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Diary

『キイハンター』よ永遠に2017年06月15日

◆冷たい雨が降っていた。
◆6月なんだから北海道はいい気候のはずなのにどうもスカッとしない。蝦夷梅雨は昔からあるんだけど、どうもこの10年ほどは蝦夷梅雨が長くなったり深くなったりしているような気がする。これも地球の気候の変化なのか。
◆女優、野際陽子さんが亡くなられた。ずっと第一線で活躍されていたから老若男女知らない人はいないと言っても過言じゃないだろう。80を越えてなおあの凛とした姿は理想とするべきものだったんじゃないかと思う。僕の中では、とにかく『キイハンター』だ。調べてみると1968年〜1973年だ。僕は7歳から12歳の小学生。国際秘密警察だ。諜報部員だ。世界をまたにかけて犯罪を追い悪党を追いつめる彼らの活躍に胸躍らせない男の子なんかいなかった。とにかくクラスの男の子全員が観ていたと思う。野際陽子さんは元はフランスの諜報部員という役で、美人でオシャレでセンスがあって何カ国語も操ってその上強いという無敵の女スパイだった。啓子さん(役名)は絶対に風間くん(役名・千葉真一)と結婚するんだと思っていたら現実でも本当に結婚してしまって驚いたことをよく覚えている。
◆『キイハンター』には重厚な刑事ドラマも小粋なスタイリッシュドラマも洒落たコメディも季節もののホラーも手に汗握るサスペンスも豪快なアクションドラマもとにかく何もかもが詰まっていた。この番組で描かれなかったタイプのドラマなどないぐらいだ。その全てを写真の五人が楽しませてくれた。今の僕のベースに間違いなく『キイハンター』がある。そしてそこに、カッコよくて強くて美しい女スパイの野際陽子さんがいた。
◆ずっと忘れません。ありがとうございました。

私も今日まで生きてきました2017年06月12日

◆晴れ。でも風が冷たかったので窓は開けられなかった。
◆ここのところずっと日記の更新が止まっているけれど、もちろん書くようなネタもないのだけど執筆の方がなかなか進まないので日記を書くことも躊躇ってしまうのだ。日記書いている間に小説を書けよと自分で思ってしまう。
◆僕は本当にしょうもない男なので、総体的にエネルギーの量が少ない。若い頃はまだそれなりに頑張れたから、仕事をして友達と遊んで恋人と過ごしてとあちこちにエネルギーを使えたし、家族を持ってからは責任を果たすために男であることと夫であることと父であることと社会人であることをエネルギーを振り分け生きてきた。けれどもやっぱりろくでなしには無理があって僕は真っ当な社会人であることを捨てて小説家の道を選んだ。子育ても終わり、今は小説家として生き続けることに専念できている(もちろん夫であることと父であることを捨てたわけではなく妻と子供たちの多大なる理解の元に)。
◆残り少ないエネルギーを物語を書くことだけに費やしたい。ひどいニュースが流れる度に今の政治がどうこうと考え出すとそっちにエネルギーを吸い取られてしまう。だからニュースについて考えたくない。感情をぶつけたくない。その分のエネルギーがもったいない。目を伏せることはしないでしっかりと見据えながらも、自分のするべきことは書くことだけだと決めてその道へと歩を進める。
◆我儘なのだ。ただひたすら我儘なのだ。その我儘な男が書いた物語を楽しんでくれる人たちがいることに勇気づけられてそうやって日々を過ごしている。今日も明日もそして明後日も。たぶんずっと。
◆もしも、僕が生きているうちに国家が、自由に音楽を小説を映画をマンガを作ることを禁じたりしたら、そのときは僕は国家を撃つだろう。

アンソロジーに参加してます2017年06月08日

◆曇りに雨に風に天気悪いな、という一日。
◆自著の刊行がずっと続いているので、ちょっと後からのお知らせになってしまったのですが、アンソロジーに参加してその本が出ています。『I Love Father』(宝島社)です。冲方丁さん、岡崎琢磨さん、里見蘭さん、友清哲さんに小路幸也という参加者です。いろいろと経緯があって原稿を書いてからちょっと長い間が空いています。〈書き下ろしミステリーアンソロジー〉と銘打っていますが、僕は休日のお父さんはカッコいいぜ、と歌う清志郎さんの歌のイメージで書き上げた短編『美女とお父さんと私』というもので参加しました(ま、そんなようなタイトルの別の歌がありますけどヽ( ´ー`)ノ)。アンソロジーのいいところはあまり読んでいない作家さんの短編も愉しめて、読書の幅が広がるところですよね。よろしければぜひ手に取ってみてください。
◆参加したメンバーの中では唯一、友清哲さんだけがお会いしたことあります。ライターさんであり編集者さんでもある友清さんは、実はアンソロジー『Happy Box』(PHP)で一緒に編集者としてお仕事をしました。ですからそこから生まれた『すべての神様の十月』(PHP)のある意味で生みの親でもありますね(^_^;)。友清さんお元気ですかー。
◆著作が70冊を越えているのに、実は短編集というものがほとんどない僕です。なので、アンソロジーは貴重な短編を書ける機会でもありますね。
◆短編はけっこう上手いと自分では思ってるんだけど、あんまり(ほとんど)依頼はないんですよねー。実は下手だって思われるのかなぁ(^_^;)。各社の皆様、短編の依頼もお待ちしております。

『東京カウガール』が出ます2017年06月02日

◆曇りに小雨に風。
◆今日からまた天候が悪くなって、何でも気温も下がるとか。10度ぐらいになる日もあるとか。まぁ外出しないからいいんだけどこの時期にそんなに下がると農作物への影響が心配。何せ我が家近辺は周りは田圃か畑で農家の皆さんの仕事を日々目にしているので。
◆今月の10日ぐらいに刊行される単行本新刊『東京カウガール』(PHP)の見本が届きました。本当に毎月新刊が出て申し訳ないです。
◆主人公はカメラマン志望の大学生、英志です。そういう設定前にもあったねと思うでしょうが(^_^;)、実は僕もカメラが大好きで、小学校の卒業文集には〈フリーのカメラマンになる〉と書いたほどなんです。それはともかく、暇さえあれば東京の街を歩き回り撮影していた英志は、ある夜、近所の公園で乱闘を目撃します。乱闘と言うよりは圧倒的な暴力。ケンカ慣れしていそうな男たちを一方的に叩きのめす現場を見て、思わず撮影してしまったのです。叩きのめしたのは、自分と変わらないぐらいの年齢の女の子。さらにその女の子は謎の行動をして去って行きます。
(あの子は、ひょっとしたら)。
その子の顔に見覚えがあった英志はあるとこを訪ねて……という感じで物語が始まります。
◆不穏な幕開けで、警察やあぶない連中の話もやたら出てきます。悲しい事件の話も多く出てきます。でも、本格的なサスペンスとかではなく、実は典型的なボーイ・ミーツ・ガールのストーリーです。何だか久しぶりにこういうちょっと変奏曲のラブストーリーを書いたような気がします。タイトルにはそんなに深い意味はありませんが、まぁいろいろ僕の個人的な思い出や思い入れを込めたものです。舞台となる東京のあちこちの街も、個人的によく知っている場所ばかりです。気軽に愉しんでいただけたら嬉しいです。
◆タイトルに〈東京〉がつくのもこれで何冊目でしょうね。そんなに意識しているわけでもないんですが。やはり、自分の中にある〈ドラマ〉はどうしても小さい頃から映画やドラマや小説・マンガで感じてきた東京になってしまうんでしょう。

久しぶりに歯医者に行ったので2017年05月30日

◆晴れ。今日も良い天気だった。
◆歯が折れた。正確に言うと銀を被せていた歯がどうやら脆くなっていて崩れるように銀の被せが折れた。以前に歯医者に行ったのが何年前かまったく覚えていなかったんだけど、今日行ってみたらどうやら3年ぶりだったようだ。そして折れた歯は3年前に治療したところだった。そういえばと思い出したけど、治療したときに「この歯はちゃんとやらないともたないかもしれませんよ」と言われていたような気がする。歯磨きはちゃんとしていたつもりだったけど、ちゃんとしていなかったらしい。申し訳ない。そして結局歯は差し歯にしないとダメらしい。
◆しばらく歯医者通いになってしまった。まぁ気晴らしに外出する用件ができたと思えばいいか。いや家にいるのが好きだから別に気晴らしに外出する必要はまったくないんだけど。
◆相変わらず政治絡みで醜悪なニュースが続いている。もし僕が西部開拓時代のガンマンだったら有無を言わさず撃ち殺している。写真はクリント・イーストウッドの永遠の西部劇の名作『許されざる者』だ。偶然だが写真のイーストウッドはどことなく歯が痛そうに見えないかヽ( ´ー`)ノ
◆どんなにいい人でも、思い上がったり増長したりすることもある。弱い人たちに向けていた眼差しに優しさが感じられなくなったりする。周囲が見えなくなってしまうこともある。僕は、それを理解できる。人間は弱い生き物だ。本当に強い人は限りなく優しくなるというのは真実だけど、そういう本当に強い人がリーダーになるとはまったく限らない。できればそういう人が国の長になってほしいのだけど。
◆歯が浮くような、歯切れの悪い、奥歯に物が挟まったような、そういう連中に歯が立たなくて歯がゆい思いばかりつのってしまうけれど、目には目を歯には歯をでは何も解決しない。歯を食いしばって、痩せ我慢で白い歯をみせて笑い、自分たちの暮らしを精一杯生きていく。
◆久しぶりに歯医者に行ったのでこんな感じでまとめてみましたヽ( ´ー`)ノ

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