SHOJI YUKIYA OFFICIAL SITE sakka-run:booklover’s longdiary since 1996.12.18

Diary

『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』です。2019年04月20日

◆晴れ。
◆どんどん春めいてくる北海道。でもいつも言うけどこの時期の北海道は雪解けで現れるゴミや塵やその他もろもろでいちばん汚い時期。町内会一斉清掃とかもやりますよ。
◆見本が届きました。今回でシリーズ第14弾となる『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』(集英社)です。発売は26日頃になる予定です。
◆著者メッセージとしてはこちらの〈東京バンドワゴンシリーズ〉のサイトに載ります。発売日ぐらいには更新されると思いますので、ぜひそちらも読んでみてください。
◆なので、あまり話が被らないようにこちらではのっけから著者メッセージには載せない裏話ですけど、装幀をいつもお願いしているデザイナーさんが、毎回「もう使える色がない」と困っているとか(^_^;)。そうですよねぇ、もう14色もの表紙の色を使っているんですからね。普段は装幀デザインを事前にチェックしますけど、この〈東京バンドワゴンシリーズ〉に関してはフォーマットが決まっていますので「今年は何色になるんだろう?」という楽しみを味わうために最終的に決まるまで見ないんです。表紙の絵はイラストではなく版画なのですが、こちらに関しては物語の内容に関わる小物や何かを事前に僕の方からお伝えして作ってもらうようにしています。
◆今作は本編。いつもビートルズナンバーがタイトルになっていて、その曲が物語のテーマソングになるような形をイメージします。『アンド・アイ・ラブ・ハー』はビートルズナンバーの中でも屈指の美しさを持つストレートなラブソングで、どこか日本人好みの物悲しさも感じさせるメロディーラインでもあります。堀田家の楽しくも賑やかな毎日をお届けするのが基本のシリーズですが、人生の中で必ず様々な別れは訪れます。今作、本編の日々の中で登場人物の一人が永遠の別れを告げます。また、家族には老人が多いので老後の生活の話、終の住み処の問題も出てきます。いつかそんな日を語るときには『アンド・アイ・ラブ・ハー』を使おうと思っていましたので、いつもよりは多少しっとりとした雰囲気で一年が過ぎていく物語になっています。
◆とはいえ、普段通りにドタバタした事件も起こります。子供たちの成長に合わせて、青春の悩みや恋の喜びや人生の節目も訪れます。少しでも「おもしろかった!」と愉しんでいただけたら、そして「明日も頑張ろう!」という気持ちになっていただけたら嬉しいです。
◆サイン会の告知をFBやTwitterで行っていますがこちらにも載せておきますね。もしお時間が合いましたらぜひ。お問い合わせは各店舗の方にお願いします。
●東京・三省堂書店池袋本店:4月26日(金)18:30〜
●札幌・文教堂北野店:4月27日(土)15:00〜
なかなかのハードスケジュールなんですよ(^_^;)。
◆サイン本は今年もたくさん作ります。どこに入荷するかはわかりませんが、25日に集英社さんに行って書く予定なので、発売日よりちょっと後に出回るかと思います。そちらもよろしければお願いします。
◆来年の話もしちゃいますけど、来年も本編です。そして再来年は四年に一回の番外編ですね。

『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』文庫です。2019年04月14日

◆ここのところずっと晴れて今日は気温も高め。
◆雪も一気に融けていって日陰などを除けばすっかり道路が出ている。油断してはいけないが、もう(峠とか走らないんであれば)タイヤ交換しても大丈夫。いつものこの時期に〈東京バンドワゴンシリーズ〉の文庫が届きました。『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』(集英社文庫)です。19日ぐらいには店頭にでるのではないかと。
◆シリーズとしては第12作目。オリンピックのように四作毎に出る〈番外編〉です。今回は昭和四十年代、若き我南人と、その妻になる秋実との出会いの物語です。したがってタイトルはビートルズナンバー縛りではなく、エルヴィス・プレスリーの名作〈ラブ・ミー・テンダー〉にしました。これは、ロックミュージシャンとしての我南人はそのバックグラウンドにビートルズ以前のロック・ポップス・ジャズ・ブルースがあるわけですが、さてどの辺の名曲にしようかなと考え、やはり親しみやすくかつ物語のイメージにピッタリの楽曲ということでこれを選びました。本編のビートルズナンバーを選ぶのは回を重ねるごとにちょっと悩むのですが、番外編はかなり自由なので楽しいですね。次回の番外編はどの時代の物語になって、どんな曲をタイトルにできるのか今から楽しみです。
◆内容は、興を削いではいけないのであまり触れませんが、長く楽しんでいただいている人ほどニヤリとする物語になっています。何せ我南人の父母である勘一とサチの……(以下略)。まだ我南人が二十歳ぐらいの頃です。既にレコードデビューして〈新しいロック〉を演るミュージシャンとして頭角を現しコンサートに明け暮れているある日、コンサート帰りに怪しげな男たちに追いかけられる女の子を助けます。その女の子が後に妻となり〈堀田家の太陽〉と皆に思われる秋実でした。何故秋実は怪しげな男に追いかけられていたのか? そこには当時の芸能界に巣くう大きな問題が……という感じです。カラーテレビが普及し始め、グループサウンズも出ていて、アイドルと呼ばれる人たちも出てきた頃の物語です。
◆文庫の解説はいつも書店員さんにお願いしているのですが、実は解説をしてくれた書店員さんは次からは物語の中に登場します(次の次ぐらいの新作だったかな? お名前だけですが)。お近くの書店の書店員さんが解説をしていたら「いつどんな役で出てくるか?」と、その辺りも毎年楽しんでいただければなと思います。
〈東京バンドワゴンシリーズ〉はこちらに集英社さんのサイトもあります。皆さんのLOVEのお蔭でもう次の新作『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』は14作目です。こちらは25日ぐらいから店頭に並ぶと思います。詳細はまた日記で。
◆番外編なので、いつも通りの堀田家の一時間のレギュラー放送(^_^;)とは違う〈二時間スペシャルドラマ〉です。面白かった! と、少しでも笑顔になっていただければそれで充分の〈ホームドラマ〉。よろしければ、またどうぞご一緒に。

ページトップへ