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Diary

『家族はつらいよ』三度目のノベライズです。2018年03月10日

◆晴れの気持ち良い天候。
◆今回東京で定宿じゃないホテルに泊まったのだけど、やはり定宿は便利だ。濡れないで東京駅に入れるから雨降りだろうと何だろうとどこへでも傘無しで歩けて買物ができる。コンビニも近くにたくさんある。ほんの少しの距離なんだけどね。
◆ノベライズをした『妻よ薔薇のように 家族はつらいよ3』(講談社文庫)が届いていた。山田洋次監督のシリーズ映画『家族はつらいよ』第三弾。(おそらくは)これで完結のはずです。
◆前作、前々作のときにも書きましたが、著・小路幸也となってはいますが基本は脚本に沿った物語です。山田監督と脚本の平松さんが作り上げた料理を、僕は小説というお皿に盛り付け直しただけです。ただ、小説にする際にはどうしても映像だけでは表せないところを、エピソードとして付け加えていますので、映画と両方を楽しんでいただけると「あぁ小路幸也はこのエピソードを書き足したのか」あるいは「映画のここは小説では削ったのか」と、二度美味しいことになるとなると思います(^_^;)。これで三度目になるいわゆる〈あて書き〉なので、すっかり俳優さんたちと知り合いになった気がしていますが、お会いしていませんヽ( ´ー`)ノ。15日ぐらいに発売されるはずです。よろしくお願いします。
◆山田洋次監督とは何度かお会いして、一緒にお食事など楽しませていただきました。直接電話をいただいたりもしました。日本映画の巨匠のお一人。本当に、お話しして一緒に仕事をさせていただけるだけでもう光栄でした。いつまでもお元気でいてほしいです。監督、もしまた何かあれば呼んでください。いつでも馳せ参じます。

楽しい、は、生きる力だ。2018年03月09日

◆春の嵐。大雨など。東京も北海道も雨だった。
◆毎年この時期には年に一度春に出る〈東京バンドワゴン〉シリーズ関連での上京が多くなる。これから先にも何度か出て来ます。そして年に一度のサイン会とかその他もろもろのイベントもあるかもしれません。随時お知らせしますのでどうぞよろしくお願いします。
◆春は新しい生活に入っていく時期。新しい生活に入っていく若い人たち。音楽でも、歌でも、絵でも、マンガでも、映画でも、ドラマでも、小説でも、スポーツでも、囲碁でも、将棋でも、もちろん勉強でも、何でもいいから自分が〈楽しい〉と思えることをどんどん増やしてほしい。楽しいと思えることが人生の中で増えていくと、それは生きる力になると思う。五十数年生きてきてそれは本当に思う。苦しいとか悲しいとか辛いとか思うときに僕は物語があったから生きてこられたと思う。自分が楽しいと思うこと、好きなことは、前へ進む力を与えてくれる。
◆もちろん、年を重ねていくと、大人になってしまうと、そんな力も失ってしまうほどの辛い出来事が襲いかかることもある。それを止めることはできない。僕の友人知人たちの中にも、生きる力を失ってさよならを告げた人たちもいる。そんな人たちに自分は何もできなかったのかと無力感に襲われることもある。それでも、このくそったれな世界の中でも〈楽しい〉ことをできるだけたくさん置いていくために僕ら表現者はいる。最高の芸術とは、人を楽しませて生きる力を与えるものだ。
◆今回の上京でも打ち合わせを何本か重ねて、新しい執筆依頼がまた増えた。あまりにも僕の執筆ペースが速くて多いため、もう少しぐらい休んだっていい時期なんじゃないか、身体と心を休めることも必要だぞと気遣って言ってくれる人もいるんだけど、休憩するぐらいだったらずっと走っていたい。一人でも、楽しいと思ってくれて生きる力にする人が増えてくれればいい。
◆書くぜ。

手縫いの雑巾で、新しい部屋の床を拭いた2018年03月01日

◆大荒れの北海道。
◆我が家近辺はまだ比較的穏やかだけど、とにかく雪が重い。今晩除雪車なんか来たものなら明日の朝にはガチガチに凍った雪塊ではなく氷塊が玄関先に並ぶことは確実。あぁ気が重い。
◆弥生、三月だ。弥生、という言葉にはいろいろ思いがあるのだがそれは酒飲みながら話すようなことなのでここには書かないけど、以前はその言葉を使った歌もよくあったのだけど最近はどうなんだろう。
◆卒業式のところも多かったらしい。僕は諸事情で卒業というものをあまりしていないのだけど(^_^;)、三月四月は新しい生活へと入っていく時期だ。期待と不安とが入り交じるその心持ちも、この年になるともうただひたすら懐かしい思い出の中だ。
◆早い頃から家を出たくてしょうがなかった人間なので、一人暮らしを始めたときは本当に嬉しかった。わくわくしていた。期待しかなかった。まぁ予備校生という遊んでいられない状況で始めた初めての一人暮らしだったんだけど、遊んでいたねヽ( ´ー`)ノ
◆一人暮らしをして初めて親のありがたみがわかるというけれど、風邪を引いて寝込んだときにはそれを実感した。何せ、世話をしてくれる人が誰もいないのだ。何をするにしても一人。幸い、アパートだったんだけど隣りには大家さんである老夫婦が住んでいて、たまたま僕が寝込んでいるのを発見してくれておばあちゃんがお粥を作ってくれたりしてくれた。本当にありがたくて全快した際にはお菓子を買ってお礼に行った。大家さんの老夫婦は予備校生である僕を何かと気に掛けてくれて、ときには晩ご飯に呼んでくれたりした。そのアパートを出ることを告げにいったときに、おばあちゃんは次の部屋の家賃を訊いてきた。三倍近い家賃のマンションに引っ越すことになっていたんだけど、その金額を告げたときにおばあちゃんはにっこり微笑んだ。「いい暮らしをしようと思うことは、大事よ。頑張ってね」。そう言って、引っ越しの日には手縫いの新品の雑巾をたくさんくれた。その手縫いの雑巾で、新しい部屋の床を拭いた。次の部屋に引っ越すときまでずっとその雑巾は使っていた。
◆新しい日々は、新しい出会いの始まりだ。

優しくないから、優しくするんだ2018年02月28日

◆晴れ。穏やかな天候。
◆風の冷たさにも冬の冷たさと春の冷たさがあって、今日は確実に春の冷たさになっていた。北海道の春はまだまだ全然遠いけれども、ずっと向こうから春の足音が聞こえてきている。雪のない地方に住みたいと思いながらも北海道から離れないのは、厳しい冬の終りとともにやってくる春という季節の本当の素晴らしさを感じられるからだと思う。あぁ春だ、と思うときのあの喜びは何物にも代え難い。明日から三月だ。弥生三月だ。
◆就職活動が始まるのだろう。僕の次男も大学生で春からは四年生だ。つまり、もう就職活動は始まっている。まともな学生生活も就職活動もしたことがなく、会社というものに縁がなく、ペテン師のような商売をしているこの父親は息子たちに何もしてあげられない。ただ、お前の思うように好きにやれ、頑張れというのみだ。情けない父親で申し訳ないと思う。ただ、どうしようもなくなったら、いつでも帰ってこられる寝床はある。飯も毎日たっぷり食わせてやるから、ゆっくりと自分の人生をどうするか考えればいい。
◆僕自身もそうだったのだけど、いざというときに帰れる場所があるというのは本当に心の拠り所になるもんだ。それだけでも確保できたのは、父親としてはちょっとは頑張ったじゃんと自分を褒めてやりたい。
◆本当にろくでなしの男で、親孝行も何もできなかった。ただ自分の好きなことだけやって生きていきたいとあまっちょろいことを考えて、少しばかりの運で今まで何とかなってしまった。作風から誤解されるけれど、善人でもない。むしろ狡いことばかり考えていろんな面倒臭いことから逃げ回って生きてきている小悪党だ。根っこのところでは自分だけがかわいい人間でまるで優しくないから、できるだけ人に優しくしている。人に優しく生きていれば、いろんな面で楽だからだ。だから、優しくなるために、毎日きちんと生きようと、頑張る。

私の先祖は鳥取出身です2018年02月22日

◆雪かきで疲れた日。
◆今年も雪が少ないかな、と思ったらここのところで帳尻を合わせて来やがった感じ。慣れているとは言っても一晩で30センチほども積もられるとやはりきついのよ。
◆オリンピック女子カーリングの〈会話〉が随分話題になっている。試合中の作戦を決める会話が全部聞こえてくるのがカーリングのおもしろさのひとつなのだが、彼女たちの使う〈北海道弁〉がカワイイとか。
◆で、まぁ「うん、そうだねカワイイよねー」ぐらいにしておけばいいのだけど、あまりにも「?」なご意見ご感想がネット上に散見されるので、北海道旭川市生まれ旭川と札幌育ちの小説家であるわたくしが一言私見を述べさせていただくなら、個人的には〈北海道弁〉というものは存在しないと思っております。それは〈北海道全域における共通の独自表現〉という定義で、です(方言とはそういうものですよね)。
◆そもそも北海道は開拓された土地です。150年ほど前に屯田兵ならびに開拓民が全国各地(おおよそ20ぐらいの県)からやってきたのです。もうおわかりですよね。あちこちの県からやってきた彼らはそれぞれのお国言葉(方言)を使って話します。でも話が通じない部分もあるので標準語で話そうとしました。北海道全域において話す言葉が〈基本は標準語〉なのはそのせいです。
◆タレントもどきが使って有名になってしまった「なまら」とか「したっけー」などという言葉は北海道の一地方で使われていた〈訛り〉であって、北海道全域で使われる〈共通の方言〉ではないのです。実際僕は50数年の人生でその二つの言葉を使ったことありません。大人になってから初めて聞いたぐらいです。
◆広い北海道です。その地方地方で残ってきた独特の訛りや表現は確かに存在します。それらをひと括りにして〈広い意味〉で〈北海道弁〉と定義することも、解釈としては成り立つのでしょうけどね。
◆まぁ眉間に皺寄せてどうこう言うものでもないのでこの辺にしておきますが、我々北海道民は三代遡ればそもそもは皆さんのいる土地に住んでいて、開拓民なんだというのは歴史として知っておいてくださいね。
◆ちなみに私の先祖は鳥取出身です。三代前の〈四代目小路〉が開拓民として北海道に渡ってきました。

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