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Diary

フィクションで逢いましょう2015年10月21日

◆晴れたり曇ったり。穏やかな天候。hatakeyama
◆ちょっと前に大好き芸人があってものすごく売れている漫画『キングダム』。以前から好きで買って読んでいたのだが、この物語は秦の始皇帝が中華統一するまでの物語で、つまり国と国の戦争物なので物語の七割は〈戦闘シーン〉だ。とにかく人が死にまくる。首は飛ぶは胴体は真っ二つになるわそういうのが苦手な人はまったく読めないだろう。しかし、これに熱くなる。〈戦い〉は大好物なのだ。以前にも〈戦争映画〉が大好きと書いてその矛盾を認めていたけど、これもそうだ。現実世界では人なんか殺したくないし戦争で死んでほしくはないけれど、フィクションなら別だ(一応史実をベースにした物語ではあるけれど)。主人公側の将たちの勇猛果敢な戦いぶりに熱くなる。一方、これも人気漫画の『ヴィンランド・サガ』というのがある。こちらは〈ヴァイキング〉の物語でやはり史実をベースにしたフィクションだ。主人公がヴァイキングと行動を共にして、略奪し戦争し殺しまくっていた。現在はそのパートが終わり、主人公が戦いを捨て不戦の誓いをし、新しい土地を探す穏やかな展開が進んでいる。それはそれで非常におもしろいのだが、強さを誇る主人公の直接の戦いぶりがもうあまり見られないと思うと残念だ。
◆人類の歴史は戦いの歴史であることは間違いない。認めよう。多くの男たちは〈戦い〉が大好きなのだ。本能なんだろう。だったらその本能は未来永劫フィクションの中で思う存分発揮させればいい。映画でも漫画でもゲームでも戦って戦ってすっきりして、現実では永遠の平和を願ってもらおう。そもそも人類史における〈娯楽〉の発生は〈物語〉という説がある。男たちが狩りに出かけいかに勇敢に戦い獲物を獲ったとかというホラ話を夜毎に女子供に聞かせたのが〈物語の発生〉であり〈娯楽〉になった。娯楽としてのフィクションは正しき道をずっと歩んでいる。
◆思う存分戦おうフィクションの中で。永遠に誓おう現実の平和を。
◆写真は畠山美由紀さんのアルバム『歌で逢いましょう』。渋いです。

『怪奇大作戦』とテレビの行く末2015年10月18日

◆晴れたが夕方から急に曇って雨。sri
◆ヤバいこれ欲しい、といきなり写真を載せてしまったが、わからない人にはまったくわからないだろう。テレビ番組『怪奇大作戦』に出てきた〈SRI〉のトータス号だ。男性のフィギュアは主役を演じた岸田森さんだ。そう説明してもどうでもいい人にはどうでもいいだろう(^_^;)。子供の頃にわくわくしながら観たテレビ番組ですよ。
◆テレビが僕に与えた影響は本当に大きいと思う。何せ〈テレビっ子〉と呼ばれた第一世代だ。テレビは家庭の中心にあり、僕らは〈学校〉以外は〈テレビ〉のスケジュールに合わせて毎日過ごしていたと言っても過言じゃない。拙著〈東京バンドワゴン〉シリーズは、いつも巻末に書いているように〈あの頃のテレビドラマ〉に捧げた作品だ。主題歌から始まるオープニングがあって十五分経ったらCMが入って、最後はいつも同じ場面(居間や家のどこか)で終わるというスタイルもそのまま踏襲している。ドラマにアニメにバラエティと、日本のテレビ番組のまさに黄金期と言ってもいい頃に少年期から青年期を過ごしてきた。間違いなく僕の創作の根っ子には〈あの頃のテレビ〉がある。
◆時代が変わってしまった。テレビ番組のジャンルこそドラマ・アニメ・バラエティとまったく変わっていないものの、そこに込められるものは違う。それはもう仕方のないことだ。むしろあの時代のテレビ制作者たちは二度と訪れない奇跡の時代に立ち合っていたようなものだろう。何せ〈何も前例がないところ〉に一から作り出していったのだから。
◆ネット社会になった今でも、テレビの影響を受けた世代が元気でいるあと十年、二十年ぐらいは、間違いなくテレビは大きな影響を及ぼすメディアで有り続けるだろう。その後、うちの息子たちみたいにほとんどまったくテレビを観ないような世代が社会の中心に、トップになったとき、どう変わるのだろう。そういう変化も見続けていたいなと思う。

シンガー2015年10月17日

◆晴れ。暖かい一日。tnosanka
◆シンガーのJUJUさんがまたしても拙著〈花咲小路シリーズ〉をテレビ番組で紹介してくれた。ありがたい。JUJUさんは凄い読書家で、随分以前に何かの雑誌で〈東京バンドワゴン〉シリーズを紹介してくれて、その記事を読んですぐさま担当編集さんに連絡を取ってもらって、帯の推薦文を書いてもらったのです。それからいろいろありまして、今ではメールもできる知り合いになりました。
◆ただの音楽好きとして勝手なことを言うと、20年後ぐらいのJUJUさんが楽しみです。きっとジャズをワンフレーズ歌うだけで人生を浮かび上がらせる素晴らしいシンガーになっていると思う。
◆そういうシンガーは本当に貴重だと思う。写真のT字路sのイトウタエコさんもそう。初めて聴いたときに文字通り彼女のボーカルにぶっ飛ばされた。慌ててCDを全部買って日記やTwitterに書いたらマネさんから連絡があり、アルバムにキャッチコピーを書かせていただいた(このアルバムではなく〈これさえあれば〉というアルバム)。本当にいつまでも歌い続けてほしい。
◆僕は歌唄いになりたかったけどなれなくて物語書きになったけど、気持ちは変わっていない。自分の内なるものを表現しているだけ。
◆ところで僕はカラオケに行かない。今まで行ったことはどうしても外せない付き合いで一度行っただけ。上手くはないけど、一応シンガーソングライターを目指したぐらいだから音程を外すことなく歌えるしもちろん歌は大好きなんだけど、カラオケはいかない。まぁ、ただの偏屈なこだわりです。好きで好きでしょうがなかったものに、決して届かないと諦めた男の。
◆いやちょっと見栄張ったな。歌は下手なんだ。ホント。ハモりが取れなくて歌を諦めたぐらいだから(^_^;)。

雪虫と若い頃2015年10月16日

◆晴れ。ほぼピーカン。ちょっと暑いと感じるぐらい。tonankadobeya
◆そして今年も〈雪虫〉が動き出した。知っている人は知っている雪国にしか発生しない(たぶん)虫だ。ロマンチックな名前だが本当にただの小さな羽虫なのだ(見たい人は画像検索してね)。ただ、この雪虫が飛び出すと、雪の季節ももう少しだよという知らせになるのは昔から変わらない。北海道の人は雪虫が飛び出すと「あぁ今年もそろそろ雪の季節か」と思うのだ。ま、実際のところしっかり雪が降り出すまでにはまだ一ヶ月以上はあるのだけど。心の準備をしろっていうお知らせだね。
◆大学生の次男に仕送りをしている(長男は既に別世帯の社会人だ)。どんな暮らしをしているかわからないがまぁ楽しくやっているのだろう。自分がその頃どんな暮らしをしていたかを思い出すと、とんでもねぇなぁと思う。もし次男が昔の自分と同じような暮らしぶりだったら、たぶん怒るヽ( ´ー`)ノ。学校にも行かずにひたすら音楽とバイトと女だ(^_^;)。まぁ自分の遊ぶ金は(家賃も)きっちり自分で稼いでいたし、悪い遊びはしなかったからそこんところは偉いなと自分でも思うが。親の期待を裏切りまくっていたが、時は流れてちゃんと就職して結婚して孫の顔を見せられたのでそれでチャラにしてもらってもいいんじゃないかと。
◆19、20歳の頃の暮らしを思い出すと、ただその瞬間を一日を楽しんでいた若い心が羨ましくなる。将来とかそんなことまるで考えないで、周りにいた気の合う仲間や先輩たちと笑い合っていた。馬鹿や無茶をやった。傷つき傷つけ合うことなんかまるで感じていなかったし恐れていなかった。
◆写真はなんとなくもう懐かしくなった感のある映画『東南角部屋二階の女』。けっこう好き。

手で書くこと2015年10月14日

◆晴れたり曇ったり小雨がぱらついたり。jujuwhat
◆よーく考えたら(考えなくても)〈Diary〉の下に〈今日の日記〉っていうタイトルはないよね。ってことで今日からちゃんとタイトルをつけることにした。
◆そもそも僕は自著のタイトルを考えるのは苦手だ。思えばソングライティングをしていた頃も、歌詞にタイトルを付けるのは苦手だった。広告制作会社にいた頃もコピーライターの言葉の選び方に愕然として俺にはコピーライターは無理だと思ったものだ。メフィスト賞受賞作でデビュー作の『空を見上げる古い歌を口ずさむ』というタイトルもさんざん悩んで、広告的な手法で長くしたものなのだ。まぁ要するにポスターのボディコピー風に流した言葉なんだよね。本当にタイトルは難しい。登場人物の名前はまったく悩まないんだけどなぁ。
◆広告制作の仕事をしていた頃からずっとMacでものを作っている。小説も全部そうだ。ワープロソフトがないと小説なんか書けない。でも、最初のアイデアを考えるときは昔からノートに手書きだ。あれこれあれこれ書きつけていく。手で文字を書かないと世界が広がっていかない。専門学校で講師をしていたときにも、生徒には「最初は手で考えろ」と教えた。じっと固まって悩んでいても結局ダメなんだ。手を指を動かして動かして動かして動かし続けて、ふっと出てきたものに全てがある、ってことはよくあることなんだ。
◆写真はJUJUさんのシングル〈What you want〉。この中には僕らの世代には懐かしい〈夢見るシャンソン人形〉が収められている。これがもう抜群にいい。JUJUさん、フレンチポップスがすごく似合う。
◆ちょっと、鉛筆を使って文字を書こうかなぁと考えた。時間のあるときに合う鉛筆と鉛筆ホルダーを探してみようと思う。

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