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Diary

片岡義男さんとハニームーン2016年01月09日

◆晴れたり曇ったり。kataoka
◆相変わらず締切りを抱え過ぎて東京に行ってる余裕などなかったのだけど。でも、あのお方に「ぜひ」とお誘いを受けてはたとえ親が危篤でも行かないわけにはいかない。と、いうぐらいの大人物と一緒に食事をして親しくお話をするという恐悦至極な時間を過ごさせてもらった。しかも、まだわからないけれども、「どうかね、一緒に仕事をしてくれないかね?」などというもったいないお言葉をいただいた。いやーびっくりですよマジで。もうスケジュールはぱっつんぱっつんなのでちょっと戦々恐々としているんだけどどうしよう。
◆どなたなのかはいろいろと大人の事情があるといけないので内緒。
◆東京で編集さんといろいろ話していて、やはりあの時代の〈片岡義男〉さんは凄かったという結論になった。今の若い読者の方は片岡義男さんのことを知らないかもしれない。幸せだと思う。今から片岡義男作品を堪能できるんだから。
◆ただ、やはり時代の空気というのはある。あの時代に(僕が高校・大学の頃)片岡義男さんの小説が次々に出版されたというのは神様が仕組んでくれたとびきり幸せで豪華なハニームーンだったのかもしれない。そう思えるぐらいに、片岡さんの小説は完璧な空気感を醸し出していた。物語の中の一場面一場面、一言の台詞がすべてパーフェクトな美しさとメロディを奏でていた。
◆僕の中で矢作俊彦さんは〈心の師〉だけど、片岡義男さんは〈心の兄貴〉だ。たぶん僕が死ぬまで片岡さんの背中が向こうに見えている。
◆あ、片岡さんと会ってきたわけじゃないからね。矢作さんでもないよ。別ジャンルの大物。いやーそれにしても一時代を築いた人は違うわホント。

東京に来ている2016年01月08日

◆東京は冬に来ても暑い。tokyokoen
◆とある事情で新年早々東京に来ている。どんな事情かは内緒(^_^;)。まぁ新年早々大変光栄なことでやってきました。そのうちにお話できるかもしれません。
◆冬と夏はあまり東京には来たくない。冬は雪の具合で飛行機が飛ばない日にぶち当たるかもしれないし、夏はもう当然暑過ぎるから。ただまぁ、冬の東京は嫌いじゃない。何故なら、ちょうどいい気温だから(^_^;)。冬と思わなければ北海道の春先の格好で充分だからね。プラス10度なんて本当に春のようだわ。
◆今までに出した本のタイトルに〈東京〉が付くものが多い。『東亰バンドワゴン』に写真の『東京公園』、『東京ピーターパン』もあるし、今連載中の『東京カウガール』もある。そのうちにきっと他にも〈東京〉がタイトルについている物語を書くだろう。間違いなく。
◆別に意識しているわけではなく、たぶん僕の中で〈見知らぬドラマ〉が起こるのは〈東京〉という大都会だという刷り込みがあるんだろう。小さい頃から見ていたテレビドラマや映画の舞台はほとんどが東京だった。まっさらなイメージの中での物語化がしやすいんだ。じゃあ地元の札幌なんかはよく知ってるから書きやすいだろうという向きもあるだろうが、札幌は暮らす街だし知り過ぎていて逆にイメージとして物語化するのが僕にとっては難しい。生まれた旭川もそうだ。だから、今までに書いた旭川や札幌の物語はほとんどが実体験に基づくものが多い(まぁ『札幌アンダーソング』という例外もあるけど。あれは完璧にフィクションですからねヽ( ´ー`)ノ)。
◆人が暮らせばそこに物語は生まれる。それをすくい取って小説にする。暮らしを見つめる、感じる心がないと小説は書けない。できれば、それはずっと穏やかな暮らしの中であってほしいと願う。

友よ2016年01月03日

◆曇り。気温高目のお正月。saikainomachi
◆36年ぶりになる高校時代の友人から電話があった。驚いたが、本当に久しぶりで、お互いに元気でやってることを確認できて嬉しかった。彼とは夏休みに自転車旅行を一緒にした。二週間ぐらいだったか、道央と呼ばれる北海道中心部をぐるりと回ってきたのだ。彼と僕とあと二人。合計四人のクラスメイトで一緒に走ったのだが、学校を出て以来彼らとは会うことはなかった。実際のところ学校以外でもよく遊んだすっごく仲良しの仲間だったかといえばそうでもない。ただ、クラスでは波長があって何かとよく話していた覚えがある。その自転車旅行が唯一の大きな思い出かもしれない。
◆小説家になってから、古い友人から突然連絡が来ることがたまにある。皆、僕が本を出して頑張ってるな、と喜んでくれていた。電話やメールの向こうに笑顔が見えると、こちらも嬉しくなる。歌の文句じゃないけれども、どこかの街で会ったなら肩を叩いて微笑んでほしい、と思って、こんな商売をやっているという部分も実はなきにしもあらず、だ。
◆理想は喫茶店の頑固親父だといつも言っている。僕がやっている店にふらっと懐かしい顔がやってきて「よぉ元気だったか」と笑い合ってコーヒー飲んで馬鹿話をして「じゃあまたな」と手を振る。そんな毎日が理想だ。
◆今のところ、僕の本がその喫茶店代わりだ。本屋さんで僕の本を見つけた古い友人が「小路か。がんばってるな」と微笑んで懐かしい気持ちになってくれたら、そして「会える日まで俺も頑張るか」と思ってくれたなら、本当に嬉しい。そう思って、書いている。
◆もちろん、本はそのままレジへ持っていってくれたらもっと嬉しいぜヽ( ´ー`)ノ

お正月の思い出2016年01月02日

◆湿った雪が降る。雪はできればパウダースノーでよろしく。tokyokazoku
◆子供の頃の正月はとにかく賑やかだった。我が家は、細かい事情はプライベートなことなので省略するがとにかく親戚が集まる家だったのだ。多い時には四家族十数人が我が家に集まり泊まっていったりしていた。そういう当時のお正月の思い出はとにかく麻雀だった。僕たちがやっていたわけではなく、集まった父親たちがほとんと徹夜で麻雀をやっていたのだ。何故そんなにやっていたのかはわからないけど、とにかくやっていた。座敷にはもうもうと煙草の煙が立ちこめ、ジャラジャラと音が響き、正月のテレビ番組を観ている僕たち子供はうるさくてしょうがなかった記憶がある。「テレビが聞こえなーい」と文句を言っても「わはははは」と笑われて終わりだった。
◆そして不思議なのだが、そういう親戚が多数集まる正月なのにお年玉を貰った覚えがない。いや、貰っていたはずなのだがどうも記憶があやふやなのだ。これだけ記憶力が良くて子供の頃の話をさんざん物語にしている身なのに何故がそこの記憶がはっきりしない。中学や高校に上がってお金の現実味が増している年齢の頃を思い浮かべても、お正月のお年玉の記憶だけはあやふやなのだ。溜まったお年玉で何かを買ったという記憶も何故かない。どうしてかなぁと思う。
◆集まった従兄弟たちと一緒にお風呂に入って、座敷一杯に敷かれた布団にもぐって大騒ぎをしていつの間にか眠ってしまって、朝になって起こされたらお雑煮の匂いがしているのは、覚えている。近所に神社がなかったので車で行って、留守番をした人の分までおみくじを引いてきた。自分が小吉だったら中吉だった人と取り換えてもらったりした。
◆家の息子たちも、従兄弟たちと騒いでお年玉を貰って祖父祖母の顔を見て喜んでいたのだが、そんな子供の頃の正月の記憶は消えていくだろう。覚えてなくてもいい。ただ、無事に新しい年を迎えられたことを祝う気持ちだけ残っていれば充分ではないかと思う。

春を待つ季節2016年01月01日

◆穏やかな天候のお正月。melody
◆2016年の始まり。皆様明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
◆1月そして2月の北海道は一段と寒さも厳しくなり、積雪を増える冬本番なのですが、年が明けるとそれは今までの〈冬へ向かう季節〉から〈春を待つ季節〉になるので、心がぐんと軽くなる。陽は一日一日と長くなっていく。そして必ず春はやってくる。北国に住む人間は春の喜びを何度も味わいたいから厳しい冬を耐えているんじゃないか。Mか、真性のMなのか! と自分に言いたいヽ( ´ー`)ノ
◆今年はどんな年になるんだろうか。小説家としてスケジュールを考えると今までと何の変わりもなく、ありがたいことにずっと書いている年になります。もう既に一年の連載スケジュールは埋まっていますし、刊行スケジュールも埋まっている。その中で、まだ果たしてない約束の本もあるので、何とかしたいなぁと。
◆のんびりしたいなぁ、というのはときどき思うけれども、いやいやいや、と。まだのんびりするような状況じゃない。執筆依頼があるうちは、書いて書いて書きまくります。
◆あぁそうだ、今年こそ趣味を見つけたいなぁ。音楽と読書と映画以外の趣味。なんかないかなぁ。
◆あ、腰回りについた贅肉を落とすことも引き続き目標に。体重はあと5キロなんとか落としたい。
◆皆様の一年が素晴らしいものになりますようにお祈りいたします。

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