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Diary

そして猫を飼う2019年05月19日

野良猫の子猫のきょうだい
我が家に来たメイ

◆晴れ。少し風が冷たいが良い陽気。
◆何度も愚痴っているが本当に執筆パワーが減っている。なので、月に何本かある連載をこなすだけで何もかもがいっぱいいっぱいになってしまって、ここの更新も全然できないというか気力がない。ここを書く体力(多少は必要)を執筆に回したいというのもある。本気で執筆パワーを復活させる手だてを考えなきゃならない。どうしたもんだかなー。
◆Twitterの方ではもうお伝えしているが、我が家に猫がいる。名前はメイだ。五月に来たからという単純な理由でメイにした。愛犬であったミルが虹の橋を渡って五年。次に飼うなら猫と決めていた。妻は大の猫好きで実家でも何匹も猫を飼っていた。しかし自宅を建ててからは甥っ子や姪っ子に猫アレルギーの子がたくさんいて、遊びに来られないのは可哀想と犬を飼っていたのだ。その甥っ子姪っ子たちも人の親になるほど時が過ぎ、我が家の二人の息子も社会人になり世帯主になっている。妻はここ一、二年ずっと保護猫やペットショップなどのサイトを見ながら、出会いを求めていた。あるいは近所の猫を飼っているお宅から「子猫いらない?」などという話が来るのを待っていた。けれども、中々出会いは訪れない。そんな中で、平成最後の日に、二枚目の写真の子猫に出会った。妻は確信したらしい。「この子だ!」と。
◆我が家に来てもらうことを約束してとりあえず家に帰ってきた。さぁ猫を迎える準備をしようと、ケージやらなんやらをネットで見繕っていた夕方だ。ピンポーンとドアホンが鳴った。「はーい」と出ると見知らぬ女の子が三人。少し離れてはいるけれど同じ町の中学生と小学生の女の子だった。「あのぉ、猫を飼ってくれませんか」「えっ!?」。一枚目の写真の三匹の子猫が入った段ボールを抱えていたのだ。
◆話を訊くと、半ノラらしき猫が住み着いた家で子供を産んだらしい。しかし飼うわけにはいかずにこのままだと保健所行き。あまりに可哀想なので女の子達だけで苦労して保護してそしてずっと近所の家を回っていたらしい。見ての通り、めっちゃ可愛い三きょうだい。しかし、我が家ではたった今、ついさっき、あの子を迎える約束をしてきたばかりだ。
◆悩んだ。とりあえず妻はご近所さんの猫好きに連絡網を写真付きで回した。「子猫いらない?」と。そして女の子達は困っていた。もうすぐ晩ご飯の時間で家に帰らなければならないけれど、女の子達の家ではこの子猫達を預かれないらしいのだ。「よしわかった。うちで一晩預かるから、とりあえず今日は帰りなさい。おじさんはいつでも家にいるから明日またおいで」。
◆子供たちを帰した後に、三匹の子猫を前に妻と悩んだ。妻は猫を飼い慣れているとはいえ、いっぺんに四匹の子猫はキツイ。しかも野良猫の子猫はまだエサも満足に食べられない本当に子猫なのだ。「明日、貰い手が見つからなかったら、あの子はキャンセルしよう。そしてこの三匹をうちの子にしよう」。そう決めて一晩だけ三匹の子猫と過ごしたのだ。最初はシャー! と言っていた子猫たちも一晩一緒に過ごすと素直に懐いてくれた。それで撮ったのが最初の写真だ。
◆幸いにも次の日、妻の連絡網と子供たちの頑張りで引き取り手が見つかった。ちょっと心配して確認してみたが確実な話でホッとした。女の子達も喜んで報告しに来てくれた。「ありがとうございました!」とニコニコしながら帰っていった。それで、晴れてメイが我が家にやってきたのだ。
◆しかし、58年生きてきて「子猫貰ってくれませんか」と拾った子供たちがやってきたことなど一度もなかった。それなのに、何年か越しで我が家の家族になる子猫を決めてきたその日に、やってきたのだ。神様の起こした気紛れにしてはとんでもないタイミングではないか。小説で書くにしてもいやそれはちょっと無理があるかな? と躊躇うぐらいだ。「こんなことって起こるんだね」と妻と二人で話していた。
◆何はともあれ、今我が家には猫がいる。

清志郎さん、かわりのない新しい日々が続いているよ2019年05月02日

◆薄曇り。
◆庭の桜は咲き始めたけどまだ満開には少し遠い。明日あたり気温が上がれば満開になるかなぁ。我が家の桜はいつも遅咲きなんだ。
◆平成が終わって、令和になった。いろいろ騒いでいるけれどそれまでと何も変わりがない日々が続く。もちろんその日々は代わりのないもの。
◆清志郎さん、あなたがそっちのツアーに出かけてからもう十年が経ったってさ。そして、僕はあなたがいってしまったときの年齢に追いついたよ。58歳だ。驚くよね。もうおじいちゃんみたいな年齢になっちゃったよ。実際孫がいてもおかしくないしね。いないけどさ。そっちではきっと年を取らないんだろうから、同い年になったんだ。なんかそれも不思議な気がする。こっちは相変わらずいろいろあるけど、もちろんむかつくことも悲しいこともたくさんあるけど、良いこともたくさんある。なんとか僕の居場所でやっています。そっちで会えるように、会えたときに「よく知らないけど頑張ったんじゃん」と笑って肩を叩いてもらえるようにやってます。そしてこの間心臓をやっちゃったけど、もう少しこっちでやっていけるみたいだから、また来年、令和二年になってから話をしに来ます。そのときまで、お元気でツアーを続けていてください。
◆天皇陛下は僕とほぼ同い年だ。同じ時代に同じ空気を吸ってきたお方。だからきっと、僕は令和という時代で、清志郎さんのツアーを観に行けるんだろう。
◆何も感慨みたいなものはないんだけど、昭和に生まれて、学校に通って、ミュージシャンになるのを諦めて、広告会社に就職して、結婚して、長男が生まれて、作家になろうと決めた。それが僕の昭和。平成になって家を建てて、次男が生まれて、犬を飼って、会社を辞めて、親父が死んで、小説家になれて、幸運にもそれで飯を食っていけてる。それが僕の平成。令和には、何があるんだろう。まずは猫を飼うかな。あと、もう雪かきに辛いから除雪機を買うかもヽ( ´ー`)ノ。そうだ、たぶん死ぬまで小説家だ。

『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』です。2019年04月20日

◆晴れ。
◆どんどん春めいてくる北海道。でもいつも言うけどこの時期の北海道は雪解けで現れるゴミや塵やその他もろもろでいちばん汚い時期。町内会一斉清掃とかもやりますよ。
◆見本が届きました。今回でシリーズ第14弾となる『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』(集英社)です。発売は26日頃になる予定です。
◆著者メッセージとしてはこちらの〈東京バンドワゴンシリーズ〉のサイトに載ります。発売日ぐらいには更新されると思いますので、ぜひそちらも読んでみてください。
◆なので、あまり話が被らないようにこちらではのっけから著者メッセージには載せない裏話ですけど、装幀をいつもお願いしているデザイナーさんが、毎回「もう使える色がない」と困っているとか(^_^;)。そうですよねぇ、もう14色もの表紙の色を使っているんですからね。普段は装幀デザインを事前にチェックしますけど、この〈東京バンドワゴンシリーズ〉に関してはフォーマットが決まっていますので「今年は何色になるんだろう?」という楽しみを味わうために最終的に決まるまで見ないんです。表紙の絵はイラストではなく版画なのですが、こちらに関しては物語の内容に関わる小物や何かを事前に僕の方からお伝えして作ってもらうようにしています。
◆今作は本編。いつもビートルズナンバーがタイトルになっていて、その曲が物語のテーマソングになるような形をイメージします。『アンド・アイ・ラブ・ハー』はビートルズナンバーの中でも屈指の美しさを持つストレートなラブソングで、どこか日本人好みの物悲しさも感じさせるメロディーラインでもあります。堀田家の楽しくも賑やかな毎日をお届けするのが基本のシリーズですが、人生の中で必ず様々な別れは訪れます。今作、本編の日々の中で登場人物の一人が永遠の別れを告げます。また、家族には老人が多いので老後の生活の話、終の住み処の問題も出てきます。いつかそんな日を語るときには『アンド・アイ・ラブ・ハー』を使おうと思っていましたので、いつもよりは多少しっとりとした雰囲気で一年が過ぎていく物語になっています。
◆とはいえ、普段通りにドタバタした事件も起こります。子供たちの成長に合わせて、青春の悩みや恋の喜びや人生の節目も訪れます。少しでも「おもしろかった!」と愉しんでいただけたら、そして「明日も頑張ろう!」という気持ちになっていただけたら嬉しいです。
◆サイン会の告知をFBやTwitterで行っていますがこちらにも載せておきますね。もしお時間が合いましたらぜひ。お問い合わせは各店舗の方にお願いします。
●東京・三省堂書店池袋本店:4月26日(金)18:30〜
●札幌・文教堂北野店:4月27日(土)15:00〜
なかなかのハードスケジュールなんですよ(^_^;)。
◆サイン本は今年もたくさん作ります。どこに入荷するかはわかりませんが、25日に集英社さんに行って書く予定なので、発売日よりちょっと後に出回るかと思います。そちらもよろしければお願いします。
◆来年の話もしちゃいますけど、来年も本編です。そして再来年は四年に一回の番外編ですね。

『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』文庫です。2019年04月14日

◆ここのところずっと晴れて今日は気温も高め。
◆雪も一気に融けていって日陰などを除けばすっかり道路が出ている。油断してはいけないが、もう(峠とか走らないんであれば)タイヤ交換しても大丈夫。いつものこの時期に〈東京バンドワゴンシリーズ〉の文庫が届きました。『ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン』(集英社文庫)です。19日ぐらいには店頭にでるのではないかと。
◆シリーズとしては第12作目。オリンピックのように四作毎に出る〈番外編〉です。今回は昭和四十年代、若き我南人と、その妻になる秋実との出会いの物語です。したがってタイトルはビートルズナンバー縛りではなく、エルヴィス・プレスリーの名作〈ラブ・ミー・テンダー〉にしました。これは、ロックミュージシャンとしての我南人はそのバックグラウンドにビートルズ以前のロック・ポップス・ジャズ・ブルースがあるわけですが、さてどの辺の名曲にしようかなと考え、やはり親しみやすくかつ物語のイメージにピッタリの楽曲ということでこれを選びました。本編のビートルズナンバーを選ぶのは回を重ねるごとにちょっと悩むのですが、番外編はかなり自由なので楽しいですね。次回の番外編はどの時代の物語になって、どんな曲をタイトルにできるのか今から楽しみです。
◆内容は、興を削いではいけないのであまり触れませんが、長く楽しんでいただいている人ほどニヤリとする物語になっています。何せ我南人の父母である勘一とサチの……(以下略)。まだ我南人が二十歳ぐらいの頃です。既にレコードデビューして〈新しいロック〉を演るミュージシャンとして頭角を現しコンサートに明け暮れているある日、コンサート帰りに怪しげな男たちに追いかけられる女の子を助けます。その女の子が後に妻となり〈堀田家の太陽〉と皆に思われる秋実でした。何故秋実は怪しげな男に追いかけられていたのか? そこには当時の芸能界に巣くう大きな問題が……という感じです。カラーテレビが普及し始め、グループサウンズも出ていて、アイドルと呼ばれる人たちも出てきた頃の物語です。
◆文庫の解説はいつも書店員さんにお願いしているのですが、実は解説をしてくれた書店員さんは次からは物語の中に登場します(次の次ぐらいの新作だったかな? お名前だけですが)。お近くの書店の書店員さんが解説をしていたら「いつどんな役で出てくるか?」と、その辺りも毎年楽しんでいただければなと思います。
〈東京バンドワゴンシリーズ〉はこちらに集英社さんのサイトもあります。皆さんのLOVEのお蔭でもう次の新作『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』は14作目です。こちらは25日ぐらいから店頭に並ぶと思います。詳細はまた日記で。
◆番外編なので、いつも通りの堀田家の一時間のレギュラー放送(^_^;)とは違う〈二時間スペシャルドラマ〉です。面白かった! と、少しでも笑顔になっていただければそれで充分の〈ホームドラマ〉。よろしければ、またどうぞご一緒に。

魂に刻まれたものがある2019年03月31日

◆天気は良いけれど気温は意外と低い。まだ春は少し遠くにいる北海道。
◆また随分と更新していなかった。毎日変わりない暮らしを送っているからなんだけど、いろいろと変わっていくものはある。
◆歌手であり、そして俳優であったショーケンこと萩原健一さんの訃報が飛び込んできた。東京から帰ってきた夜のことだ。あまりのことにディスプレイを見つめたまま少しの間呆然としてしまった。忌野清志郎さんが亡くなったときと同じぐらいショックだった。初めてその姿を見たのはもちろんグループサウンズの雄であったザ・テンプターズのボーカリストとしてのショーケンだった。その頃は僕もまだ小学生だったからさほどの印象はなかったのだけど、何よりも俳優となった『太陽にほえろ!』のマカロニ刑事役だ。そして『傷だらけの天使』だ。カッコよかった。とにかくカッコよかった。ドラマの中の生き方は最低でも、最高のアウトローだった。そして『前略おふくろ様』『祭りばやしが聞こえる』『風の中のあいつ』エトセトラ……。萩原健一さんがそこに立っているだけで風が吹いてくるような気がした。中学生だった僕の考え方に大きな影響を与えたのは『俺たちの旅』という中村雅俊さんのドラマだったのだけど、萩原健一さんのドラマは演じた生き様は僕の魂みたいなものに生きるための傷を刻みつけてくれた。それは、心に力を与えてくれる傷だ。そういう傷をつけてくれるものが多ければ多いほど、人生は豊かになると思う。もっと、観ていたかったけどショーケンはさよならを言ってしまった。ありがとうございました! と、思いっきり腰を折って頭を下げる。向こうで会えるように、生きていく。
◆東京には打ち合わせの他に試写会にも行ってきた。これは仕事絡みなのだけど、そのうちにお知らせできると思います(まぁあの何度もお会いしてお話させてもらっている大物監督にまた会ってきたんですけどねヽ( ´ー`)ノ)。
◆あと、4月に発売する『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』のサイン会については、4月に入り次第詳しい情報をアップできると思います。
◆次男が大学を卒業して就職した。今頃は職場で研修を受けている頃だろう。住まいは職場から近い独身寮だ。社会人としての新生活とはいえ、彼は高校も大学もずっと寮やマンションの一人部屋で暮らしているから一人暮らしは慣れたものだろう。頑張れ、と。そして寝床と飯は用意してやるから辛かったらいつでも帰ってこいと。あとキャッシングはするなとかどんなに親しい友人でも保証人にはなるなとかネットの詐欺には気をつけてそして女性は泣かすなと言っておいたヽ( ´ー`)ノ
◆平成がもうすぐ終わる。時代は、確かに変わる。50数年生きてきて驚くほど変わってきたのをこの眼で見てきた。どんなふうに変わっていっても、その時に新しい風を吹かすのは若い人たちだ。生きることを楽しんでほしい。生きているから楽しいんだと感じてほしい。

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