SHOJI YUKIYA OFFICIAL SITE sakka-run:booklover’s longdiary since 1996.12.18

Diary

サイン会、ありがとうございました。2016年05月07日

◆東京は晴れ。longtbw
◆今日は『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード 東京バンドワゴン』、三省堂書店池袋本店さんでサイン会でした。暑い中、ほぼ100名ほどの皆さんにおいでいただいて、お陰様で開催してくれた三省堂書店さんにもご迷惑を掛けないで終わることができました。本当にありがとうございました。たくさんの読者の皆さんに「10周年おめでとうございます」の声を掛けられ、そして思いのこもったお手紙や、お土産もたくさんいただきました。ちょっと重いものはクロネコさんに運んでもらいますが(^_^;)、明日、大事に持ち帰ります。
◆サイン会をする度に(いえ、もちろん日々感謝はしているのですが)、〈東京バンドワゴン〉シリーズは本当に皆さんに愛されている幸せな物語だなとひしひしと感じます。これで終わりではなく、これからもまだまだ堀田家の物語は続いていきますので、どうぞよろしくお願いします。
◆三省堂書店池袋本店のスタッフの皆さん、そして集英社東京バンドワゴンチームの方々、お疲れ様でした。力ある限り書き続けますんで。
◆で、サイン会には毎度びっくりする知人の方々が来られるのですが、今回は会うのは三十数年ぶりになる、こっちに住んでいる高校時代の同級生が来てくれました。Sくん、Gくんわざわざありがとね。顔を見られて嬉しかった。あと近所の旦那さんが単身赴任でこちらに来ているとか顔をだしてくれてびっくりでした。本当に町内会の四〜五件向こうの旦那さん(^_^;)。それと、まだ作家としてデビューする前、ゲームシナリオを書いている頃に一緒に仕事をした(っていうか仕事をいただいた(^_^;))Yさんも顔を出してくれて嬉しかったです。あの頃はなんだかんだで楽しかったですね。えーと、来てくれたのに忘れている知人はいませんかね。元・同僚のIくんもありがとね。
◆僕はろくでなしなもんで、ついついいろんなことに慣れてしまって自分がどんなに幸せな仕事をしているかを忘れちゃいます。でも、この〈東京バンドワゴン〉が〈堀田家〉がある限り、事あるごとにそれを思い出すことができます。また来年の春、そしてその先の春も、皆さんに堀田家の物語をお届けすること約束します。
◆あ、来年は本編はお休みで、〈マイ・ブルー・ヘブン〉〈フロム・ミー・トゥ・ユー〉に続く〈番外編〉の第三弾です! お楽しみに!
◆明日北海道へ帰ります。

清志郎さんと吉野朔実さん2016年05月02日

◆晴れ。穏やかな日。kiyoshiro
◆庭の桜もようやく咲いてきた。今、七分咲きぐらい。いつも我が家の庭の桜が咲く頃に清志郎さんが長い長いツアーに出た日がやってくる。だからこの七年間、今日という日はいつもスローバラードが僕の頭の中を流れていて、いつか向こうで会えるように頑張ろうと改めて思う日になっていたんだけど、今日は突然の訃報がやってきた。
◆漫画家の吉野朔実さんが亡くなられた。決してベストセラーを生み出した漫画家ではないけれども、多くの人の心にはっきりとした何かを与え続けてきた漫画家さんだ。僕もその一人だった。高校生の頃に『少年は荒野を目指す』を読んだ。感動とか影響を受けたとかそういうものではなく、確実に言葉が胸に刻まれていった。漫画なのに、言葉が。もちろんその絵柄も含めてのことなんだけど。
◆清志郎さんを聴き出したのも、中学生から高校生の頃だ。あの頃に影響を受けた年長の人たちが先に行ってしまうのは、どうしようもない。けれども、清志郎さんも吉野さんも、まだ若過ぎた。先に行ってしまうのには、悲し過ぎるほどに若過ぎる。そんなに急がないでもっともっともっと僕たちの心にどかどかと踏み込んで腰を据えて話し込んでくれてもよかったのにと思う。
◆清志郎さんの歌を聴きながら僕は作品を書く。この間までは恐れ多くも『スロー・バラード』という作品を書いていた。きっとこれからも、清志郎さんの歌を聴きながら書き続ける。
◆僕がデビューしたての頃の作品には、吉野朔実さんの作品からインスパイアされたものが多くある。全然そんなの感じないぞと言われたらごめんなさいと言うしかないのだけど、たとえば『空へ向かう花』とか『21 twenty one』とか、『ナモナキラクエン』とかがそうだ。それらの作品の中に確実に吉野さんの作品を読んだことで得たものがある。
◆ありがとうございました。あなたたちから得たもので僕はこうしています。そして、これから先も、たぶんもう少しあなたたちのいない世界で書き続けます。

そんな旅を夢見ながら原稿を書くよ2016年04月27日

◆晴れ。暖かい日。bridge
◆とにかく締切りに追われていて日記を書く余裕もない、という台詞を何度ここで吐いたかわからない。人生に余裕は必要だ。何としても余裕のある毎日を送りたいものなので頑張って書いて行きたい。とにかく早く書けば原稿は上がるのだ。そういうものなのだ。
◆とは言え、社会人である以上様々な義務は果たさなければならない。そう免許の更新だ。私はいつも即日交付の札幌の中央警察署の免許センターでやるのだが、毎回間違って道警本部に行ってしまうのは内緒だ。ローカルネタで申し訳ない。どうも昔から中央警察署と道警本部を間違える(近いのよ)。更新が終わって今現在55歳なので、ゴールド免許なので次の更新時には60歳だということに気づき愕然としている。還暦じゃん。次の更新時には間違えないようにまっすぐ中央警察署に行きたいと思う。
◆写真はトム・ハンクス主演の映画『ブリッジ・オブ・スパイ』。実はトム・ハンクスを間近で見たことがある。彼が人気者になった映画『ビッグ』が公開された頃だと思う。新婚旅行でロスに行き、そこのユニバーサル・スタジオに遊びに行ったときだ。カートに乗っていろいろと回っていたのだが、案内人のにいちゃんがいきなり叫んだ。「ヘイ! 何てラッキーなんだ! 撮影中のトム・ハンクスがあそこにいるぜ!」と。英語なのでたぶんそんな感じで言ったと思う。指差した方を見ると、スタッフらしき人に囲まれてどこかへ移動中なのか、若い兄ちゃんがこちらに向かって手を振っていた。実はその頃はトム・ハンクスの顔をよく知らなかったんだけど、たぶんあれがトム・ハンクスだったんだと思う。それももう30年近く前か。
◆海外旅行はアメリカにしか行ったことがない(ハワイも含めて)。妻は独身の頃に仕事でヨーロッパに行ったことはある。若い頃は世界中を旅してみたいなどと思ったけれど、今となってはどこの国に行っても煙草が吸えないだろうからあまり行きたいとは思わない(^_^;)。もう国内旅行で充分だ。そもそも日本国内だって行ってないところはたくさんある。東北にも行ってないし、四国にも九州にも行ってない。小路家の先祖の地だという鳥取にも行ったことない。旅をするとなると飛行機やら宿やらの予約で大変なんだけど、そんなの気にしないで、電車やあるいは車でのんびりとあちこちを巡る旅なんかに、死ぬ前に行けたらいいなぁと思う。
◆そんな旅を夢見ながら原稿を書くよ。

『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード 東京バンドワゴン』です2016年04月19日

◆曇り。少し気温低め。longtbw
◆タイトル通り、22日とか23日とか24日ぐらいに店頭に出回る予定の新刊、シリーズ11冊目の『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード 東京バンドワゴン』の見本が届きました。帯にあるように、この巻は10周年記念です。挟み込み特別ふろくとしてこれも書き下ろしのショートストーリーが初版限定でついています。
◆〈東京バンドワゴン〉シリーズとして、著者からファンの皆さんへのメッセージは、数日すると、こちらの集英社〈東京バンドワゴン特設サイト〉に掲載されると思います。あれこれ書いて文章が被ってしまうのもあれなので(^_^;)、こちらでは軽く済ませますが、本当にこんなに続くシリーズになるとは思っていませんでした。いつもLOVEを注いでくれる読者の皆さん、書店員さん、そして集英社の担当の皆さんのお蔭です。本当にありがとうございます。
◆タイトルに使っているのはいつも通りビートルズの曲ですが、今回の曲はあまりにも名曲なので今回で最終巻か! という声も聞かれましたが、安心してください、まだまだシリーズは続きます。今作で本編を三作続けて書きましたので、来年の4月に出るシリーズ新作は〈番外編〉です。そろそろあの人のあの辺の話を読みたい! という声も大きいので、あの辺の話を書きます。言っちゃうと興を削ぐでしょうけど、そう、ROCK ‘N’ ROLL!! な話になります。僕も今から楽しみにしていますのでご期待ください。
◆五年前、東日本大震災が起こったとき、印税からの寄付を思いこの日記で皆さんにご購入をお願いしました。黙って寄付すればいいものをわざわざ呼びかけたのは、普段は図書館などで読んでいただいている読者の方に、文庫でもいいから買っていただき寄付金の額を大きくしたいと考えたからです。それからずっと各方面への寄付を続けてきたのですが、今回、またしてもこの時期に、熊本地震が起こってしまいました。印税の一部を義援金として寄付をそちらへしようと思います。わざわざ言うなら印税を全部寄付しろ、という方もいらっしゃいますが、自分の家族の生活基盤を確保してこその寄付だと僕は考えていますので、印税の一部とさせてもらいます。熊本、大分、及び周辺の方々のご苦労ご心労は大変なものと思います。ただただ、早期の余震終息と復興を祈念します。
◆帯にあるように、何が起ころうとも生きている限り道は続いていきます。振り返ればそれは長く曲がりくねった道になっているはずです。その道の途上の毎日で、ほんの少しでも、読み終わって笑顔になってくれたら、明日も頑張って歩くか、と思ってくれればそれだけで幸せだと思い書き続けているシリーズです。どうぞこれからもよろしくお願いします。

『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン』文庫です。2016年04月14日

◆曇りだったが夜になって激しい雨。マジで激しい雨。allyoubunko
◆きっとわずかに残っていた雪もこれで全部融けていくだろう、という日に見本が届きました。20日ぐらいに発売予定の『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン』(集英社文庫)です。
◆〈東京バンドワゴン〉シリーズとしては9作目。今月発売の新刊から数えると前々作の文庫化です。〈東京バンドワゴン〉シリーズは本編を3作書いて番外編、というサイクルですので、この本は2作目の番外編『フロム・ミー・トゥ・ユー 東京バンドワゴン』を受けての新たな本編3作の最初です。それにしてもいつもタイトルが長くて申し訳ない。
◆物語はいつも通り、前作からさほど日が経ってない一日から始まり、堀田家の四季を一編ずつ描いて進んでいきます。でも実は、テレビドラマ『東京バンドワゴン 下町大家族物語』が放映された後の新刊でした。自分としてはさほど気にしてはいなかったんですが、書き始めるとどうしても亀梨くんや玉置さん、多部さんに金子さん、ミムラさんに平泉さん、平さん、そして加賀まりこさんの顔が浮んできます。それを打ち消していつも通りに書いていくのにちょっと時間が掛かった覚えがあります。とはいえ、せっかくテレビドラマになったのですから、記念にちょっとだけ物語の中にそれを浮かばせるものも仕込んでおきました。ドラマも観て、これを初めて読む方は何を仕込んだのかお楽しみに。
◆回を重ねる毎に大きくなっていく堀田家の子供たち。僕も人の親ですから、子供たちが成長するにつれてどんな出来事が起こるかがよくわかります。堀田家のひ孫(勘一にとってですね)の中で唯一の男の子、研人にも、親としては嬉しくもあり悩ましくもある人生の節目とも言うべき時期がやってきます。そのエピソードは。このシリーズが始まったときからいつか書いてやろうと思っていたものです。
◆タイトルである〈オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 愛こそすべて〉はもちろんビートルズの曲名で、そして実は第一作『東京バンドワゴン』の最後の章のタイトルに使ったものです。シリーズになったとき、このタイトルはもう使えないなと思ったのですが。ドラマ化され、祭りの後の新刊にこそこれはふさわしいのではないかと思い、これに決めました。ここからまた、いつもの堀田家が始まりますという意味合いでもありました。
◆「あーおもしろかった!」と、少しでも思っていただけたら、そして明日からも頑張ろうという気持ちになってくれればそれだけで幸せだと、このシリーズを書き続けています。愉しんでいただけたら嬉しいです。

ページトップへ