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Diary

僕たちだけはずっと愛し合うつもりで2017年05月02日

◆晴れたり曇ったり。
◆日本の最後の桜前線北海道。札幌でも桜の花が開いてようやく春満開のゴールデンウィーク。我が家の庭の桜が満開になるのはもう少し先かな。
◆毎年この時期は東京に行くことが多くて、バタバタしてしまう。今年はサイン会も早めに終わったので、またしばらくはずっと机の前に座って原稿を書き続ける毎日。窓を全開にして外から聞こえてくる鳥の声や、子供たちの声を聞きながら、外の風を感じながら執筆できる日ももうすぐだ。楽しみ楽しみ。
◆札幌で桜が咲く頃に、忌野清志郎さんが最後の長いツアーに出かけてしまってもう8年が過ぎてしまった。早いなぁと思う。
◆僕たちはそれまでも、そしてあれからもずっと、まだ清志郎さんの歌を唄いながら愛し合っている。いつかまた清志郎さんの姿を見られるときまで、向こうでのそのツアーに参加できるときまで、ぶっ飛ばしたりどかどかしたりエンジン全開したりしているんだ。
◆たとえこの世界がろくでもない野郎たちのせいで争いに満ちてしまったとしても、清志郎さんの歌を唄ってきた僕たちだけはずっとずっと愛し合うつもりでいる。絶対にそうする。
◆去年はこの日に吉野朔実さんも向こうに行ってしまったんだ。吉野さんも向こうでまたマンガを描いていてくれているだろうか。もしも描いているのなら、絶対に読みたい。読める日まで、ずっと頑張る。
◆悪い予感の欠片もないさ。
◆〈東京バンドワゴンシリーズ〉の刊行の熱の冷めやらないうちに、毎月のように単行本新刊が出ます。またあちこちでお知らせしますので、よろしくお願いしますね。

サイン会ありがとうございましたそして『少年探偵』です2017年04月29日

◆東京は晴れ、札幌近郊も晴れ。
◆昨夜はサイン会。本当にありがとうございました。お陰様でたくさんの方に足を運んでいただきました。長い間立ったままお待たせして済みませんでした。毎回来てくださる方や、中には石川県から駆けつけてくれた方も。本当にありがたいです。
◆最後になった中年男性の名前を見た瞬間に驚いて顔を見るとなんと高校時代の同級生でした。三十数年ぶりの再会です。何でもついこの間まで僕が作家になったのを知らなくて、今日会社帰りに寄ってくれたとか。彼とは高校の夏休みに自転車で北海道を回ったのですよ。今度、そんな話をしようと握手して別れました。サンキュー、イッセイ。
◆さて、『ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン』そして『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』(いずれも集英社)が絶賛発売中ですが、またしても文庫新刊のご案内です(^_^;)。本当に毎度毎度たくさん出して済みません。ポプラ社さんから出ていた『少年探偵』(ポプラ文庫)が5月の2日ぐらいに発売されます。
◆ポプラ社さんの〈少年探偵団シリーズ〉は本当に僕らのバイブルでした。小学校の図書室にあったものを全部読んで、ないものは父母に頼んで書店で買ってもらい何度も何度も読んだものです。名探偵明智小五郎と助手の小林少年、そして怪人二十面相の対決に、ドキドキワクワクしてまさしく手に汗を握っていたのです。そんな〈少年探偵団〉のオマージュを僕などにポプラ社さんは書かせてくれたのです。本当に嬉しくて嬉しくて狂喜乱舞しました。ずっと以前から温めていた〈小路幸也の『明智小五郎と、小林少年、そして怪人二十面相』〉を本当に自由に書かせてもらえました。何せ多くの人にとってバイブルともスタンダードとも言える作品へのオマージュです。僕の新しい〈少年探偵〉に賛否両論あるでしょうが、自信を持って〈これが小路幸也の〈少年探偵〉です〉と言える作品です。文庫になってお手に取りやすくなります。どうぞ『少年探偵』をよろしくお願いします。

『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』発売です2017年04月25日

◆晴れたり曇ったり。風の強い日。
◆毎年4月末、北海道ではようやく桜の芽が色づき始める頃に出る〈東京バンドワゴンシリーズ〉。12冊目になる今年は番外編で『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』です。見本も我が家に届きました。ずっと読んでくださっている方はご存知でしょうけどこのシリーズ、本編を3冊出すと次は番外編。つまり4年に一回オリンピックのように番外編を出しているのです。
◆今回は、我南人の亡き妻であり〈堀田家の太陽〉と言われていた秋実さんと我南人の出会いの物語。舞台は昭和40年代です。正確に昭和40何年としなかったのは、このシリーズ、一年に一冊出ていますが、登場人物が一冊で一歳年を取るのではなく、番外編の年はなかったことになり、それでも毎年その年を生きていることになっています。つまり、物語内と現実で多少タイムラグが発生しているんですね。なので、あえて今回は〈昭和40年代〉と大雑把に表現しています。大体、昭和40〜42、3年頃の時代の雰囲気を思ってくださればと思います。
◆当時まだ20代前半だった我南人は既にロックバンド〈LOVE TIMER〉のリーダーとしてメジャーデビューしていました。この辺りの雰囲気は40代以上の方は、芸能史でいうと〈はっぴいえんど〉がメジャーデビューした頃とGSが最高潮だった頃を若干被らせていただければと思います(実際には少しズレているのですが)。それまでの芸能界と新しいロックが混じり合っていた時代。そんな頃に、我南人と秋実は出会います。そのエピソードは同じく番外編『フロム・ミー・トゥ・ユー 東京バンドワゴン』で短く描きました。そのエピソードから『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』が始まります。
◆我南人と秋実が出会う物語ですから、当然まだ藍子も紺も青も生まれていません。ですから、堀田家に住んでいるのは勘一とサチと我南人だけです。少し淋しく感じるかもしれませんが大丈夫です。今までにも本編に登場していた拓郎くんやセリちゃんも大学生として登場します。もちろん、まだ40代の若き祐円さんも。そして今までは脇役であまり台詞もなかった〈LOVE TIMER〉のメンバー、ジロー、トリ、ボンもしっかりと堀田家に出入りしています。
◆タイトルはエルヴィス・プレスリーの名曲〈ラブ・ミー・テンダー〉です。本編はビートルズ縛りですが、番外編はそこから離れます。ミュージシャンとしての我南人のルーツは決してビートルズだけではなく、それ以前のジャズやブルーズ、そしてポップスであるという設定から、その時代を代表する名曲であり、もちろん、物語のテーマともなります。どこかで翻訳された歌詞などを読んでもらってもまた楽しめると思います。
◆本編は連続ドラマの様に進めていますが、番外編は二時間か三時間のスペシャルドラマです。そのつもりでテンポ良く、楽しく、賑やかに物語を組み立てました。なおかつ、今回は〈テレビ〉というものも重要なポイントになっています。黄金期を迎えていた時代のテレビ業界や音楽業界のことなども盛り沢山に詰め込みました。「あぁ楽しかった!」と笑って本を閉じてくれれば最高に幸せです。どうぞよろしくお願いします。
◆気が早いですが(^_^;)、来年の4月はまた本編に戻ります。花陽の大学受験がどうなったか気になっている方もいるでしょうか。どうぞお楽しみに。

継続は力なりというのは真実かもしれない2017年04月20日

◆東京は晴れ。
◆もうすぐ、25日ぐらいに発売の『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』のサイン本を作るために東京に来ている。その他にも打ち合わせやらなんやら。思えばもう10年ぐらいこの時期には東京に何度か来ることになっている。非常にありがたいことだ。
◆作家になって10年以上経ち、その度に上京していれば定宿もできる。僕の場合は10年近く東京駅のすぐ近くのホテルがそれだ。ほぼ直結しているので雨の日でも濡れないであちこちに行けるので便利。自分の家以外でこんなにも泊まるところは他にないので(実家より泊まっている)、第二の家と言ってもいいんじゃないか。たまに東京以外の街に泊まって、その帰りに東京に来てこのホテルの廊下を歩くと「あぁ帰ってきたな」という気分にもなる。たまにしか旅をしない僕でもこう思うのだから、全国くまなく廻っているミュージシャンなどはいろいろとあるんじゃないだろうか。
◆写真のアルバムは竹原ピストルさんのもの。今や注目のミュージシャンだけどインディーズでの活動歴も長い。かなりあちこち廻っているんじゃないかと思う。僕の大好きな、そして友人のミュージシャン〈踊ろうマチルダ〉も実は会おうと思えば会える状況に今はなっているんだけど、彼も常に日本のどこかを廻っているので中々会えない。
◆苦労した才能ある人が日の目を見るのはどんなジャンルでも本当に嬉しい。自分が才能あるのに昔は苦労したとか言うつもりはこれっぽっちもないが、デビューの頃はまるで食えなかったのに今は明日の米の心配をしないでいい状態なのは事実。何がきっかけになるかなんて本当にわからない。僕の場合は3年目に出した『東京バンドワゴン』で曲がりなりにもそういう状態になったのだけど、何故これが注目されたのかは今もってまったくわからない。書き方を変えたとか手応えがあったとかも一切ない。その時に運が巡ってきたのかな、と言うしかないのだ。
◆ただひとつ言えるのは、続けてきた、ということか。努力は必ず報われるとは言えないけれど、継続は力なりというのは真実かもしれない。

『ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン』文庫とサイン会です2017年04月18日

◆全国的に天候が不安定な様子。あちこちで風やら雨やら。
◆さて、もうすぐ〈東京バンドワゴンシリーズ〉10作目である、『ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン』が文庫になって発売されます。だいたい20日ぐらいには書店に出回るんじゃないかと思います。単行本で既にお読みの方も、文庫化を待っていた方も、どうぞよろしくお願いします。
◆この『ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン』は、10作目という記念すべき年ではありましたが、そこにこだわらずにいつも通りの堀田家の毎日をいつも通りに綴りました。堀田家の日常です。
◆お日様が昇って朝になって、昼になって、お日様が沈んで月が出て夜になる。一日の繰り返しです。その淡々と進む日常こそが、実は本当にありがたいことですよね。何があろうと、お天道さまは昇る。きっと正しいものを見ていてくれるはずだ。もちろん曇る日もあれば雨も降るし雪も降る。でも、陽は昇る。必ず光り溢れる朝がやってくる。いつもの朝がくることに感謝して毎日を過ごしていこう。ビートルズの名曲のタイトルにかけて、そういう気持ちで堀田家の日々を綴りました。
◆皆さんの毎日にほんの少しでも楽しさや明るさを添えられれば幸いです。どうぞよろしくお願いします。
◆そして、25日ぐらいにはシリーズ第12弾である単行本新刊『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』が発売されます。シリーズの中では番外編になる今回は、我南人と秋実さんの若き日の、出会いの物語です。こちらもどうぞよろしくお願いします。
◆発売を記念して、28日に三省堂書店さんが東京でサイン会を開催してくれます。こちらです。お問い合わせは三省堂書店西武池袋本店さんまで。ご予定の会う方、お待ちしております。

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