2014年2月1日(日) アンソロジー ◆晴れたり曇ったり。 ◆お仕事をいただくのは今のところ連載が基本になってしまっている。なので、単独での短編というのがすごく少ない。連載が嫌だというわけではなく、それきりで世界を完結させる短編の仕事は楽しい。メディアファクトリーさんの〈ダ・ヴィンチ〉さんから〈本〉をテーマにした短編の依頼があって書いたものがアンソロジーとして一冊にまとまります。『本をめぐる物語 一冊の扉』(角川文庫)です。僕の書いた短編のタイトルは『ラバーズブック』です。中田永一さん、宮下奈都さん、原田マハさん、小手鞠るいさん、朱野帰子さん、沢木まひろさん、宮木あや子さんと、僕以外は素晴らしい皆さんが揃っています。今月の末に刊行予定です。 ◆この『ラバーズブック』という短編、アメリカを舞台にしました。どこまでも伸びるハイウェイと一軒のドライブインが舞台です。敬愛する片岡義男さんの世界を描いてみようと思って書きました。実は僕、片岡義男さんと矢作俊彦さんの文体の真似をしようと思えばできます。それぐらい大好きで読み込んでいるのです。そしてデビュー前は、こんな風な感じの物語をよく書いていました。とても気に入っていますので、よろしければ手に取ってみてください。よろしくお願いします。 ◆宮下奈都さんとアンソロジーで一緒に並ぶのも久しぶりでした。 ◆小路幸也は連載だけではなく短編のお仕事も承っております。 ◆何をどうしたらこの世界は素晴らしい世界になっていくんだろう。そもそもそんなものを望む方が端から無理なのかもしれないとも思う。望めば必ず叶うなんてことは絶対にない。それでも、望む人が増えていけばいい。増やすのにはどうしたらいいのか。この世は皆の仕事で成り立っている。結局は自分の仕事を精一杯、いい仕事をするしかない。いい仕事を次代に引き継いでいくしかない。と思う。
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