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Diary

新刊『ストレンジャー・イン・パラダイス』2016年06月18日

◆晴れたけど、薄ら寒い。sip
◆もう少し気温が上がってくれなければ心安らかに窓を開け放って執筆ができないではないか、と、思う今日この頃。今月の21日ぐらいに発売予定の単行本新刊見本が届きました。『ストレンジャー・イン・パラダイス』(中央公論新社)です。
◆今までまったくお付き合いのなかった〈中央公論新社〉さんからお声掛けをいただき、書き下ろしで書いたものです。なお、〈書き下ろし〉というのは、連載などを経ず、一気に書き上げてそのまま本にするものを言います。
◆確か最初の打ち合わせのときに「限界集落なんて興味がありますねぇ。そこでの話にしましょうか」などと言いまして、それからしばらく時が経ってそろそろ書かなきゃマズイよなぁという時期になりまして、あぁ何も考えてないなぁさぁどうしようかな、と(^_^;)。そこで、ふと〈ストレンジャー・イン・パラダイス〉というタイトルがどこかから降ってきました。ジャズの名曲でもあり、〈ストレンジャー・ザン・パラダイス〉になると大好きなジム・ジャームッシュの映画です。あぁ、そのタイトルなら書けるな、と、そこから一気に構想を練って書き上げました。
◆舞台は架空の田舎町〈晴太多〉です(この地名もふっ、と、降ってきました)。東京で働いていたけれどいろんな事情と偶然が重なり故郷に戻ってきた〈土方あゆみ〉を中心にして、地元出身の同級生や、まったく関係のない東京からやってきたIT業界の皆さんや、ニートの人や、いろんな人が(つまり、ストレンジャーが)〈晴太多〉に集まり、限界集落も近いと思われる町を何とかしようと動き出します。そういう物語です。
◆僕は今現在田舎と言ってもいいところに住んでいますが、電車で30分で190万都市札幌に着いてしまうんでそれなりに便利な町です(まぁ北海道そのものが大きな田舎なんですが(^_^;))。これからの日本を考えていけば、地方が地方として魅力あるところになっていかなければ行き詰まるのは目に見えています。東京は東京として世界に誇るメガロポリスとしての存在価値を高め、地方は地方で特色ある地域作りをして人を惹き付ける。それを考えるのは政治家ではないような気がしてます。じゃあ誰だ、という話はまた別の話でいずれ。
◆ちょっと短めの、お話です。その分お値段もお手ごろになっております(^_^;)。軽く愉しんでいただければ嬉しいです。

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