SHOJI YUKIYA OFFICIAL SITE sakka-run:booklover’s longdiary since 1996.12.18

Diary

『国道食堂 2nd season』が出ます。2021年01月23日

◆相変わらず日記の更新が出来ていない。
◆今日は町内会の排雪日。排雪とは積もり積もった雪を除雪車と何十台ものダンプが集まり一気に持っていくのだ。どれぐらい持っていくかというと、普段は二車線の道路が冬場が一車線になってしまっているので、それを元の二車線に戻すぐらい雪を持っていく。持っていくと言っても除雪車は細かいところまで手が回らないので、各家庭では朝から自分の家の周りの雪をどかしたり運んだりけっこう疲れるのだ。むろん私も筋肉痛だ。
◆そんな日に届いたのは(クロネコさんも大変だったと思う。なにせダンプカーの山だから)単行本新刊『国道食堂 2nd season』(徳間書店)。もちろん、『国道食堂 1st season』(徳間書店)の続編です。『国道食堂 1st season』は〈男たちの物語〉を書こうということで始まった物語です。続編などは書くつもりもなかったのですが、連載中から編集さんに人気が高く「これ、続編行きましょう」という話になってしまって、慌ててちょいちょいとそれらしきエピソードを重ねていきました。
◆そして今回の『国道食堂 2nd season』は〈女たちの物語〉にしました。〈1st season〉で出てきた男たちの周りにいた女性たちのエピソードです。ですから〈1st season〉の男たちもちょこちょこ登場します。大変申し訳ありませんが、そういう物語なので〈1st season〉を読んでいただかないと話が通じないところが多々あります。『国道食堂 2nd season』を手に取っていただく前に、ぜひ〈1st season〉の方から読んでください。
◆物語の中心人物はもちろん引退したプロレスラー本橋十一です。彼が経営するリングがある〈国道食堂〉に集う常連客や新しいお客さんの女性、それぞれの人生の一エピソードがそれぞれの口で語られていきます。何せ舞台が車でしか行けない国道沿いの食堂なので、登場する女性たちの職業もそれぞれ車に乗ることを前提にした職業が中心になっています(もちろん、そうではない女性たちも登場しますが)。〈1st season〉で積み残してきたそれぞれの荷物を積んで、〈国道食堂〉に集う女性たちが活躍しますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。
◆できれば〈3rd season〉へと繋がっていけばいいのですが、一応は一区切りです。もしもこの先を書くことがあるなら、今度はまた違ったお客さんたちが男女の区別なくいろいろ登場する物語になるでしょうね。僕もいつか続きが書けることを楽しみにしています。
◆1月も終わりです。北海道の冬はこれからまだ寒さが厳しくなるとはいえ、日ごとに陽が長くなる、〈春を待つ季節〉です。コロナ禍は落ちつく様子も見えず、またきっと花見もできない春を迎えることになりそうですが、ワクチン接種も各国では始まり、何とか希望を見いだせていけるのではないかと思っています。自分たちにできることは、とにかく感染予防に努めること。それだけです。
◆厳しい日々が続きます。僕の物語で少しでも安らぐ時間を過ごしてもらえたらいいなぁと思います。それだけが、小説家の存在意義ですから。

明けましておめでとうございます。2021年01月01日

◆2021年の元旦の朝。
◆さっそく心新たに日記の更新から始めようと思う。写真は我が家の年賀状。今年は丑年なのでね。そして今年はついに60歳になってしまう。還暦だ。還暦といえばもうおじいちゃんの年齢だ。実際もう孫がいる方々がたくさんいる(我が家にはいないが)。そんな年齢になってしまうのだ。小説家デビューしたのが2003年なので丸17年が過ぎたことになる18年目か。
◆30歳、40歳、50歳と節目のときにもそれぞれ思ったが、もののみごとに精神年齢は変わっていない。20代、下手したら10代の高校生ぐらいの年のまんまのような気がする。むろん経験値による成長はあるものの、根本的なところはまるで変わっていない。困ったことにろくでなしのまんまだ。そのままでおじいちゃんになってしまった。たぶん、そんなものなんだろう。そのままで死んでいくんだ。
◆老いてますます云々とかで新しいことにチャレンジなどとも思っていないし、考えつかない。今まで通り、ずっと小説を書いて暮らしていけるのならそれでいい。ただ、いつか、連載や書き下ろしの依頼も途絶える日が来るだろうと思っている。そう遠くない未来に。そのときからが、また新しいチャレンジが始まるんだろう、と考えている。いや、そんなこと思ってるならさっさと新しいチャレンジしろよ、ってなもんだが。
◆今年は1月にまず『国道食堂 2nd season』(徳間書店)、そして毎年の春4月に出る〈東京バンドワゴン〉シリーズは番外編『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン』(集英社)。その他にも連載している『明日は結婚式』(祥伝社)、『駐在日記 君と歩いた青春』(中央公論新社)、『〈磯貝探偵事務所〉からの御挨拶』(光文社)、『花咲小路二丁目の寫眞館』(ポプラ社)『続・すべての神様の十月』(PHP)、と、それぞれが連載終了後に出る予定(来年になるのもあるかもしれないけど)。その他にも文庫になっていくものがあるし、文庫新刊として初の江戸時代小説『隠れの子』(集英社文庫)も出せる予定。
◆ありがたいことに今年もたくさん出る。新しい連載の話もある。還暦になるからと落ちついている場合じゃない。どうぞ今年もよろしくお願いします。
◆コロナ禍は今年一杯では収まらないだろう。日本の政治腐敗は極まるどころか留まるところをしらない。毎日のように僕は、僕に力があれば政治家とそれに群がる連中を全員まとめてぶちのめすのに、と、考える。でも、そんな力は1ミリもなく、どうしようもないので、物語を書く。

良いお年を!2020年12月31日

◆なんと4ヶ月も更新していなかった。
◆わかってはいたがどんだけーって話だ。つまり4ヶ月新刊が出ていなかったことにもなるのだけど、まぁそれは予定通り。
◆新刊が出ていないからと言って執筆をしてなかったわけではなく、ずっと多数の連載と格闘していた。何度もここで言ってるけど、執筆以外に書く、ということができなくなってしまっているのだ。書くエネルギーの総量が落ちているんだな。これが加齢というやつかもしれない。この日記はもう二十年以上続けているのでできれば続けたいのだが、こうまで日記を書けないとオフィシャルサイトのスタイルの変更をいよいよ考えようと思っている。考えているだけで連載に追われて中々ふんぎれないでいるのだが。まぁとにかく来年の抱負としては、オフィシャルサイトの形式を新しいものに考えようというわけだ。noteとかいろいろ手段はあるわけだが、どうしようかなぁ。もういっそのことTwitterだけにしちゃおうかな。いや本当に来年は考えます。オフィシャルサイト計画。OS計画。うん。
◆あぁでも久しぶりに日記を書いたら楽しくなってきた。来年からは少し真面目に更新してみようかな。日記の内容自体も変えてみるのもいいかもしれない。毎日更新小路さんちのネコ日記とかさヽ( ´ー`)ノ
◆今年は、とにかく世界中が新型コロナで大変な一年になってしまったしそれは今も続いているし来年も引き続き続くだろう。終息の目処は、完全には立っていない。ワクチン接種も始まったが、それが功を奏して世界中が元通りになるのは、希望的観測を持ってしても再来年だろう。頑張るしかない、助け合うしかない、お互いに注意し合って、生き抜いていくしかない。もう年寄りになってしまった僕らは、これからを担う若い連中に、未来を担う子供たちに、迷惑を掛けないように、そして未来への希望の光を絶やさぬようにと、自分たちの仕事を、できることをやるしかない。だから僕は小説を書いている。書き続けている。
◆良いお年を! 毎年書いていますが、この言葉が大好きです。どんなに辛くひどい一年だったとしても、きっと来年にはいいことがある。明日がある。未来への希望がある。そう感じさせてくれる言葉。そう願う言葉。お互いに、頑張ってまた会いましょう、歩き続けましょう。そう誓う言葉。
◆良いお年を! また来年、笑顔で挨拶を交わしましょう。

『花咲小路三丁目北角のすばるちゃん』が文庫になります。2020年08月28日

◆暑くて暑くて本当に何にもできない日々が北海道も続いています。おそらく皆さんのところもこちら以上に暑いのでしょうけれど、基本クーラーのない暮らしをしているのでマジで身体に堪えます。
◆さて〈花咲小路シリーズ〉の『花咲小路三丁目北角のすばるちゃん』が文庫になります。見本が今日届きました。9月4日頃の発売予定です。
◆〈花咲小路シリーズ〉としては第5弾になりますね。怪盗・刑事(和食処)・お花屋さん・喫茶店、と来てさて何をしましょうと話したときに、商店街には最初に設定しておいた〈駐車場〉があることに気がつきました。普通のお店ではなく駐車場を舞台にするのはいいんじゃないかと決まりまして、そこから主人公を高校を出たばかり男の子にしよう、可愛らしい子にしよう、そして相棒には亡くなったお父さんにしようとすぐさま設定が浮かんできたのを覚えています。死んでしまった人が喋るので〈東京バンドワゴン〉シリーズを思い浮かべる方も多いでしょうけど、主人公の相棒が喋る車というのは、ある程度の年齢の方ならすぐ思い浮かべてくれるでしょうね。そうです、アメリカのテレビ番組〈ナイトライダー〉です。あんな感じでいろいろな出来事を解決していったら楽しいな、と、組み立てた物語です。シリーズですからもちろん今まで登場した商店街の面々もたくさん出てきます。すばるちゃんが高校を出たばかりの若者なので、彼を手助けするおじさんたちもかなり活躍します。今までのシリーズ同様、楽しんでいただけたら嬉しいです。
◆この日記も新刊のお知らせのときしか更新しなくなってしまいました。何か新しい形を考えないとな、とは思っています。
◆新型コロナは相変わらず終息する気配は見せず、新しい生活様式が少しずつ拡がっています。ただ、やはり今までのウィルス同様にワクチンが開発され、広い意味で普通のインフルエンザのような認識にならなければ、それまで通りの生活様式には戻れずに、いろんな業種の収益回復は見込めないでしょう。我慢するしかないのか、それとも本当に全てが変わってしまうのか。何も関与できない私たちにできることは、とにかく新型コロナに罹らないように最大限の注意を払って生活していくことだけです。

『東京カウガール』が文庫になります。2020年07月31日

◆このまま夏が来ないまま終わるんじゃないかと思うぐらいの涼しい北海道だったけど今日になってようやく夏日が訪れて、じっとして執筆していても暑さを感じる日。見本が届きました。『東京カウガール』(PHP文芸文庫)です。
◆親本である単行本が出たのは2017年なので三年前ですね。最近はもう一体どうしてそういう物語を書こうと思ったのかもすぐに忘れてしまって(^_^;)。確か最初は東京を舞台にした若者のちょっと変わったラブストーリーを、と思ったような気もします。そしてそのまま本当にちょっと変わったラブストーリーになっています。僕の作品ではかなり珍しいラブシーンもあります(^_^;)。
◆主人公はカメラマン志望の大学生英志です。カメラを片手に東京の街を歩き回り様々な写真を撮っていましたが、ある夜に偶然に暴行現場に出会します。それも、一人の若い女性がチンピラのような男達を圧倒的な強さで叩きのめす場面に。咄嗟に、ほとんど習性でその現場を映像で(動画で)撮った英志は、渋谷で喫茶店を営み、この界隈で昔に相当鳴らしたという叔父にその動画を見せますが、このまま何も見なかったことにした方がいいというアドバイスを受けます。しかし、英志はそれほど年齢は変わらないと思えたその女性に見覚えがあるような気がしていたのです。心当たりのところへ向かった英志は、そこで、その女性に出会います。何故彼女はそのような圧倒的な強さを手に入れたのか。そして何故、チンピラのような連中を叩きのめしていたのか。英志は彼女に近づいていくのですが……というようなことから物語が動いていきます。警察関係者や一癖も二癖もある大人たちの中で、英志と彼女の恋はどうなるのか、また彼女の目的はどうなるか、結構なハードな展開はありますが基本は普遍的な若者のラブストーリーです。楽しんでいただけたら嬉しいです。
◆カメラマン志望の若者、というのは僕の物語にときどき出てきます。僕自身はカメラマン志望だったことはないのですが、カメラは大好きでしたし、広告業界にいたのでカメラマンと一緒に撮影現場にいることが多く、雰囲気を掴みやすいのもあります。タイトルに同じ東京がつく『東京公園』(新潮文庫)の主人公もそうでしたね。映画で主演を演じてくれた三浦春馬くんの突然の死にただ驚き、安らかにと願うばかりです。
◆相変わらずここの更新もできずに、ただひたすら原稿を書いている毎日です。COVID-19はいまだ終息の気配はなく、皆さんも変わってしまった生活様式に戸惑いながらも毎日の暮らしを守ることに一生懸命なことと思います。僕もそれまでは自宅にいるか東京にいるかどちらか、という生活だったのですがもう随分長いこと東京の街にもそこで暮らす皆さんにもご無沙汰です。楽観的な見方をするならば、ワクチンさえできあがり世界中に滞りなく行き渡れば自然と終息するのだろう、とは思いますが、それでも間違いなく世界で何かが変わってしまい、新しい常識や概念が出来上がっていくのでしょう。どのようなことになろうとも、未来を、子供たちの未来を守るために我々大人たちは自分たちのできることで、子供たちにとっての未来を守る最善の方法と道を選んでいくしかありません。
◆終息させるべく必死に働き研究している、医療関係の方々の感謝と激励の念を送ります。

ページトップへ