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2012年10月1日(月) 東京DAYS
◆曇り。東京は暑い。lovejuju
◆午前中に大学での講義をすませてそのまま空港へ。台風の影響がなくてよかったなーと思っていたらとんでもはっぷんで飛行機は遅れまくり。夜7時からの打ち合わせには余裕で間に合うはずだったのに羽田に着いたのはもう午後6時過ぎでタクシーの運ちゃんに「急いでくれ」と言ったら運ちゃん静かに「はい」と頷きその瞬間にツインターボ加速。飛ばすわあおるわ裏道走るわでなんとか多少の遅刻で打ち合わせの場所に到着。運転手さんありがとう。
◆僕は職人に憧れる。いつも素晴らしいと感じている。運転手さんの技術もそうだけど、一朝一夕では取得できない技術をこつこつと磨き上げ、丹念に丹念に仕事をする職人さんは今も日本のあちこちで活躍しているはずだ。ただ、失われていく技術も多いはず。規模の大小にかかわらず、〈日本の技術〉を国としてきちんと保護するべきだ。仕事を与え、それに見合う収入を確保させ、技術の継承を行う。それは国宝的な、文化的なものじゃなくても、どんな大規模な工業製品の中にでも〈職人の技術〉はあるはずなのだ。それを守ろうと公言実行してくれる政治家がいたならそいつだけは信用してもいい。
◆写真はJUJUさんの新譜『BEST STORY love stories』
◆集英社さんとの来年の『東亰バンドワゴン』シリーズの打ち合わせの後、とろとろと歩いて完成した東京駅を観てきた。きれいだねー。ようやく完成したよね。中のドームには思わず「おおお」と声が出てしまった。こういう仕事は素晴らしいと思う。

10月2日(火) 東京DAYS
◆東京は晴れたり曇ったり。hitch
◆いつものように打ち合わせ三昧の日。まぁとは言ってもただ久しぶりに会って会食するということも多いのだけど(^_^;)。新潮社さんの担当さん4人と昼飯を食べながらまったりとお話。大手出版社ですと、単行本担当、文芸誌担当、文庫担当等とそれぞれに担当さんがいますのでそういう人数になるのです。ごちそうさまでした。来年刊行予定の書き下ろし長編頑張ります。新潮社さんからは参加したエッセイアンソロジーも出ます。続いて早川書房さんまで行って一階の喫茶店で来年の連載の打ち合わせ。そういえば早川書房さんにはまだお邪魔したことがないなぁと今回は会社訪問しました。お疲れさまでした。頑張って構想を練ります。そして夜は、名前を出すのはまだ差し障りがあるかもしれないのであるメディア関係の方とだけ。ネットでの連載の打ち合わせをしました。こちらは子供向けの短いものになる予定。お疲れさまでした。頑張ります。
◆毎年この時期には東京に来て一週間ほど過ごして打ち合わせを重ねるのがここ数年の習慣になっているんだけど、考えてみれば商談(^_^;)をしに来てるわけで、これで僕の来年再来年の収入が決まるみたいな感じですねヽ( ´ー`)ノ。何年もの間、こうして次の年の連載を決めさせてもらえるのは本当にありがたいです。ひたすら頑張ります。写真は『ヒッチコックプレミアムコレクション』
◆そして、宮下奈都さんとの『つむじダブル』(ポプラ社)は早々に重版が決まりました。ありがとうございます。
◆たぶん、来年も新刊が5、6冊出るのではないかと思われます。いつも買ってくださるファンの方々には申し訳ないんですが、またよろしくお願いします。

10月4日(木) 東京DAYS
◆晴れたり突然雨が降ったり。berlin
◆引き続き打ち合わせばかりの日々。本当にそればっかりなんだけど、どうしても今週で終わりの東京現代美術館『特撮博物館』に行きたくて、昼からの打ち合わせをそこのレストランにしてもらった。小学館のIくんごめんねヽ( ´ー`)ノ。それで朝イチから『特撮博物館』へ。平日にもかかわらずもう満員状態。〈特撮〉の人気がいかに高いがよくわかる。内容はもう、僕らのような〈特撮〉をリアルタイムでずっと観てきた人間にとっては歓喜の渦。よくぞこれを展覧会にしてくれたと涙もの。庵野さんが作った短編映画『巨神兵、東京に現る』もものすごく良かった。とにかく内容の濃い展示会だった。これはもう絶対に観るべきものですよ。
◆小学生が課外授業か行事かでたくさん観に来ていた。『巨神兵、東京に現る』も皆で体育座りして真剣に観ていた。ジオラマを興味深そうに真剣に見つめている子もいた。できれば、君たちの中からこの日本の素晴らしい技術に触発されて、創造者へと成長する子がいてほしいと真剣に思った。
◆昨日はまだちょっと言えない秘密の打ち合わせを某クリエーターさんと。今日は小学館さん、筑摩書房さん、そして言っていいかどうか確認してないので某雑誌の編集さんと打ち合わせ。皆様お疲れさまでした。ごちそうさまでした。新しい仕事も単行本化もがんばってやります。

10月6日(金) 東京DAYS
◆晴れたり曇ったり。powerbook5300
◆昼から幻冬舎さんと軽くご飯を食べながら打ち合わせをして、その後に鮎川賞パーティが行われる飯田橋のホテルへ。まずは参加したアンソロジー『エール! 1』(実業之日本社文庫)で色紙にサインをするために編者である大矢さんの待つ喫茶へ(ま、僕の方が早く着いたんだけどヽ( ´ー`)ノ)。同じアンソロジーに参加の大崎梢さん、青井夏海さんと三人でサインを回し書き。その後シールを僕が貼ったりして(あっ、水生大海さんもいらっしゃいましたね)。さらに実業之日本社の担当編集さんと場所を移して連載予定の〈ダイ・シリーズ〉第三弾の打ち合わせ(『coffeeblues』の続編です)。パーティではいつものメフィスト賞仲間(えーと名称略じゃダメか)、くろけんさん、蘇部さん、乾さん、霧舎さん、深水さん、こるものさん、秋月さんに久しぶりを。それから、柄刀一さん、山口芳宏さん、光原百合さん、日明恩さん、芦辺拓さん、喜国雅彦さん、大田忠司さん、倉阪鬼一郎さんにお久しぶりを。あ、国樹由香さんには初めまして! を。そして法月綸太郎さんに初めまして! を。ええっと、米澤穂信さんにはまたツイッターで(^_^;)と。さらに北村薫先生にもご挨拶を。あ、初野晴さんにも初めましてを。あとどなたに挨拶できたっけ(^_^;)。ごめんなさい何人かいらっしゃると思うのですが失念しています。あっ、道尾秀介さんと少し話を。書店の方にも何人かお会いできました。またよろしくお願いします。今回もたくさんの方に久しぶりにお会いできて楽しかったです。ありがとうございました。
◆Appleの創始者スティーブ・ジョブズの命日。写真は20数年前、初めて買ったMacの〈PowerBook5300〉。魂をいつまでも。
◆そして、俳優の大滝秀治さんがお亡くなりになった。大好きな俳優さんだった。僕は『昨日、悲別で』という倉本聰さんのドラマの大滝さんが忘れられない。倉本聰さんのドラマはあまり好きではないのだけど(『北の国から』もまったく観ていない)これは唯一例外で好きな作品。このドラマで大滝秀治さんが放ったセリフ『以て瞑すべしだ!』というセリフを聴いて(もちろんそれまでのドラマの流れで)この言葉の意味を深く深く感じ入った。まさしく体感できた。大滝秀治さんの演技あってのものだと思っている。悲しいけど、その言葉を胸にまた毎日を暮らします。大滝秀治さん、ありがとうございました。

10月6日(土) 日々
◆晴れたり小雨が降ったり。zantippy3
◆東京から帰ってきていつもの日々。机の上に積もった郵便物などを片づけて、東京で見本を一冊だけもらってきたのはザンティピーシリーズ第3弾『探偵ザンティピーの惻隠』(幻冬舎文庫)。例によって文庫書き下ろしです。本当に申し訳ないんですがまたまたまた北海道の温泉にニューヨーク・マンハッタンの探偵ザンティピーがやってきます。そしてまたそこの温泉で出会う人々の過去を暴いていくことになります。一作目からパターンが完璧に決まってしまっていて新機軸がなくて申し訳ないという気もします。でも見てくださいこの装幀。一作目から同じイメージで続けていますがここに来て古き良き翻訳物の雰囲気がものすごく出てきてると思いませんか? ものすごく気に入ってます。中身より装幀の方が良いかもしれません(^_^;)。親友の妹でありアシスタントのシモーヌが連れて来た友人の依頼で、今回はその三人で北海道を訪れます。戦時中の写真を返す事が依頼であり目的だったのですが、ザンティピーは違和感を覚え……というストーリーです。相変わらず寅さん口調で喋りまくるザンティピーが悲しき過去をどう探っていくのか、そしてどう結末をつけるのか。通勤のお伴に軽い感じで愉しんでいただけると嬉しいです。
◆そしてコンサドーレ札幌は降格決定後の試合を浦和レッズとアウェイで。これがまぁ2-1で勝利。えてしてそんなものなんだよね。あれだけ欲しかった勝利がぽろっと転がってくる。しかし、良い試合をした。格下の相手が格上にジャイアントキリングを起こすためにしなければならないことを全部出来た。どうしてこの試合をもっと早くできなかったのか。結局それは監督の手腕がなかったんだと結論付けざるを得ない。先発も戦術もベンチワークも全て納得できる試合だった。これを、来季に繋げよう。J2で圧倒的な力を貯えるきっかけにしよう。
◆東京でお会いした各出版社の皆様、ポプラ社さん、集英社さん、新潮社さん、早川書房さん、小学館さん、角川春樹事務所さん、幻冬舎さん、筑摩書房さん、文芸春秋さん、角川書店さん、祥伝社さん、講談社さん、東京創元社さん、実業之日本社さん、徳間書店さん、お疲れさまでしたお世話になりました。頑張って原稿書いていきます。

10月8日(月) 日々
◆晴れ。穏やかな秋晴れ。kyonkyon
◆すっかり秋の気配に包まれた北海道。それにしても今年の9月は異常だった。その影響がきっとこれからいろいろ出てくるとは思うのだけど、とりあえず渡り鳥がいつもと違う行動を取っているみたいだ。
◆人間やっぱり泣いたり笑ったりすることはものすごく必要だと思う。まぁこの年になって人前で泣くのは恥ずかしいので夜中にこっそり映画やドラマを観たり、漫画や小説を読んで泣いたりするのだけど。必ず泣いてしまう作品をたくさん見つけておくのがいいよね。僕も映画のあれとか漫画のあれとか小説のあれなんかはもういつ観ても読んでもわかっていても泣いてしまう。それが何かは恥ずかしいので書かないけどね。
◆基本的にスランプとかストレスに無縁の人間だけど、煮詰まってしまうことは確かにある。頭の中にオガクズが詰まってしまって何も考えられなくなったそんなときには泣くのもいいし、僕なんかは映画の予告編をネットで観る。予告編ってめちゃくちゃおもしろいのだ。うわこれおもしろそう! とテンション上がるのだ。そしてやべぇこんなことで煮詰まってるヒマなんかねぇよ書かなきゃと創造者魂を奮い立たせるのだ。
◆若い頃からアイドルにはまったく興味を持てなくて好きなアイドルもまったくいなかった。キョンキョンだけは、好きとかではなく注目していた。彼女のアイドルを愉しむ様があの時代ものすごく新鮮で刺激的だった。写真はその小泉今日子の新譜〈Koizumi Chansonnier〉。まだまだ彼女には芸能界を泳いでいてほしい。

10月10日(水) 日々
◆晴れ。穏やかな日。coyote
◆日々の雑用があったので外出して銀行に行ったりなんだかんだ。そういえばあそこにも行ってないなぁとか考えるんだけど最後には疲れちゃってもういいや、と帰ってくるのもお約束。中途半端な年寄りなのでいろいろ面倒臭くなってしまうのよ。
◆デビューして来年は10年になる。もう五十代だ。ってことはきっとあっという間にもう10年経ってしまって六十代になるのだろう(不慮の事故とかなければ)。そろそろ環境を考え直してもいいのかなぁと思う。ここに住み続けていたのは子供が学校に通っていたからであって、その子供も大きくなって今住んでいるところにいなきゃならない必要性も必然性もない。まぁ引っ越せばせっかくのご近所付き合いが途切れてしまうけれど、それも人生だ。別に今の場所に不満があるわけではないが(いやそりゃ細かいことはいろいろあるが)10年後の自分たちの、夫婦の生活を考えてみるのもいいだろうと思う。
◆何度も書いているけど北海道に住むことに何のこだわりもない。どこだって住めば都だ。でも、北海道から離れたいという気持ちも特にはない。まぁそういうことを考えられるというのも、小さな幸せのひとつだろう。
◆写真は復刊した雑誌〈coyote〉。大好きな雑誌だったので復刊は本当に嬉しい。良い雑誌も、文化のひとつだから。良いものを作るというのは本当に大切なことだと思う。肝に銘じる。

10月12日(金) 日々
◆晴れたり曇ったり雨が降ったり。yell
◆我が家のベランダによくやってきていた猫が最近姿を見せなくなった。といっても日参していたのが一日置きになったり、二日ほど姿を見なかったりということなのだが。どうも半野良ではないかと思っているのだが、来ない日があるということは飼い猫なのかもしれない。ここのところ冷えてきたから散歩が減ったということかな。それならまぁ安心なのだが。何せここは北海道。野良猫が冬を過ごすのにはあまりにも厳しいところなのだ。
◆少しご紹介が遅れました。参加したアンソロジーが発売されています。『エール! 1』(実業之日本社文庫)です。ご覧のように人気作家の方々が働く女性をテーマに短編を書きました。僕は〈ディスプレイデザイナー〉の女性を描いています。もちろんそれは以前の仕事だった広告会社の一分野です。なのでまぁよく知っている分野ですね。働くということは辛いことも苦しいことも数多くあります。特に、いまだに男社会であるこの国で女性が頑張るというのは逆風にさらされることも多いのでしょう。でも、でも、頑張ろうよ、という物語ばかりです。文字通りあなたへのエールになるように書きました。楽しんでいただけると嬉しいです。
◆ぶっちゃけ、僕は働くのがイヤで作家になったのです(^_^;)。いやまぁそれはあまりにもぶっちゃけすぎでウケ狙いすぎですが、嘘ではないです。自分が社会の仕事という枠の中では生きられない人間なんだなというのは、社会人になってすぐに肌で感じました。広告制作会社というある意味では相当に自由な職種でもそう感じたのです。だったら、自分の才能だけで生き続けるしかないじゃないかと。それなら誰にも文句は言われない。なにがどうあろうと、全て自分の責任なのだから。
◆〈仕事〉をしているとは思っていません。作品を書いて、それが認められるか、認められないか、毎日挑戦している。そんな感じです。挑戦できる立ち位置を確保できた今は、その立ち位置を失わぬように精進する毎日です。

10月15日(月) 日々
◆晴れたり小雨が降ったり。yumin
◆頼まれて大学で週一講義をしている。いわゆる創作論だ。堅苦しいものではなく〈物語というものをきちんと知って書いてみよう〉という程度のものだ。しかし書くのは簡単かと言うと皆さんお察しの通り簡単なものではない。いや書くのは簡単だけど面白い小説を書くのは簡単ではない。教えてもらって誰でも面白い小説を書けるようになるなら僕も教えてほしい(^_^;)。でも、文章を、自分の頭に浮かぶ物語をきちんと形にできたらそれはとても楽しいことなのだ。決して何の役にも立たないことではなく、技術を理解できたのなら暮らしや仕事の中で活用できる場面はある。僕の講義に来ている学生の皆さんここを見ていたのならがんばろうね。なるべく楽しい講義にするからさ。
◆本当に最近集中力が続かない。いかんなぁと思う。疲れているわけではないと思うのだけどやっぱり年かなぁ。
◆クリント・イーストウッドみたいなじじぃになりたいと思う。当面の目標はあのじいさんだな。でもやっぱりただの頑固じじぃでもいいかな。
◆友人の死に関する話をあれこれとしてきた。死はだれにでも平等に訪れる。そもそも人間は生まれた瞬間から死に向かって生きていく。いずれ死ぬんだから死に急ぐ必要はない。その瞬間がやってくるまで生きていればいい。生きていたって良い事なんかないと思うときもあるかもしれないけれど、世の中何が起こるかわからない。悪い事と同じぐらい良い事だって突然やってくるかもしれない。

10月17日(水) 日々
◆曇り後雨。雨の水曜日nakajimajyoya
◆まずはサッカー日本代表はフランス戦に続き海外遠征で王者ブラジルと対戦。4-0でスコア的には惨敗。実力差ももちろんくっきりと浮かび上がった。ただ、負け惜しみではなく、実りある敗戦だった。十二分にチャレンジした結果の敗戦なので選手たちのインタビューにもあったけど楽しい試合だった。ブラジルも本気ではなかったけれど、そのゴールを十二分に脅かす攻撃ができたし、実際ブラジルのDF陣はイエローカードを二枚も喰らった。挑戦して戦った結果、世界のトップとの差がはっきりと見えた。そしてその差は決して手の届かない程遠いものではない(むろん届くかどうかは別問題だが)。まだワールドカップ出場を決めてはいないけど、本番の二年も前にこういう試合はできたのは本当に良かったと思う。後は、文字通りザック監督の手腕だなー。〈日本のサッカー〉を世界トップに押し上げるために彼はどういう選択をするのか。楽しみに観ていたい。
◆続いてCS。日本ハムVSソフトバンクは行き詰まる熱戦の結果日ハムは逆転で3-2の勝利。実に素晴らしい勝利だった。アドバンテージの一勝に加えて先勝したのは本当に大きい。何より流れが良い。完璧だった先発吉川が不運なヒットで2点取られたその直後に糸井が2ラン、そして二岡の代打タイムリーで逆転。後は盤石のリレー。まさしく完璧な勝利。これで一気に行ける眼は出てきたが、気を緩めず突き進んでほしい。
◆写真は中島みゆきさんの新譜〈常夜灯〉。中島さんが北海道出身というのは僕らの間では常識だったんだけど、知らない若い世代も多いんだね。一度だけ、ススキノで一緒に飲んだのは良い思い出です。

10月19日(金) 日々
◆曇り。kizuten
◆そろそろ冬支度を本格的に始めないとなぁ、という天気が続く。山や峠では積雪を観測している。毎年この季節になるとタイヤの交換をいつにしようかなぁと。まぁ来月にはなるんだけど。北海道の冬は近い。文字通り、冬将軍の足音が少しずつ聞こえてきている。
北海道日本ハムファイターズはCSを三連勝で勝ち上がり日本シリーズへ。先発陣が抜群の安定感を見せ、そして規則正しい生活の超人糸井がものすごい打撃を披露してあっという間に勝ってしまった。栗山監督の采配が的中し続けたり、あまりにもいいところばかり出てしまったので、逆に日本シリーズが心配になってしまった(^_^;)。まぁこうなったらコンサドーレ札幌が降格になった憂さ晴らしでチャンピオンになっていただきたい。しかしもしそうなったら栗山監督は初めての監督で日本一の監督かぁ。持ってるなぁ。
◆写真は伝説のドラマになっている萩原健一と水谷豊の『傷だらけの天使』。でも、このドラマをただの伝説にしちゃいけないなぁと思う。ぜひ若い人たちにも見てほしい。とにかく素晴らしい才能を持ちその後の各界をリードした創作者たちが作ったドラマなのだから。1970年代の尖った感性とはこういうものだったのだとよく理解できる。このドラマに影響を受けた人たちが、今六十代五十代で、ある意味では日本のクリエイティブな部分を今も支えている人たちなのだ。

10月20日(土) 日々
◆晴れたり曇ったり雨が降ったり。yuhinogunman
◆日一日と秋が深まって冬が近づいている今日この頃。庭の桜の木はかなりこんもりとした木なので、この季節は落ち葉が大変。風が吹くと向こう三件両隣はおろか町内会一円に我が家の桜の紅葉した葉が飛んでいってしまう。昔なら落ち葉焚きでもしたいところだが昨今はそうはいかないんだよね。世知辛い世の中だ。
コンサドーレ札幌はホームで鹿島と対戦。0-0で引き分け。実力差と一人退場になって最後は10人になったことを考えれば勝ち点1を取ったのはよくやったと言える試合。やはり降格が決まって良い意味で開き直っているのが功を奏しているんだろう。攻撃の面で物足りないのは相変わらずだけど、GKのビッグセーブもあって守備の面では気迫勝ちしていた。なんだかもう来季のことを早く決めてほしい気持ちでいっぱいだ。監督はさておき、おそらく外国人は全員放出だろう。日本人選手の中でも予想では五人ぐらいは契約しないのが出てくるのではないか。その中にゴン中山こと中山雅史が入るかどうか。サポーターとしては、そしてゴンの雄姿を知る古いサッカーファンとしてはぜひ居てほしい。しかし、戦力として考えるのなら、一年近いリハビリを続けてもベンチに入ることさえできないのなら、もう無理なのかもしれない。彼に払う年俸で若手の有望株が二人雇えるだろう。難しいところだが、上層部はどう判断するのか。それだけが気掛かりだ。
◆写真はクリント・イーストウッドの名作『夕陽のガンマン』。本当に僕はクリント・イーストウッドが大好きだ。あんなじいさんになりたい。

10月25日(木) 日々
◆晴れたり雨が降ったり不安定な一日。unicorn25
◆締切りに追われて忙しいのは確かなんだけど何せ日常に何も変化がないのでここのネタもない。やはり日記のネタのためにも何かを始めるべきか。
◆日本シリーズがもうすぐ始まる。もちろん北海道日本ハムに勝っていただきたい。できるだけ長く愉しみたいのもそうだけど一方的に巨人を倒すのも気持ちが良い(^_^;)。まぁとにかくワクワクする試合をしてほしい。プロ野球は観客を楽しませてなんぼの世界なのだ。それはもちろんサッカーもそうだ。贔屓のチームに勝ってほしいのはもちろんだけど、素晴らしいゲームを見せてくれればそれで満足という部分もある。ましてやサッカーの場合は野球よりも〈気迫〉とか〈技術〉いうものが顕著に見えるゲームだ。そういうものをプロとしてしっかり見せてくれればそれでいい。
◆作家のプロとは何だろうとときどき考える。デビューしたら、すなわち商業出版社から自分の本を出したらそれでプロだろうか。あくまでも個人的にだけど僕は〈継続〉を基準に考える。求められて常に自分の作品を出版社から出し続け、〈生活〉できるほどの金を稼ぐことが出来ている作家が〈プロ〉だと。怒られるかもしれないけれど、一、二冊出したきりでどこからも声が掛からず消えてしまった作家は、プロ野球で言えば戦力外選手になったと同じことではないかと。プロとしての実力はあっても、舞台に立てないと判断された選手(もちろん望んで寡作を通す作家はまた話が別だ)。
◆毎年これからの時期、戦力外通告を受けた選手たちのニュースや番組を見る度に身につまされる。明日は我が身。だから、死ぬまでプロであるために、あり続けるために努力をしなきゃならない。

10月29日(月) 日々
◆晴れたり雨が降ったり。gaijib
◆午前中に大学で講義をしてからそのまままっすぐ実家のある旭川市へ。諸事情で何日か母と過ごす。締切りは山ほどあるのでむろん一式抱えて。しかしながら何か調べたいことや、参考にしたいものあったときに「あれはあそこに」とすぐに本棚の本を手に出来ないのが辛い。しばらく資料はネットに頼り切る。写真は映画『外事警察』。
◆日本シリーズで北海道日本ハムは2連敗。野球で死球による怪我はまぁつきものだがそれにしてもあれはない、と憤慨したがしょうがない。せめてそれで勝てたねと皮肉を言うしかない。明日からの札幌での三連戦を全部勝っていただきたい。スカッと憂さを晴らさせてほしいものだ。
コンサドーレ札幌は土曜の試合で5-0で大敗。まぁ慣れてしまったのだが(^_^;)。しかし試合内容は点差ほどの差はなかったように思う。いやあったけど、最後までコンサの選手は攻撃的な姿勢を見せてゴールに迫っていた。単純に決定力がなかっただけの話だ(それが大事なのだが)。選手ほぼ全員が来季のために何ができるかを考えてプレーしているように見える。スタメンもその辺のことを考えてくれればいいのになぁ。もっと出さなきゃならない選手はいるのではないか。
◆故郷と言っても、ここで暮らした年月より他の街で暮らした年月の方が長くなっている。そういう意味で、いくら盆暮れ正月とその他にこうやって所用で帰ってきても他所者だ。町はどんどん変わっている。昔と変わらず今もこの町で暮らす同級生は何人もいるけれど、彼らにとっても僕は他の町で暮らす人間なのだろう。時々考える。故郷に戻って暮らすことがあるだろうかと。あるとしたら、何か町のために出来ることをしたいと。