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Diary

犬猫を愛せよ(他の動物もね)2016年02月23日

◆雪が降ったり晴れたり。brutusinu
◆結論としては犬も猫も可愛いので僕はどっちでもいい。基本的に動物は全部好きだ。哺乳類も鳥類も爬虫類も魚類もイケる。そもそも妻が大の猫好きなので家を建てたときには猫を飼えるかと喜んだのだが、当時まだ小さかった両家の甥っ子姪っ子に猫アレルギーの子が多くて遊びに来られなくなっては可哀想と断念して、亡き愛犬ミルを飼い出した。ミルがいなくなって三年(かな?)。まぁあと四、五年経って還暦過ぎたら猫と暮らし始めると思う。ひょっとしたら猫と犬と両方かも。
◆ここには何度も書いている話。小学生の頃に読んだ学年誌かなんかに書いてあったことをずっと覚えている。〈言うものは水に流し、聞くものは岩に刻む〉というような意味合いの言葉。おそらくは仏教かなんか、その辺りの教えの言葉だろう。何気なく言ったことでも、聞く相手によっては心に深く刻まれるということか。良い意味でも悪い意味でも。何となくだけど、それは忘れないようにしなきゃなと思って今まで生きてきた。もちろん、パーフェクトヒューマンではないので(^_^;)、今まで僕の言葉で傷ついた人もいるかもしれない。そこは素直に謝っておく。
◆TwitterもFBもLINEもとにかくSNSは楽しい。便利だ。言葉というのは人類が獲得した最高のコミュニケーション手段だ。だからこそ、〈言うものは水に流し、聞くものは岩に刻む〉ということを忘れないでほしい。同時にその逆で〈刻むように言われた言葉も水に流す〉ぐらいの軽さも持ち合わせないとマズイと思う。たかが言葉、されど言葉。硬軟合わせ持ってこそ、人生は楽しくなる。つまりは猫も犬も愛せということだ(違うな)。
◆もしも、人とのコミュニケーションが苦手で生き辛いなら、犬や猫を飼ってその子を幸せにするために生きるのはどうだろうか。その子が幸せそうな顔をして毎日を過ごせばきっと貴方も幸せなはずだ。そしてその犬猫を幸せにするための努力は、間違いなく貴方自身をも変えて行くから。

『札幌アンダーソング』文庫化です。2016年02月18日

◆晴れたり曇ったり。sapunderb
◆所用で妻がいないので一人きりの一日。外出しないので本当に声を発していない。たまたま来たクロネコヤマトさんに「ご苦労様ー」と「どうもー」を言ったぐらいだ。
◆そしてそのクロネコヤマトさんが持ってきてくれたのが、文庫新刊『札幌アンダーソング』(角川文庫)の見本です(2月25日頃に発売予定)。この物語、帯に思いっきり〈変態の専門家〉と書いてありますが、同時に天使の美貌と天才的な頭脳と四世代に亘る記憶を持つ〈志村春〉が主人公です。もう思いっきり飛ばした設定ですね(^_^;)。何故春が変態の専門家であるのかは、読んでいただいて納得していただければと(ちなみに装幀で描かれている春のファッションはほとんど二人の姉のお下がりという設定です)。その春が、道警の刑事である根来とキュウのコンビと組んで、札幌の街に巣くう〈裏の住人〉の犯罪に挑むという物語です。これがシリーズ1作目でして、2作目に『札幌アンダーソング 間奏曲』が出ていまして、3作目になる『札幌アンダーソング ラスト・ソング』が来月3月に発売になり、そこで一応の完結です。
◆そもそもシリーズにするつもりなどまったくなかったし、僕自身「こんな設定のものは売れないよなぁ」と思いながらも楽しみながら書いたのですが、これが少々売れてしまったんですね(^_^;)。わからないものです。それでじゃあってんで三部作となりました。作中に札幌に実在するようないろんなものが出てきますが、もちろん全てフィクションです。そして作中で起こっている事件や書かれている札幌の噂話も開拓にまつわる逸話もほとんどがフィクションです。ほとんどってことは中には本当のことも書いてあるのかもしれません。その辺は皆様のご想像にお任せしますヽ( ´ー`)ノ。気楽に楽しんでいただければと思います(ただし、本当に変態的なことも描かれていますのでお子様には読ませない方がいいかと)。
◆19歳になる年に札幌に出てきて、それから三十数年ずっと札幌の変遷を見てきました。住みやすい街です(雪さえなければヽ( ´ー`)ノ)。そんなに郷土愛なんてものは抱えていないのですが、歴史のない北海道に生まれて、そもそも北海道に開拓にやってきた自分の先祖も極論すればアウトローだってところは気に入ってます。

すべての担当編集さんへ2016年02月15日

◆晴れたけど風が冷たい。sokohe
◆Twitterでもつぶやきましたが、2月後半から3月の新刊を整理します。2月25日頃に文庫版『札幌アンダーソング』(角川文庫)。3月9日頃に、単行本新刊『恭一郎と七人の叔母』(徳間書店)。3月10日頃には『そこへ届くのは僕たちの声』(文春文庫)。3月31日頃に単行本新刊『札幌アンダーソング ラスト・ソング』(角川書店)(ネット書店でサブタイトルが〈ラスト・ダンス〉と出てますが間違いです(^_^;))。以上です。もちろん『ロング・ロング・ホリディ』(PHP)も、『アシタノユキカタ』(祥伝社)も、『スタンダップダブル! 甲子園ステージ』(ハルキ文庫)も今現在の新刊ですのでよろしくお願いします(本当に出し過ぎですすみません)
◆『そこへ届くのは僕たちの声』(文春文庫)は、新潮文庫さんのものが文春文庫さんにお引っ越ししたもので、内容に変わりはありません。説明しますと、新潮社さんから『そこへ届くのは僕たちの声』の契約が切られたのです。もううちでは扱いません、と。これは一見非情な通告のようにも思えますが、増刷しないでずーっと契約しているより、他社さんで出してもらえるならそうした方がいいですよ、という意味でもあるのです。実際、文春文庫さんに移ったことで僕はまたこの文庫本で印税を得ることができるのですから、新潮社さんと文藝春秋さん両者に感謝感謝なのです(もちろん、どこも拾ってくれない場合もあるのですが)。ま、円満退社みたいなものですねヽ( ´ー`)ノ
◆ゲラ校正で本当に十年ぶりぐらいで『そこへ届くのは僕たちの声』を読み返しました。この本を出したときには既に四十半ばのおっさんだったわけですが、それでも「若いなぁ」と思えました。まだデビューしたてで、そしてもちろんまったく売れてない作家で、生き残ろうとして一生懸命書いているなぁというのが伝わってきます。
◆この本の新潮社さんの担当はGさんでした。実はGさんは『空を見上げる古い歌を口ずさむ』(講談社)でデビューした僕のその本を読んでいちばん最初に「うちでもぜひ書いてください!」と声を掛けてくれた編集者さんです。デビュー作がまったく売れなかった僕はそのGさんの言葉に本当に励まされました(そして彼女は映画化された『東京公園』の担当編集でもあります)。写真は単行本の装幀。思い出深い本です。
◆今までに出した単行本はもう60冊以上。細かい描写を忘れてしまってる本もあるぐらいですが、それぞれを担当してくれた編集さんとのいろいろなことは、何もかも全部覚えています。皆、僕の物語を好きだと言って一生懸命良い本を作ろうと、そして売ろうとしてくれました。僕に力がなくていまだにその期待に応えられてはいないのですが、本当に、感謝しています。
◆あ、ちょと嘘ついた。忘れてることもあるかもしれないヽ( ´ー`)ノ

ジーパンとDS。2016年02月14日

◆雨が降ったりしてもう道路は大変。taiyounihoero
◆実は先日お気に入りのジーンズのボタン(リベット?)が外れた。しかも外出中に。しかもトイレで(そりゃそうか)。そんなことは50数年の人生で初めてだったので、帰ってからマジマジと外れたリベットを見てググってどうやって付けているかを知った。人生いつまでも勉強だと思う。案外簡単に付けれることを知ってすぐさまネットで買いました。新しいリベットと専門の道具を(意外に安い)。これでもう僕はいつジーンズのボタンが取れても修理できる。
◆ある母親が自分の息子が約束を守らずDSでゲームやっていたのを知って逆上してそのDSを叩き割ったそうだ。そのことを自分のTwitterで流して案の定炎上したそうな。その母親は著名人でテレビにもよく出ていて、かなり豪快な性格であることは知っていた。
◆二つ、思った。まずひとつは、自分の子供に対してキレてしまうのは、理解できる。僕も父親だからだ。そして自分の息子にマジで怒りに任せて怒鳴ったこともある。だから、その母親の怒りでDSを叩き割るというトラウマレベルの暴挙も理解はできる。もう一つは、その自分の暴挙を反省ではなく嬉々としてTwitterに投稿する神経は、わからん。僕は、子供に対して怒りに任せて怒鳴った瞬間に、後悔した。あんなことはすべきではなかったと。その後悔は十何年経った今でも続いている。もし、息子が「あのときは悲しかった」とか「怖かった」と後年言ってきたら素直に謝るつもりだ。だから、あの母親は僕には理解できない人格なんだろう。でも非難はしない。ひょっとしたらDSを叩き割られた息子さんはそういう母親を愛しているのかもしれない。自分の行為を反省しているのかもしれない。親子の間のことは他人には理解できない部分が多い。
◆ただ、そういうことはしてしまったとしても、反省した方がいいと思う。まぁああいう人には何をいってもカエルの面にしょんベンだろうけど。
◆物は大事にしようよ。僕のジーンズもこれでこの先一生穿ける。ウエストがこれ以上太くならなければ。

嘘つき小ちゃん2016年02月10日

◆雪が降ったり止んだりだったが雪かきをするまでもない積雪。spector007
◆専門学校や大学で〈創作論〉みたいなことを教えたことがある。前職がプランナーだったし、喋るのは得意なので講義内容をまとめておもしろおかしく話すことは簡単にできちゃう。こうすれば小説は書ける、なんていうのも教えられる。ただ、本当のところでは僕はそういうのに向いていないなぁと思っている。何故なら、僕は最初から〈物語〉がすんなり書けた人間だから。つまり、書くためのノウハウなんてものを考えたことも悩んだこともない。書こうと思ったら最初から最後まで素直に書けた。
◆どうして書けたんだろう、というのを根っこから考えてみると思い当たるものはひとつしかない。僕は嘘をつくのが上手な子供だった。もちろん、大人は子供の嘘なんかすぐに見破る。悪い嘘は怒られて叩かれて終わりだろうけど、僕は父や母を楽しませたくて嘘を、物語を作って喋っていた子供だったことを覚えている。どんな内容の嘘だったか何てもう覚えてはいないけれども、観たり読んだりしたマンガやアニメやテレビや絵本を参考にした作り話だったような気がする。荒唐無稽な嘘を布団の中で僕は寝かしつけようとしていた父や母に延々と語っていた。つまり、僕は幼稚園に入る前からもう自分で物語を作っていたんだ。資質ってやつなんだろう。そういえば幼稚園でも同じクラスの友達に延々と嘘話をしていた覚えもある。
◆どこかで道を誤ったら僕は詐欺師とかペテン師とかあるいは女をだまくらかしているヒモとかになっていたかもしれないと思う。そうならなかったのも、たぶん物語のおかげだ。悪いことをしたらバチが当たるとか、正義は勝つ、という類いのものを僕はずっと楽しんできたからだ。
◆でも、世の中には殺しちまった方がいい奴もたくさんいる。殺人許可証を持つショーン・コネリー演じる007も本当に大好きで、小学生の頃に父にせがんで映画館へ足を運んだものだ。
◆殺し屋の物語もいつか書きたいんだ。

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