logo2

Diary   Facebook   Books   Profile   Twitter   Olddiary  

2015年2月1日(日) 日々
◆晴れたり吹雪いたり。忙しい天気。shehim
◆荒れるところと穏やかなところが極端に違う北海道。まぁあまりにも広いのでそれはいつものことなんだけど。
◆イスラム国の事件について僕は意見を持たないようにしている。ただ、志半ばで殺されてしまった人の冥福を祈るのみ。そして、世界が平和になることを望むだけ。それはもちろん世界中が平和になるなんてたぶん、僕が生きている間にはない、と思っているからこそ祈って望むんだけれど。
◆意見は持たないし言わないようにしているけれど、この事件に限らずどうしようもない無力感を感じることは多々ある。世の中にはいろんな意見があって然るべきだ。むしろそれでこそ健全だ。たったひとつの意見にまとまってしまうことの方が恐ろしい。だが、そうであっても、世の中には意見を聞くに値しない、意見を述べるに値しない人間がいるというのも確かだ。つまり、どうしようもない馬鹿だ。馬鹿がこの世の中には大勢いる。もし僕が独裁者だったら迷わずそういう馬鹿は抹殺する(あ、何度も申し上げますが僕は作家なのでこれは高度に文学的な比喩です。ええ門外漢には理解できません)。もちろんこの世に生まれたからには生きる権利は誰にでもあるが、他人の生を奪う権利は誰にもない。殺しのライセンスを持ってるのは英国内でダブルオーナンバーだけだ。それでも、馬鹿は死ななきゃ治らない。
◆ま、そういう物騒な話をしてもどうしようもない。小さなことからコツコツと。せめて自分の人生が、自分の友人の人生が、町の周りの人たちの人生が平和であるようにと実践しながら毎日を生きる。簡単だ。善いことをする。善いことをしていたら褒める。悪いことをしていたら叱る。幼稚園の先生に教えられたことを一生涯やり続ければいい。写真は〈シー&ヒム〉『クラシック』。こういうアルバムを聴いて心楽しく穏やかになるといい。

2月3日(火) 日々
◆晴れ。穏やかな天候。このまま春になってくれないかな。bakamonono
◆道東ではひどい天候で自衛隊への災害派遣も要請した。とにかくすごい積雪で外へ出られない状況になっているとか。そして札幌では同じく自衛隊の雪像造りのスペシャリスト部隊が雪まつりの像を完成させている。何度も言ってるけど、北海道の自衛隊はもう災害派遣と雪像造りのスペシャリストチームってことだけで存在していいよ。きっと誰も文句を言わないよ? 決めた。北海道の自衛隊は明日から雪像とレスキューの国際部隊で〈SRI〉とします。ついでに怪奇事件を解決してもらってもかまわないヽ( ´ー`)ノ。文句のある奴はここに来て一列に並べ。いいから並べ。順番に話をしてやる。
サッカー日本代表、アギーレ監督解任は、まぁもうそうなってしまったことはどうしようもない。文句を言っても僕たちにできるのは日本代表を応援することだけだ。ところでコンサドーレ札幌だけど、キャンプも始まっているけれど、今期のメンバーはけっこう期待できるんじゃないか? なんか贔屓目抜きにして〈J1仕様〉のチームになっていないか? ちょっとだけそんな気がしている。まぁ始まってみなきゃわからないけど、とにかく小野には期待している。稲本にもちょっとだけ期待してる。
◆写真は期待してるロックバンド〈忘れらんねえよ〉の新譜『ばかもののすべて』。ツイッターでもちょっとお喋りしてるんだよ。
◆時代を変えるような大きな出来事は世界でたくさん起こった。ソ連崩壊や冷戦終了や東西ドイツ統一。それでも、各国が幸せに平和になったかというとそうでもないようだ。そもそも日本だって戦後の復興で何を得たかというと経済大国として歩み続けなければならないという重い枷だけだ。自分が生きている時代を考えながら暮らしていくというのはとても難しい。毎日を暮らしていくだけでも精一杯だ。それでも、頭の隅っこでは考え続けなきゃならない。

2月6日(金) 日々雑感
◆晴れ。穏やかな日。suzumokuashita
◆ここのところ札幌近郊の我が家近辺はずっと晴天だ。雪もほとんど降っていない。その代わりに気温がぐっと下がっていて、さすが2月という感じだ。たぶん2月がいちばん寒いはず(統計見てないけど)。道路はつるつるなんだけど、このままずっと雪が降らなくてもいい。でもきっともう一度ぐらいドカッと降るんだよね。毎年そうなんだ。
◆いろいろと考えなきゃならないことがたくさんあるんだけど、ついぼーっとしたり本を読んだりしてしまうことがここのところ多い。死ぬかと思った怒濤の数ヶ月の影響だろう。締切りも通常で回るようになって、少し気が抜けてしまっているんじゃないか。気を引き締めなきゃいかん。ぼーっとして人生生きていくにはまだ早い。
◆たまたま日ハムが紅白戦をやっているのをスカパーで観た。わかってはいたんだが、まぁ若い若い。どんだけ若いんだっていうぐらい若いのしかいない。何せ陽や中田が大ベテランに見えてしまうんだから。春になったらどういう布陣で開幕を迎えるのか。楽しみだ。
◆写真は期待してるミュージシャン〈suzumoku〉の新譜『Tommorow comes』。ガツンと売れてくれればいいんだけどな。
◆僕はもう53歳の年寄りなので、10代20代の若い連中にぶっ飛んだ才能が出てきて世間をどんどん騒がせてほしいと心から思う。自分はどう頑張ってもそういう存在にはなれないから。
◆せいぜい、こつこつと種を蒔く。物語を楽しむ人たちが増えてくれますようにと願いながら。
◆あ、この〈せいぜい〉という言葉は漢字にすると〈精々〉になる。最近はあまりそういう意味合いで使われないけれど、〈精一杯出来る限りのことをする〉という意味なのだよ。

2月8日(日) 日々
◆曇り後雨。anefuyomiep
◆まるでこのまま春になっていくかのように雨が降る。雪がどんどん融けて行く。しかし騙されてはいけないし騙されない。かならずこの後にどかんと雪が降るのだ。また一面パウダースノーの雪景色になるのだ。
◆写真は大好きなボーカリスト〈阿部芙蓉美〉さんの『EP』。この人の素晴らしいミュージシャンだ。もっと売れてほしい。
◆宇宙人(のようなもの)を見たことがある。しかも子供の頃じゃなくて27歳という立派な大人になってからだ。当時僕は広告制作会社で働いていた。独身でマンションに住んでいた。洗濯機を持っていなかったのでいつもコインランドリーに行っていた。その年の冬、ちょうど今頃だ。ちらちらと雪が降る中、夜の九時ぐらいに僕はコインランドリーへ行こうと洗濯物を抱えて外に出た。マンションの大きな通りの舗道を歩き出してすぐに、前を歩く人物に気づいた。その距離およそ五メートル。最初は、スキーウエアを着込んでいるのかな、と思った。その人物は上から下まで全身銀色の服だったからだ。でも次の瞬間に(いや、違う)と思った。妙にボディラインがはっきりとわかるし体形がおかしい。まるで土偶のようなスタイルなのだ。さらに、手が長かった。手の先が足のくるぶしぐらいまであった。(なんだ? 仮装でもしてるのか?)と思った。まだ〈コスプレ〉という文化のない時代だ。確かめようと思って早足になった。ところが、向こうは普通に歩いているはずなのに全然追いつかない。そのうちに僕は走り出したのにまったく距離が縮まらない。(これは、おかしい)。尋常ではないことに遭遇している、と思って全身に寒気が走った。〈上から下までまったくつなぎ目のない銀色の鈍く光る身体の手の長さが体長ほどもある二本足で歩く生物〉を僕は追いかけていた。その人物が角を曲がった、ように見えた。慌ててその角まで走った。もうそこに姿はなかった。雪はずっと降っていた。足跡が、そこで消えていた。
◆ということがあった翌日に会社に行って下手くそなイラストを描いて〈私は宇宙人を見た!〉という回報を同僚に回したらその日から〈うそつき小ちゃん〉と呼ばれるようになりましたヽ( ´ー`)ノ。お後がよろしいようで。
◆(本当だよ……)

2月11日(水) 日々
◆晴れたり曇ったり。otokoha
◆昨日の夜は来札した担当編集さんと食事&軽く打ち合わせ。次はこんなのはどうですかねぇ、というお話。僕は場合ほとんどの場合打ち合わせ自体は五分で終わる。編集さんから「○○のような話を読みたいんですけど」と言われて、ピンと来たら「あ、それいいですね」で、終わり。後は全部自分で考える。考えると言っても、全体の10%ぐらい、始まりと終わりを考えたら後は書き出すといった感じだ。ガチガチにプロットを固めることはほとんどしない。
◆普段は妻とずっと一緒にいて、長い話などほとんどしないからたまに人と会って話すと疲れるんだよ(^_^;)。
◆その担当編集さんはほぼ同じような年齢なので(つまりけっこう偉い人)、最近のニュースとか世の中について話したりもする。どうしたら今の世の中が、これからの未来が良くなっていくんだろうと。既におっさんである僕らは何をしたらいいんだろうと話す。結論はまったく出ない。ただ、物語に携わる人間として、物語を生み出す人間として、〈世の中捨てたもんじゃないぜ〉ということは言い続けなきゃならない。物語が絶望に満たされてしまったら、どこに希望を見出せばいいんだって話だ。人間は「こんなふうになればいいな」と常に考えてそれを話してきた。そして実行してきた。絶望の中に希望の光を見出してこそ、未来がある。それが〈物語〉だ。
◆まぁ現実は厳しい。でも、僕は自分の人生を平穏無事なのんきな人生と思ってきたんだけど、実はけっこう波乱万丈だったことに最近気づいた(^_^;)。人間気の持ちようだよ。何とかなるもんだ。
◆写真は〈男はつらいよ HDリマスター版プレミアム全巻ボックス〉。男も女もつらいけど、顔で笑って腹で泣くのさ。それが人生ってもんよ。

2月13日(金) 日々
◆静かに雪が降る。barbee
◆本当に久しぶりにしんしんと雪が降った。大雪ではなくまぁ10センチも積もってはいないのでごく普通の冬の風景。雪かきもする必要はない程度。でもまぁとりあえず軽くやっとくか、ってな感じ。この程度で終わってくれればいいんだけど、週末はまた荒れるとか。
◆出版社さんというのは大きなところから小さなところまで本当にたくさんあって、かなりの読書家でもあるつもりだけど、知らない出版社は多数ある。本屋さんに行くと「おおこんな本を出しているところがあるのか」と驚くことも多々。先日買った資料の本もそうだ。こういう資料になる本はほとんどないんだよなぁとほくほくして買ったのだけど、出版社はまるで知らないところだった。仕事柄いろんな資料本を探して買うけれども、そういう本を書き出版してくれる方たちのお蔭で本当に助かっている。感謝しています。
◆そのためにも。つまり、あまり部数が期待できないような本であっても、きちんと作っていける環境というのは必要なのだと思う。そして、「良い」と思った本は買ってほしい。知識は闇を照らす灯台になる。
◆写真は〈BARBEE BOYS〉『REAL BAND 1st OPTION 30th Anniversary Edition』。この記念すべきアルバムのライナーノーツに文章を書かせてもらいました。僕とほぼ同世代のバンド〈バービーボーイズ〉は本当にカッコいいバンド。初めてテレビで観たときに素直にそう思って、軽く嫉妬したのを覚えています。

2月17日(火) 日々
◆晴れたり曇ったり。暖かい一日。hobbitkessen
◆3月下旬並みの暖かさになった、道路の雪も融けていくが油断してはいけないというのは皆が知っている。きっとまたどかんと降るのだ。もし仮に、仮にだけどこのままどかんと降らないで雪が少ない冬で終わったとしたら、北国の人は喜ばないで「今年こんなに少なかったら来年が心配だなー」と思うのだ。そういうものなのだ。
◆先日宇宙人らしきものの目撃談を話したが、実はUFOを見たこともある。今までの人生で四回見た。文字通りの〈未確認飛行物体〉だ。そのうち二回は一人じゃなく複数で目撃したので間違いないと思う。いちばん大人数で目撃したのは中学三年のときだ。夏休みに放送部と美術部で合同キャンプに行くことになった。何故かと言うと顧問が一緒だったから。近郊の牧場にテントを張って一晩過ごした。人数はたぶん二十人ぐらい。もちろん先生も二人同行した。夜に焚火をしながら全員でまったりしていたのだが、美術部の数人が最初にそれに気づいた。「あれ、なに?」そう言って夜空を指差した。きれいな三角形に並んだ光点。光の球。大きさは目視で一センチほどもあっただろうか。明らかに一等星より大きく光っていた。そのうちに皆が騒ぎ出して全員で夜空を見上げていた。誰かが「UFOじゃね?」と言い出したときにそれが突然動き出した。きれいな正三角形の形を保ちながら、上下左右にまったくランダムにすごいスピードでカクカクと動くのだ。そのスピードが尋常じゃない。明らかにこの地球上に存在する飛行物体ではないとわかった。顧問の先生二人も驚愕していた。二、三分もそうやってその未確認飛行物体は飛び続けて、突然消えた。しばらく皆で「すげぇUFO見たぜ!」と興奮しながら話していた。
◆当時の皆はもう五十代のおじさんおばさんになっている。皆、あの夜のことを覚えているかな。
◆写真は映画『ホビット 決戦の行方』サントラ盤。この世界とは違う幻想世界への憧れ。思えば僕たちは物心ついたときからずっと〈こことは違うどこか〉への憧れを、思いを抱き続けながら大人になってしまったんじゃないか。

2月18日(水) 日々
◆曇り。穏やかな日。otakieiichibook
◆まぁ実際のところ、男は顔じゃないのだ。もちろんイケメン、っていうか、その時代時代での美男であれば若い頃は得をするのは間違いない。人間は基本見た目なのだ。顔が良ければとりあえず何を着ても似合うし、印象は良くなる。でも、実際問題顔が美男であっても、性格が駄目ならそれは顔に出る。しかも大人になるにつれてどんどん出てくる。若い頃は美男子だったけど年取ってから駄目ねという男は大抵それだ。年齢とともにまったく何も積み重ねなかったので、どんどん顔の〈良きもの〉が減っていく。断言してもいいが、男の顔は年を重ねて、経験を積み重ねて、良きものを蓄えればどんどん〈渋いいい男〉になっていくのだ。だから、男は顔じゃない。顔で選ぶと後悔しますよお嬢さん。
◆なんでこんな話をしているかっていうと、僕の甥っ子がめっさ可愛い子と結婚したからだ(もう数年前で今は可愛い子供もいる)。その可愛い奥さんが久しぶりにFBを更新してさっき見てあらためて思ったのだ。甥っ子はどう贔屓目に見てもイケメンではない(甥よスマン)。しかも顔がデカイ。幸い身長も高いのでなんとかなっているが、イケメンか不細工かで分けると不細工だ(本当にスマン甥よ)。しかし、甥っ子は良い奴なんだ。男として、本当に頼りがいのあるいい奴なんだ。きっと可愛い奥さんも(マジで本当に可愛い子なのよそこらのアイドルよりも)そこに惚れたんだろう。もう一度言うぞ。男は顔じゃない。顔がダメだったら心を磨け。
◆写真は3月に出るという大瀧詠一さんに関する文や対談・インタビューを集めて編んだ『大瀧詠一 Wriying & Talking』。これはもうマスト・バイだろう。
◆(まぁ自分のことは棚に上げておくけどなヽ( ´ー`)ノ)

2月19日(木) 日々
◆曇り。穏やかな日。stockholm
◆本当に雪が降らないのでだんだん心配になってきたよ。周りはもう3月中旬ぐらいの景色になってるよ。いいのか? いいのかこのままで。そして雪が少ない年は不作だっていうから農家の人も心配してるぞきっと。
◆音楽をテーマにした映画などを観ると、登場人物がある種の狂気に近いものに囚われているのがよくわかると思う。それは〈音楽という名の狂気〉だ。やっている音楽がロックでもフォークでもジャズでもクラシックでもそれは変わらない。劇場でも観てDVD化もされたので『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』をもう一度観たけどそうだった。名もなきフォーク・シンガーの物語だけど、やっぱりこのろくでなしを描いた映画は傑作だ。そして写真の映画『ストックホルムでワルツを』もたぶんそうだと思う(まだ観てない)。何もかも捨ててもステージに立とうなんて狂気がなけりゃ思わない。思えない。僕はミュージシャンになれなかったけど、やっぱり狂気が足りなかったのだと思う。あと一歩、何かを捨てる勇気が持てなかったんだろう。
◆そういう意味では、作家になれたのはあのときに何かを捨てたのだと思う。あるいは何かを得たのか。38歳で、家のローンと妻と子供二人抱えて会社を辞めてフリーになったときだ。別に不安定さを求めなきゃ何かを得られないなんてことはないだろうけれども。
◆もちろん、そのために犠牲になるものは当然ある。生活が苦しくて辛い思いをさせた。今になってようやく少しは取り返せたとは思うけれども、子供達が小さい頃にある種の思い出をたくさん残してやれなかったのも事実だ。申し訳なく思う。
◆それでも、音楽は最高だ。物語も、最高だ。ステージには立てなかったけれど、ステージへの物語を作り出すことができる。
◆たまに、僕の物語からは音楽が聴こえるという感想を眼にすることがある。心底、嬉しい。

2月23日(月) 日々
◆晴れ。四月上旬並みの気温。kataokalomsome
◆絶対に騙されない。冬は何かを企んでいる。この後3月に入ってからドカッと大雪を降らせるに違いない、と、思っておく。きっとそうなんだ。何せこっちではゴールデンウィークに雪が積もったことだってあるんだからな。
◆片岡義男さんの小説は中学から高校、そして二十歳ぐらいになるまでの間にとにかく読んだ。大好きだった。片岡さんの文章からはアメリカの匂いしかしなかったかだ。乾いた空気と自由の香りがしてきたからだ。それは音楽をやっていて、アメリカやイギリスに憧れていた僕たちに大いなるものを与えてくれた。その片岡義男さんのまさに当時買った本が再販されている。とんでもなく嬉しい。写真はそのうちの一冊だ。
◆小説は30歳になるまで書いたことがなかったのだけど、実は片岡義男さんの書くような文章を真似して高校時代にやたら書いた覚えがある。歌詞とも短編ともつかないような文章だ。思い出すだけでもこっぱずかしいのだが、アメリカなんて行ったこともない高校生がアメリカの風景や思い出なんかをつらつらと書いて歌詞にしたりしていたのだ。あぁ恥ずかしい。本当に恥ずかしい。当時のノートがまだ残っているのも恥ずかしい。
◆ひょっとしたら今の若い人には想像がつかないかもしれない。僕らはアメリカにアメリカの文化に、アメリカの風に恋い焦がれて育ったたのだ。もう一生消えない、治らない病のように。
◆一度だけ、その憧れのアメリカに行ったことがある。ロスアンジェルスやサンフランシスコやニューヨーク。憧れ続けた国にいるというだけで、嬉しかった。
◆日本は大好きだ。日本の全ての文化というものを大切にしたい。でも、同時に僕の心には身体の中には音楽や映画や小説で触れ憧れてきたアメリカの風も常に吹いている。染み込んでしまっている。

2月25日(水) 日々
◆雪が降る。だがほんのわずか。nonno
◆周囲の光景は3月中旬並みに雪が減ってしまっている。本当にこのまま春が来るのか。仮に大雪がまた降ったとしても結局今期は雪が少なかったなぁで終わりそうな予感が。
◆自分の小説が本になったときに読み返すかというと、何か必要がない限りほとんど読み返さない。だって書いている間にさんざん読み返しているんだから全部覚えているし。じゃあ10年前に書いた作品を全部覚えているかというと若干不安はある(^_^;)。もちろん内容は把握しているが、細かいところなど「あ、こんなこと書いてたんだ」などと驚くこともある。
◆写真は〈TRIPLANE(トライプレイン)〉の新譜『non no』。この中の『ノンノ』という歌はヴォーカルの兵衛くんと一緒に僕が作詞した曲です。
◆トライプレインとは三つの翼を持つ飛行機のことだ。まぁそれにかけるわけじゃないけど、自分の作品について、書く度に高度を上げなきゃならないと思っている。それはもう何年も前からこの日記で書いている。深度を深めるんじゃなくて高度を上げる。自分の小説はたぶんそういう類いのものだと考えている。ただ、その方法はいまだに見つかっていない。どうすればもっと高度を上げられるのか。そういう意味ではいつも試験飛行をしているみたいなものだ。いつか、自分の小説が、高く遠く空へ歌う歌のようになるために、書き続けたい。
◆話は変わるけど、〈作詞家〉としての印税っていうのもどんなものかちょっと確かめてみたいのでこのアルバム買ってねヽ( ´ー`)ノ

2月27日(金) 日々
◆雪が降ったり雨が降ったり。sazanbdou
◆もう道路がひどい状態。100メートル歩くだけで1キロ歩くぐらいの体力を使いそう。これが3月半ばなら春は近いと喜ぶんだがまだこの時期じゃ喜べない。まぁ2月も終わるけどさ。
◆去年もこの時期に日記で吠えたけどさ。日本アカデミー賞。今年も言うか。相変わらずひどいな。その年の素晴らしい映画を作り上げた人々に与える〈賞イベント〉であり、それ自体はとてもいいことです。どんどんやっていただいて、日本の映画界を盛り上げていただきたい。老婆心ながら選ばれた作品や受賞された俳優さんたちは素晴らしいものや人ばかりだと思っています。そこには何の文句も異論もありません。〈賞イベントのテレビプログラム〉としての完成度、ひいては〈映画賞としての完成度〉を問題にしています。全てにおいて、日本を代表する映画賞にしていただきたいと切に願います。何がいけないのかはもうわかっているよね。
◆テレビ局は変わらなきゃいけないとつくづく思うよ。まぁ政界と同じで変わんないだろうけど。
◆写真はサザンオールスターズの新譜『葡萄』。いろいろ騒がれたけど、あれに関してはおかしなことを言う奴が全員馬鹿です。それに乗っかる馬鹿もいるしな。本当に馬鹿は声も態度も大きいから疲れる。
◆浅ましい、卑しい人間と同じ土俵に立ってはいけない。彼らはそもそもその土俵さえ無視する。自分さえ良ければいいと思っている。誰かを幸せにしようなんて考えない。誰かのために生きようなどとも考えない。そういう人間をまともに相手にしてはいけない。心を強く持とう。