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Diary

読者だった2015年11月05日

◆晴れ。暖かい一日。honnnozash9
◆明日からは一気に寒くなるとテレビの天気予報のお姉さんお兄さんが言っていた。どうでもいい話だがテレビに出ている人の九割ぐらいは全員年下になってしまったと思う(俳優さんは別としても)。
◆ただの読者だった頃。年齢で言うと30歳までは僕は一般読者だった(30歳の誕生日に作家になろうと決めたので)。写真の〈本の雑誌〉もずっと愛読していた。二十代の頃は〈本の雑誌〉で勧めていた本は無条件に読んでいたような気がする。書評家の北上次郎さんのお勧めなどは特にだ。
◆デビューして初めて〈本の雑誌〉でその北上さんに書評欄で取り上げられたのは『HEARTBEAT』(東京創元社ミステリフロンティア)だった(そのはずだ。あれ違ったかな?)。褒められてなんだかもうにやにやしてしまったのをよく覚えている。そもそも〈本の雑誌〉に自分の名前が載ったこと自体がもうもう嬉しくて嬉しくてしょうがなかった(あぁその頃の純粋な気持ちはどこへ行ってしまったのかと(^_^;))。
◆毎日、本屋さんへ行っていた。広告制作という時間が自由になる職業だったので、ホワイトボードに【外出・本屋】などと書いてひょいと出かけてうろうろしておもしろそうな本はないかと物色していた。手に取って冒頭を読んで、「お、これは」と思ったらベテランだろうが新人だろうが関係なく買っていた。だから、読書好きから作家になった人間は〈作品が良ければ手に取ってもらえる。買ってもらえる〉と信じている。自分が売れない作家であるならそれは作品に力がないからだと思う。誰かのせいになんかしない。自分のせいだ。編集さんや営業さんが「自分たちに力がなくて重版できなくて」などといつも言うけど、そうではないです。僕の作品に力が足りないのです。謝らないでください。
◆読者だった頃より、読書量は減っている。もっと本を読まなくちゃと思う。いや、読みたいんだ。

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