2013年2月2日(土) 春を待つ季節 ◆晴れたり曇ったり。 ◆ここしばらく雪が降っていない。しかも暖かい。排雪の入った道路の景色はもう3月頭ぐらいの我が家近辺。だがしかしまだ2月に入ったばかり。春は近いと喜ぶと糠喜びになってしまうので注意。まだ春は遠い。とはいえ12月までは〈冬を待つ季節〉なのだけど1月を過ぎればもうそれは〈春を待つ季節〉だ。雪国の春は、たぶん日本でいちばん素晴らしい春だ。雪が融けて、土が顔を出して緑が急に溢れ出して。ようやく春が来たという喜びに町中が満ち溢れる。それはとても心地よいんだ。だからこんな四ヶ月も五ヶ月も雪が残るところに住み続けているのかもしれない。 ◆芸能界というのは特殊な業界だ。その特殊な業界を成り立たせているのは、芸能人を贔屓にする一般の人だ。一般人が、ファンがそっぽを向けばその芸能人は仕事を失う。しかし芸能界でお金を得ている人たちは仕事を減らすわけにはいかない。だから次々に時代を映す芸能人を生み出し送り出す。そこに仁義はあってもモラルなどない。そもそもが特殊な業界なんだ。醒めず覚めない夢を見させてくれればそれでいい。問題は、どれほど美しい醒めず覚めない夢を見させてくれるか、だ。 ◆プロの矜持と素人の誇り。もっとも美しいのは、矜持を持ったプロが見せる芸を、誇りを持った素人が育てる事だ。見る目を持った素人がいれば、プロはその目を受けてさらに芸を磨く。そうやって、芸は育つ。今の芸能界が情けない状況になっているとしたら、それは目の肥えた素人が減っているということだ。馬鹿を相手にするとプロも馬鹿になっていく。三流と二流が馴れ合ったところでどちらも一流には絶対になれない。もし、素人に馬鹿しかいないのならプロが育てようとしなきゃならない。 ◆写真は007最新作『スカイフォール』。
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