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Diary

『娘の結婚』が文庫になります。2016年06月11日

◆晴れ。気持ちの良い一日。musumenob
◆少し前に見本は上がっていたのだけど、バタバタしていたので今日付けで自宅に届くようにしてもらったのが『娘の結婚』(祥伝社文庫)です。
◆この物語はもう単純明快で、担当編集さんに「一人娘が結婚するお父さんを書きたいんですよねー。あの『娘さんを僕にください』ってのを書きたいんです」と言ったら「それにしましょう!」と決まったもの(^_^;)。なので、本当に、ただそれだけの物語です。書く前にはいろいろ、たとえば結婚を決めた娘に兄弟がいることにしようか、とか、お父さんは離婚してることにしようかなどとあれこれ設定を練ったのですが、結局は極力シンプルなものにしようと決めて、父一人娘一人の家族になりました。
◆僕も、人の娘さんをお嫁さんにした男の一人ですから、四半世紀以上も前に、嫁の実家に行ってお義父さんお義母さんに会ってきました。まぁそのときのストレスと言ったらもう(^_^;)。二度とこんなことはやりたくないと思いましたね。何度も結婚される男性を尊敬しますヽ( ´ー`)ノ。冗談はさておき、男にとっても女にとっても結婚は人生の一大イベントですよね。家を出て家族になるというのはけっこう簡単なことなんだけど、その後にやってくる家と家のお付き合いというのは、僕みたいに家族への思いが希薄だった人間には面倒臭くもあり、大変でもあり、そしておもしろくもありました。
◆この物語で描いた花嫁の父は、僕とほぼ同じ年齢です。残念ながら僕には娘がいなかったのですが、もしも娘がいたらどんなふうに思っただろうかと想像しながら、姿を描いていきました。登場する人物は皆それぞれに優しい心根を持つ人物ばかりですが、僕はそれがあたりまえだと思っています。そうでなければならないと。人間は、誰もがそうできるはずだと信じています。性善説とかではなく、どんな影を背負おうとも、人間は優しくなれるはずです。
◆ある意味では、これもホームドラマですね。愉しんでいただけたら嬉しいです。

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