我が家にはいないが)。そんな年齢になってしまうのだ。小説家デビューしたのが2003年なので丸17年が過ぎたことになる18年目か。
◆30歳、40歳、50歳と節目のときにもそれぞれ思ったが、もののみごとに精神年齢は変わっていない。20代、下手したら10代の高校生ぐらいの年のまんまのような気がする。むろん経験値による成長はあるものの、根本的なところはまるで変わっていない。困ったことにろくでなしのまんまだ。そのままでおじいちゃんになってしまった。たぶん、そんなものなんだろう。そのままで死んでいくんだ。
◆老いてますます云々とかで新しいことにチャレンジなどとも思っていないし、考えつかない。今まで通り、ずっと小説を書いて暮らしていけるのならそれでいい。ただ、いつか、連載や書き下ろしの依頼も途絶える日が来るだろうと思っている。そう遠くない未来に。そのときからが、また新しいチャレンジが始まるんだろう、と考えている。いや、そんなこと思ってるならさっさと新しいチャレンジしろよ、ってなもんだが。
◆今年は1月にまず『国道食堂 2nd season』(徳間書店)、そして毎年の春4月に出る〈東京バンドワゴン〉シリーズは番外編『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン』(集英社)。その他にも連載している『明日は結婚式』(祥伝社)、『駐在日記 君と歩いた青春』(中央公論新社)、『〈磯貝探偵事務所〉からの御挨拶』(光文社)、『花咲小路二丁目の寫眞館』(ポプラ社)『続・すべての神様の十月』(PHP)、と、それぞれが連載終了後に出る予定(来年になるのもあるかもしれないけど)。その他にも文庫になっていくものがあるし、文庫新刊として初の江戸時代小説『隠れの子』(集英社文庫)も出せる予定。
◆ありがたいことに今年もたくさん出る。新しい連載の話もある。還暦になるからと落ちついている場合じゃない。どうぞ今年もよろしくお願いします。
◆コロナ禍は今年一杯では収まらないだろう。日本の政治腐敗は極まるどころか留まるところをしらない。毎日のように僕は、僕に力があれば政治家とそれに群がる連中を全員まとめてぶちのめすのに、と、考える。でも、そんな力は1ミリもなく、どうしようもないので、物語を書く。

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