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2012年9月3日(月) わたしとトムおじさん
◆晴れ。暑い暑い暑い。watashitom
◆二、三日前に残暑のピークは過ぎたなどと発言した自分を殴ってやりたいぐらいに残暑ってもんじゃねぇぞこれはの日々が続く北海道。暑い。そんな日に『わたしとトムおじさん』(朝日文庫)の見本が届きました。この作品を書いていた頃は急に連載の仕事が増えた頃で、信じられないぐらい数をこなしていた時期です。正直、連載中はちょっと無茶した記憶もあります。札幌に〈開拓の村〉という施設があります。北海道開拓時代(明治時代)の建物を保存するための施設で、当時の建物が森林公園という自然溢れる中でそのままに移築保存されています。こんなところで暮らしたら面白いだろうなぁというのがこの話の原点でした。小さな女の子と、優しいおじさんの組み合わせは昔から僕の中にあったものです。映画や物語でもたくさんありますよね。アイデアを練っているときにはもう少し建物のこともしっかり描きたいと思っていたのですが、いつの間にか帆奈とトムおじさんの成長物語になっていきました。文庫には〈その後のわたしとトムおじさん〉がどうしているかも書き加えました。小学生だった帆奈が大人の女性になっています。お楽しみに。どうぞよろしくお願いします。
◆実は〈朝日文庫〉さんはこれで三冊目なんですよね。そう、ノベライズ作品が2冊朝日文庫さんなんですよー。忙しく仕事させてもらっていますが、ノベライズ引き受けないってわけじゃないんで各社さんよろしくお願いします(あ、でも僕かなり好き勝手に改変しますヽ( ´ー`)ノ)
◆ヒーローもののノベライズなんかも書いてみたいなぁ。でもほとんど設定から作り直してオマージュみたいになっちゃうだろうなぁ。
◆とにかく暑くて、まるで進んでいない(^_^;)。と、自分にいいわけしたり。

9月5日(水) 日々
◆晴れ。少し気温も下がってきたか。familytree
◆女子サッカーワールドカップU-20、ヤングなでしこは準決勝でドイツと戦い3-0の完敗。3位決定戦に回ることになった。個々の弱さは確かにあったにせよヤングなでしこにまったく目がない実力差ではなかったと思う。勝てる可能性は十分にあったと思うけど、まさにちょっとしたことで立て続けに3点取られて、それを跳ね返す力はなかった。ドイツは明らかに日本を研究してボランチ辺りで怒濤のボールチェックに来ていて、それを日本は躱し切れなかったというのが3失点の大元だった。監督はそれはなんとかなると思っていたのじゃないか。だからこそ〈ちょっとしたことで〉という試合後のインタビューの表現になったんじゃないか。オリンピック日本代表の試合にも感じたのだけど、どうも日本代表の監督は無策で試合に臨んでいるようにしか思えない試合内容になっている(と、感じる)。相手を徹底的に研究してウィークポイントを突くあるいはこちらのストロングポイントを強化するなどといった試合運びを、策を、選手に与えていないように思えるのだ。いやそうではなく、〈自分たちのサッカーを貫く〉のが作戦なんだと言われてしまえば「お、おう」としか返せないのだが(^_^;)。
◆正解なんかない。ただ、勝負の世界なのだから勝ったチームが〈勝者〉なのだ。〈美しき敗者〉という存在も確かにあるが、今回はそう思えなかったな。写真はジョージ・クルーニー『ファミリー・ツリー』

9月7日(金) 日々
◆晴れ。夜は窓からの風が寒いぐらい。kuruminoheya
◆僕は非常に温厚な人間だと思われてるし実際そうなのだがそうでもない。何を言ってるかわからないだろうが(^_^;)。幼い頃から涙腺が弱かった。感情が昂ぶるとすぐに涙が出てくるのだ。喜怒哀楽全てに。そして古い時代の人間なので〈男の子は泣いたら恥ずかしい〉と教えられてきた。泣くのは恥ずかしい、でも感情が昂ぶると涙が出る。どうしたらいいんだろう? と幼稚園の頃に考えて、〈感情を昂ぶらせなければいいんだ〉と気づいた。なので、僕は常に感情をコントロールしてニュートラルでいられる術を獲得していった。それが、温厚な人、というイメージに繋がって、実際滅多なことでは怒らなくなった。
◆そのせいなのかどうか、〈キレる〉瞬間が自分でわかるようになった。脳内でいろんな反応が一瞬で起こるのだろう。その瞬間には目の奥で火花が散って眩暈がする。そのままだったら「ゴラァアア!」となるのだけど、そこで長年の習慣になってる感情をコントロールするリミッターが働く。それはもう強力なリミッターで、実際に頭や身体が軽く揺れるほど衝撃が来るのだ。そこでスッ、と冷静になれる。でも、いつかそのリミッターも外れんじゃないかと冷や冷やもする。なので、僕と一緒に何かトラブルの現場に居合わせて僕が突然グラッと動いたら「あ、ヤバイ」と思ってください(^_^;)。それ以上小路を怒らすと血の雨が降るかもしれないのでさっさとその場から連れ出してくださいヽ( ´ー`)ノ。写真は向田邦子ドラマ『胡桃の部屋』
◆自分がどんな人間かなんて、本当のところは自分でもわからないのだと思う。わからないから、生きていける。おもしろいと思う。

9月8日(土) 日々
◆晴れ。bobdylantempest
ヤングなでしこはU-20女子ワールドカップでナイジェリアを破って3位となった。おめでとう。素晴らしい試合の数々だったと思う。若さ故の強さと脆さ、輝きと苦悩のすべてを見せてもらった。次世代のなでしこジャパンではきっと彼女たちが大いに活躍し、先輩たちの偉業をさらに高めてくれるものと信じる。信じられる試合内容だった。本当に、日本の女性たちの活躍は凄い。
◆しかし、男子だって負けてはいない。っていうかけっこう凄い。今回キリンカップと最終予選で召集されたメンバーほとんどが海外組だ。しかも世界トップクラスのチームに日本男子が入っている。忘れもしないあの〈ジョホールバルの歓喜〉。岡野がゴールを決めて日本代表が初めてのワールドカップを決めたとき。あれはたった15年前なのだ。15年間で日本代表はここまで進化している。おそらくこれはどの国の代表も為し得ていない凄い速さだと思う。ワールドカップ出場が夢ではなくなったあの日から15年。ひょっとしたらワールドカップでの優勝も夢でなくなる日も、近いかもしれない。なでしこジャパンのように。写真はボブ・ディランの新譜〈テンペスト〉。
◆確認しよう。日本は、素晴らしい国だ。美しい自然と、豊かな歴史と、智慧に溢れた人たちに恵まれた国だ。もちろん愚かな過ちはあった。様々な問題を抱えている。それでもなお、日本という国は世界を見回しても良い国なのだ。くそったれな政治しかできない連中がどんどん駄目にしていってしまってやがて滅んでしまうのかもしれないけれど、先人たちが作ってきたものをきちんと見直して、その上に新しい日本を作り上げていかなきゃならない。この国で育った大人たちは、自分の言葉でそれを子供たちに、若者たちに伝えていかなきゃならない。僕は、自分の作品でそのことを語る。日本は良い国だ、と。

9月9日(日) 『つむじダブル』
◆雨。しかも大雨。tsumujidouble
◆札幌市内では冠水したところも出て大騒ぎ。そんな日に見本が届きました。宮下奈都×小路幸也『つむじダブル』(ポプラ社)です。正真正銘、二人の合作です。経緯をきちんと説明しますと、宮下奈都さんとはツイッターで『はじめまして』をしました(それ以前に『旅立ち』というアンソロジーで一緒でした)。その後なんだかんだとツイッター上でやりとりしていまして、ある日僕が『つむじが二つあるのでヘアスタイルが決まらない』というツイートをしたところ宮下さんが『私もつむじがふたつあります!』と。そしてその後『つむじダブルですね!』というツイートをしたのです。その語感が気に入って二人で『つむじダブルというタイトルで何かを!』と盛り上がりましたが、その時点ではそこで終了でした。何日か経った後、僕のフォロワーさんから『宮下奈都さんとの〈つむじダブル〉のお話は!』とあったので宮下さんに振ったところ『書きましょう!』とお返事があり、僕が『宮下奈都と小路幸也で書く『つむじダブル』。どこか出版社さんどうですか?』と募集すると、ありがたいことにいくつもの出版社さんからメールをいただき、いちばん最初に連絡をくれた〈ポプラ社〉さんで書くことになったのです。
◆どんなふうに物語を決めたかというと、まずは宮下さんに全部お任せしました。すると〈かっこいいお兄ちゃんのいるかわいい女の子の話を書きたいんです!〉とのこと。じゃあそれでいきましょうと兄妹の話に決まりました。かっこいい高校生のお兄ちゃんと、かわいい小学生の妹。ちょうど僕と宮下さんの年齢差が六歳あったので、二人の年齢差もだいたいそれぐらいになりました。宮下さんが妹を、僕が兄を書くことになり、後は直接会って大体のことを決めて、それからは成り行き任せに書いていきました(^_^;)(もちろん、連載中は編集者を通してやりとりしました)
◆もちろん、僕は宮下奈都さんの作品を読んでいて、信頼していました。ツイッターで「一緒に書きましょう!」と言ったのも単なる勢いや冗談ではなく、〈宮下さんとならきっと大丈夫だ〉という思いがあったからです。宮下さんが可愛くて優しくて元気な妹の〈まどかちゃん〉を書いてくれたお蔭で、僕も楽しく兄の〈由一〉を書くことができました。二人で書き上げた兄妹と家族の物語。楽しんでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

9月11日(日) 日々
◆雨。とにかく雨。kishibeno
◆ゲリラ豪雨になったり少し止んだりとにかくまぁ忙しい。川の氾濫が心配になるぐらい降ってる。我が家近辺は土地が低いので洒落にならんのだが。
◆サッカー日本代表はワールドカップ最終予選をホームでイラクと。1-0で勝利。香川を腰痛で欠いたものの、岡崎もいるし清武もいるしね。さほど不安に感じる要素はなかった。イラクも先発メンバーをごそっと変える奇策に出て日本のスピードにほとんどマンツーマンのDFで対応してきて、それなりに効果があった。効果はあったものの、圧力までは掛けられなかった感じだ。3-0ぐらいには出来そうな感じだったけど、イラクのGKもDFもかなり頑張っていたのでまぁ妥当な結果というところ。物足りないと感じたのは攻撃陣の圧力かなぁ。キリンカップで自分で打ちすぎた反省からか、あとマンツーマンにあったせいか本田の攻撃参加が少なかったのとやはり香川不在。あと、やっぱりワントップとの関係はまだまだだなぁ。ゼロトップにして本田を前に出して香川真ん中ぐらいの布陣に磨きを掛けた方がいいんじゃないのか。まぁ何はともあれ、予選は勝ち点を稼ぐことが大事。
◆写真はようやくDVDになった名作ドラマ『岸辺のアルバム』。これを観たのは16歳の頃。なんというか不倫やらなんやら家族というものが壊れていくのを家族で観ていて、ものすごくお茶の間が緊迫感に溢れていたのを覚えている。間違いなく、観るべきドラマのひとつ。

9月12日(水) 日々
◆打って変わって、晴れ。woody
◆隣町では冠水もあったひどい大雨はどうやらピークを過ぎたようで一安心。我が家近辺も昔にはひどい洪水被害があったところなので、大雨はちょっと心配なのだ。
◆今、〈メタポゾン〉という文芸誌で書いている『石田荘物語』という連載は、初めての一人暮らしをしたオンボロのアパートをモデルにしている。自伝的要素が強いという意味では、僕の中では『ダウンタウン』の姉妹編みたいな感じだ(物語自体はまったく繋がっていない)。六畳間の床が傾いているようなアパートで、言ってみれば70年代の〈四畳半フォーク〉を地で行くような暮らしをしていた。でも、時代は80年代に突入していた。〈POPEYE〉や〈an・an〉や〈BRUTUS〉といった時代を先取りするファッション誌が流行し始めていた。〈ライフスタイル〉という言葉や考え方がどんどん浸透していった。僕も〈BRUTUS〉に大いなる影響を受けて、そのアパートを出て暮らし始めたのは16畳ワンルームのこ洒落たマンションだった。起きたらシャワーを浴びて男性用化粧水を身体に振りまいてDCブランドに身を包んで外に出る。そんな暮らしになっていった。その頃の部屋には、ウディ・アレンの本もあった。〈アニー・ホール〉や〈マンハッタン〉、〈スターダストメモリー〉など、ウディ・アレンの醸し出すものが〈オシャレ〉だった。今も話題作を提供し続けるウディ・アレンの映画は、間違いなく僕の中に染み込んでいる。写真は〈ザ・ウディ・アレンコレクション〉
◆思えば振幅の激しい時代だった。ボロボロのジーンズに下駄履きだった若者が翌年には何万もするシャツや麻のスーツを着ていたのだ。そうして時代はそのままバブルへと突き進んでいく。その頃に経験した全てが身になっていると実感できる今は、そういう時代に若者でいられたことを感謝している。

9月18日(火) 日々
◆晴れ。また暑い日。midnightinparis
◆一週間も更新が空いてしまった。さほど忙しいわけでもなかったのだけど(いやがんばって書いてはいたのだが)、どうにも調子が出なかった。こんな時期になっても暑い日々が続くせいもあるのか、どうにも気分的にも体調もスッキリしない。まぁこんなときもあるさと開き直るしかないのだけど。
◆領土問題をきっかけに韓国に続き中国との関係も煙が燻っている。すべての根っこには戦争というものがあって、その根は教育という土の中で政治という栄養を与えられ伸びているのかもしれない。けれども、そこから咲く花は、ついた実は、決して毒を含んだものばかりではないことを僕たちは知っている。中国人だろうと韓国人だろうと日本人だろうと、きちんと判断できる人はいるのだ。何が間違っていて、何を信じればいいのかを知っている人はいるのだ。それは当たり前のことだ。問題はそうではない人たちなのだが。
◆以前にも引用したけどそれを繰り返す。「同じ土俵に上がっちゃいけないのさ。相手と同じところに立っちまうと、基本的にそいつはおかしな感覚なんだから、こちらがいくら正しいルールで闘おうとしたって向こうがルールを守らない。ただひたすら疲れて終わりだ」「相手と同じにならない、というその気持ちだ。それが大切なんだ」「常に自分を高みに、この場合は相手を見下すという意味じゃないぞ? 自分の精神を、心を、高いところに持っていこうという気持ちを持ち続けることこそが大事で、闘うのはそこで闘うんだ」「卑しい奴らと闘うんじゃない。自分自身の心と闘うんだ」「金持ち喧嘩せず、って言うな。武道の達人は優しい、とも言う。金があったり本当に強い人間は心にゆとりができる。ゆとりができるってことは、高潔な意志を保つ努力などなくても卑しい奴らの相手にはならないんだ。ところがどっこい俺達庶民には金で心に余裕を作ることなんかできない。だから、努力が必要になる」「高潔な意志を持ち続ける努力、ですか」「そうだ。それこそが、俺達庶民の闘いなんだ」
◆写真はウディ・アレンの映画『ミッドナイト・イン・パリ』。
 

9月19日(水) 日々
◆晴れたり雨が降ったり。蒸し暑い日。tulip
◆日ハムはここに来て粘りの勝ちパターンをどうにかものにできた感じで連勝している。栗山監督の継投采配がどうにも当たらなくてやきもきもしていたんだけど、本当にどうにかこうにか選手の皆が頑張っている感じだ。栗山監督は梨田監督みたいになんじゃそりゃっていう采配がなく、むしろ実に攻撃的な、前を向く感じでの采配が心地よいので、このまましばらく続けていけるんじゃないだろうか。
◆写真はチューリップ『おいしい曲すべて1972〜2006 Young Days』。もちろん今でもオールドファンの多い日本を代表するポップグループだけど、音楽史の中では過小評価されているような気もする。僕は彼らが大好きだった。むしろ彼らのバックボーンにビートルズがあったからこそ、ビートルズを意識したぐらい。
◆将来何かになりたいなぁ、と思うことはとても大切なことで、思い続けられるのは幸せなことなんだなと思う。でも実はね、それになっちまったらもう後はそれであり続けるだけなんで意外とつまんないんですよええ。僕も作家になりたいなぁと思い続けてようやくなれて今はそれでメシを食えるようになってるんですけど、もう作家になれないんだよなぁと思うと淋しいですよ。やっぱり将来の目標って必要ですよええ。
◆将来の夢、って必要なんだよ。それを子供たちが目を輝かせて言える世界を、日常を作っていかなきゃならないんだよ大人は。

9月21日(金) 日々
◆晴れ。夜になると涼しい。brutuschihou
◆東京に出ないで北海道に住んでいることに関して誤解されることもある。きっと何かこだわりがあるんだろうと。いや申し訳ないけど全然ない。まるでない。単に会社員時代に建てた自宅があって子供もいたからずっと北海道に住み続けているだけだ。出版社が概ね東京にあっても、小説家は地方で仕事はできる。これでもし東京に出ないと仕事ができないという状況であれば迷わずに東京に住んだと思う。
◆きっと日本という国は、衰退に向かっているんだと思う。日本に限らず世界中がそうなのかもしれない。先進国と呼ばれる(呼ばれた)国々は、ではこの先どこに向かっていくことが〈先に進むこと〉なのかを見失ってもう久しい。あえてこの言葉を使うけど〈後進国〉はその先進国の失敗を何も学ばないでただその後を追いかけようとしている。その状況がずっと続いている。世界の閉塞感はそこから来ているんだろう。だからって精神性がどうとかそういう方向に進めばいいとは思わない。人間は欲にまみれた動物だ。欲があったからこそこの世界を維持してこられた、その欲をなくして人間らしくいられるとはとても思えない。
◆人間は便利さを求めてきたけれど、これからは〈不便さ〉をあえて〈開発〉することが必要なんじゃないかとも少し思う。未来のために、不便であり続けるための工夫だ。極端な例だけど舗装道路を全廃して土の道路に戻すとか。そうすれば都会の熱はかなり冷めるだろう。
◆少し思うのだけど、日本は、地方から良くなっていくんじゃないか。この先、国が進むべき道は地方から芽を出していくのではないか。それも〈政治的〉にではなく、あくまでも生活感として。希望的観測かもしれないけれど。自分の住む地方を良くするのではなく、地方から国の未来を作るような形で。

9月28日(金) 東京DAYS
◆東京は曇り。rolling50
◆また更新の間が空いてしまった。忙しかったのもあるのだがちょっと体調が悪かったりしたのも事実。で、東京に来ている。『つむじダブル』(ポプラ社)の刊行記念ミニトーク&ミニサイン会を昨日開いてもらったのだ。ポプラ社の関係の皆様お疲れさまでした。そして来てくださった皆様、ありがとうございました。お蔭様で無事終了しました。
◆イベントの前には宮下さんと二人で書店を回ってたくさんサイン本を作らせていただきました。書店の皆さま、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。
◆そして今日は朝から各社さんにインタビューをしてもらえました。こちらもたくさんのところに取材してもらって本当にありがたいです。記事になったら読んでみてください。
◆ちょっとハードスケジュールでもあったのでさすがに今日は疲れていた(^_^;)。さっき風呂上がりに気がついたらベッドに横たわっていた。いかんいかん。
◆体力が落ちたなぁと思う。体力と気力はけっこう密接に繋がっているので気力も落ちているんだと思う。最近原稿の進みが遅いのもそのせいではないかと。いったん北海道に帰って、来週はまた東京で打ち合わせの日々が続く。これをきっかけにして気力体力を復活させねばと今マジで思っている。
◆実は作家も身体が資本の体力気力勝負の商売なのだ。がんばるぜ。写真は『ザ・ローリング・ストーンズ結成50周年記念ドキュメンタリー/クロスファイアー・ハリケーン』

9月29日(土) 日々
◆東京も札幌も晴れたり曇ったり。reliveb
◆イベントで東京へ行ってて、いったん帰ってきた。いったんというのは、また月曜日に東京に行くのだが颱風の余波が心配だ。見本が届いたのは文庫の新刊『リライブ』(新潮文庫)。です。『小説新潮』で不定期で連載していたものなのですが、最初の短編のときに〈バク〉という何者かまったくわからない不思議な狂言回しを作り出し、その後は実は『小説新潮』さんの特集のテーマに沿って書いたもの。なので、非常に楽しく楽に書けました。『輝子の恋』という短編がありますが、これが実は夏目漱石の『こころ』に想を得た作品で、つまりこれが『話虫干』(筑摩書房)に繋がったものなのです。そして『最後から二番目の恋』という某ドラマとまったく同じタイトルの短編もありますがまったく関係ありませんヽ( ´ー`)ノ。ある意味はものすごくバラエティに富んだ短編集になっているのではないかと思います。どれかは言えませんが、自分の苦い経験をそのままモチーフにした短編もあります。若い頃の後悔は、今も僕の人生をある意味では彩っています。皆さんも、できるならやりなおしたい瞬間というのはあるのではないでしょうか。ぜひ読んでみてください。
コンサドーレ札幌は川崎と戦って1-0で負け。そして、J史上最速での降格が決まった。もう覚悟はしていたし、そもそも昇格したときもあきらかにJ1で戦う戦力はないと誰もが認識していたのだ(もちろん、それを跳ね返す活躍を期待したのだが)。けれども、残り試合も消化試合なんてものはない。来季のために戦ってほしい。そして首脳陣はすぐさま来季のために動いてほしい。今度こそ、今度こそ、J2で圧倒的な力を貯えて、J1の舞台で活躍するために。大丈夫だ。サポーターの魂は負けたりしないから。
◆東京駅のすぐそばのホテルが定宿なのだが、今回の東京行きではせっかくできあがった東京駅を見る暇も体力もなかったなー。

9月30日(日) 日々
◆雨が降ったり。kaikidaisakusen
◆とんでもない残暑が北海道を襲ってそれがようやく消え去り9月らしくなったなぁと思う間もなく明日から10月じゃないか。今年もあと3ヶ月しかない……_| ̄|○
◆気を取り直して溜りに溜っている締切りをこなす日々に力を注ごう決意を新たにする。調子が悪いの何のと言える立場じゃないんだ。走れるうちは走り続けなければ。
◆写真は名作ドラマ『怪奇大作戦』のDVDBOX上巻。このドラマが子供向けの特撮番組でありながら素晴らしい脚本と当時の特撮技術の粋を集めた実に上質のドラマであることはもう周知の通り。もちろん僕はこれをリアルタイムで見ていた子供で、当時は七歳だった。怪奇現象を追う特別調査チームが主人公なのだけど、実はその怪奇現象は全て科学を駆使した犯罪であったというドラマ構成はマジで子供たちを狂喜乱舞させた。放映日の翌日は「あれは本当に可能なのか。もっとすげぇことができるんじゃないか」と友達と目をキラキラさせて話し合ったのを今でも覚えている。
◆僕の少年時代、テレビや漫画では今よりはるかに残酷なものや際どいものが平気で子供たちに提供されていた。このDVDBOXの下巻にも実は欠番があるという。精神病を扱ったものが収録されていないとか。
◆昔は良かったという話ではなく、いつまで過度な自主規制は続くのか。時代背景を的確に表現した名作はしっかりと残すべきじゃないのか。きちがいじゃがしょうがないのか。